2026年の侍ジャパンとオリックス・バファローズの関係は、3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)と11月のアジアプロ野球チャンピオンシップ(APBC)で対照的な展開を見せた。WBCでは宮城大弥、曽谷龍平、若月健矢の3選手が日本代表入り。一方、11月開催のAPBC2026では、発表された28人の代表メンバーにオリックスの所属選手が1人も入らなかった。
さらに、3月2日に京セラドーム大阪で行われたWBC強化試合では、オリックスが侍ジャパンを4対3で撃破。日本代表を相手に球団の投打の力を示した。なぜWBCでは3人が選ばれ、APBCでは選出ゼロになったのか。宮城大弥と曽谷龍平の代表入り、井口資仁監督の選考方針、オリックス出身の歴代代表選手まで、2026年11月3日時点の情報から整理する。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- WBC2026:オリックスから宮城大弥、曽谷龍平、若月健矢の3選手が選出された。
- 3月2日の強化試合:京セラドーム大阪でオリックスが侍ジャパンに4対3で勝利した。
- APBC2026:11月大会の代表28人にオリックスの選手はゼロ。井口監督は約70~80人の候補からコンディションなどを考慮したと説明している。
【2026年WBC】オリックスから宮城大弥・曽谷龍平・若月健矢の3人が選出
2026年のWBC日本代表には、オリックスから3人の選手が選ばれた。投手の宮城大弥と曽谷龍平、捕手の若月健矢である。
オリックス球団の公式発表によると、若月は2026年1月16日に代表入りが発表され、宮城と曽谷は同月26日に最終メンバーへの選出が公表された。球団から3人が選ばれたことで、オリックスは投手陣と捕手の両方から日本代表を支えることになった。
宮城大弥:オリックスを代表する左腕がWBCへ
宮城大弥は左投左打の投手。オリックスの先発陣を担う存在であり、2026年WBCでは背番号13を着用した。
宮城の代表入りは、オリックスの投手力を日本代表の舞台につなげる意味を持つ。国際大会では、異なる打者への対応力や試合状況に応じた投球の組み立てが求められる。先発投手として培ってきた経験を代表チームでどう生かすかが注目された。
また、宮城は2023年のWBCにも出場している。2026年大会は、前回大会に続く国際舞台への挑戦となった。
曽谷龍平:左腕の選択肢を広げる代表入り
曽谷龍平も左投左打の投手で、2026年WBCでは背番号47を与えられた。
宮城と同じ左腕でありながら、それぞれ異なる投球スタイルや持ち味を持つ。複数の左投手をそろえることは、対戦相手の打線構成や試合展開に合わせた投手起用の幅を広げる。
2026年WBCは曽谷にとって代表として大きな経験を積む機会となった。オリックスの投手育成力を示す選出としても注目したい。
若月健矢:捕手として代表投手陣を支える
若月健矢は2026年WBCで背番号4を着用した捕手である。
捕手の役割は打撃だけではない。投手の状態を把握し、配球を組み立て、守備全体をコントロールすることも重要だ。異なる球団や海外でプレーする投手が集まる代表チームでは、捕手のコミュニケーション能力や試合運びも大きな意味を持つ。
オリックスから投手2人と捕手1人が選ばれたことは、単純な人数以上に、バッテリーを含めた球団の選手層を示す結果だった。
なお、2026年WBCには元オリックスの山本由伸と吉田正尚も出場している。ただし、両選手は当時すでにMLB球団に所属していたため、現役オリックス所属選手の3人とは区別する必要がある。
【3月2日京セラドーム大阪】オリックス対侍ジャパンの強化試合は4対3で決着
2026年3月2日、京セラドーム大阪で開催された2026年WBC強化試合。対戦カードはオリックス・バファローズ対日本代表だった。
結果はオリックス4-3日本代表。WBC本番を目前に控えた侍ジャパンにとって、実戦で課題を確認する機会となった一方、オリックスにとっては日本を代表する選手たちを相手に実力を示す試合となった。
試合結果と基本データ
- 開催日:2026年3月2日(月)
- 球場:京セラドーム大阪
- 試合開始:19時09分
- 試合時間:2時間26分
- 観客数:33,821人
- 最終結果:オリックス4-3日本代表
- 勝利投手:寺西成騎
- 敗戦投手:菊池雄星
- セーブ:椋木蓮
オリックスは初回に3点を先制
試合の流れをつかんだのはオリックスだった。
1回裏、打線が日本代表の先発・菊池雄星を攻め、杉本裕太郎と森友哉の適時打などで3点を先制。序盤から試合の主導権を握った。
先発の寺西成騎も好投。日本代表の強力打線を相手に2イニングを無安打無失点、3奪三振に抑えた。続く田嶋大樹も2イニングを無失点とし、投手陣が侍ジャパンの攻撃を封じ込めた。
オリックスは5回にも1点を追加。九里亜蓮、入山海斗、山崎颯一郎らが登板し、終盤の反撃を受けながらもリードを守った。最後は椋木蓮が締めくくり、1点差で勝利した。
侍ジャパンでは元オリックスの吉田正尚が本塁打
日本代表側で目立ったのは、元オリックスの吉田正尚だった。
5回表、吉田はオリックスの九里亜蓮から本塁打を放った。古巣の本拠地である京セラドーム大阪での一発は、試合の見どころの一つとなった。
侍ジャパンは5回、8回、9回に得点を重ねたが、最終的に1点及ばなかった。公式試合記録では、日本代表が7安打2失策、オリックスが9安打無失策だった。
この試合が示したのは、強化試合の勝敗だけではない。代表クラスの打者を相手に、寺西や田嶋をはじめとするオリックス投手陣が結果を残したことは、シーズン開幕に向けた好材料だった。
【歴代選手と関係を比較】オリックスから侍ジャパンに選ばれた選手たち
オリックスと侍ジャパンの関係は2026年に始まったものではない。過去のWBCやプレミア12でも、球団の選手が日本代表に選出されてきた。
特に2019年のプレミア12と2023年のWBCは、オリックスの代表選手を振り返るうえで重要な大会だ。
| 大会・時期 | オリックス関係の選出選手 | 代表との関係 |
|---|---|---|
| 2019年プレミア12 | 山岡泰輔、山本由伸、吉田正尚 | 投手2人と野手1人が選出 |
| 2023年WBC | 山本由伸、宮城大弥、宇田川優希、山崎颯一郎 | 追加選出を含め球団から計4人 |
| 2026年WBC | 宮城大弥、曽谷龍平、若月健矢 | 投手2人と捕手1人が選出 |
| 2026年APBC | 選手選出なし | 田口壮がヘッド兼打撃コーチに就任 |
2023年WBCではオリックスから4選手
2023年のWBCでは、山本由伸、宮城大弥、宇田川優希が代表入り。その後、山崎颯一郎も追加選出され、オリックスから計4選手が日本代表に名を連ねた。
当時のオリックスは、投手陣の層の厚さが際立っていた。山本はエースとしての実績を持ち、宮城は先発左腕として活躍。宇田川と山崎は救援投手としての力を期待された。
同じ球団から複数の投手が選ばれたことは、オリックスの投手育成やチーム編成が評価されていたことを示す事例だ。
2019年プレミア12でも3人が代表入り
2019年の第2回WBSCプレミア12では、山岡泰輔、山本由伸、吉田正尚の3人がオリックスから選出された。
山岡と山本が投手として、吉田が野手として代表に加わり、異なるポジションから日本代表を支えた。
こうした実績を見ると、オリックスは一時的に代表選手を輩出する球団ではなく、複数の国際大会で継続的に選手を送り出してきた球団だと分かる。
2026年は田口壮も侍ジャパンのスタッフに
2026年のAPBCでは選手の選出こそなかったが、オリックスと侍ジャパンのつながりが途切れたわけではない。
オリックス・ブルーウェーブやオリックス・バファローズで選手、指導者として活動してきた田口壮が、2026年9月に侍ジャパンのヘッド兼打撃コーチに就任した。
田口は現役時代にオリックスでプレーし、2000年のシドニーオリンピック野球日本代表にも名を連ねた人物だ。2026年の新体制では、選手ではなく指導者という立場で日本代表を支える。
【APBC2026】オリックス代表選出ゼロの理由は?井口資仁監督の選考方針を検証
2026年の侍ジャパンをめぐる大きな話題の一つが、11月のアジアプロ野球チャンピオンシップでオリックスから選手が選ばれなかったことだ。
2026年10月7日、井口資仁監督は「ラグザス アジアプロ野球チャンピオンシップ2026」に出場する28人を発表した。その結果、オリックスと阪神からの選出はともにゼロとなった。
APBCはWBCとは異なる年齢・在籍年数の条件がある
まず理解しておきたいのは、APBCとWBCでは大会の目的や代表選手の選考条件が異なることだ。
APBC2026の選手登録は28人。原則として24歳以下、または入団3年目までの選手を中心に構成し、29歳以下のオーバーエージ枠は3人までという条件が設定されている。
つまり、WBCのように実績豊富なベテランや海外所属のスター選手を幅広く集める大会とは性格が違う。次世代を担う選手の発掘や経験の蓄積も、大会の重要な役割となっている。
この条件は、オリックスから選手が選ばれなかった背景を考えるうえで重要だ。ただし、年齢条件だけで今回の選外を説明できるわけではない。最終的な選考には、候補選手の状態や球団との調整も関わっている。
井口資仁監督は約70~80人をリストアップ
10月7日の代表発表会見で、井口監督は選考の過程について説明した。
「約70、80人の選手をリストアップ」し、「現時点でベストな状態である選手を最終的に選考」
日刊スポーツの会見報道によると、監督は候補選手を約70~80人まで絞り込み、各球団や監督と相談しながら最終的な28人を決めたという。
また、11月開催という時期を踏まえ、選手の体調面なども球団と話し合ったと説明している。
ここから読み取れるのは、今回の選考がシーズン中の成績だけで決まったものではないということだ。大会に出場する時点でのコンディションや、チーム編成上のバランスも判断材料になった。
オリックスから選出ゼロは球団への低評価を意味するのか
答えは単純ではない。APBCで選手が選ばれなかったことを、そのままオリックスの選手層や実力への低評価と結びつけるのは適切ではない。
2026年3月のWBCでは宮城、曽谷、若月の3人が代表入りしている。さらに、同年の強化試合ではオリックスが侍ジャパンに勝利した。
大会の年齢条件、選手の状態、候補者のポジション構成などが違えば、同じ球団でも選出人数は変わる。WBCでの3人選出とAPBCでのゼロ人選出は、矛盾する結果ではない。
なお、APBCの登録条件上、29歳を超える選手はオーバーエージ枠の対象外となる。WBC代表だった若月のような経験豊富な選手が、同じ条件でAPBCに選ばれるとは限らない。
一方で、宮城や曽谷を含む個々の選手について、具体的にどの理由で選外になったのかは、監督の説明だけでは特定できない。特定選手の故障や不調を選外の直接原因と断定することもできない。
選手ゼロでもオリックスとの関係は続いている
もう一つ見落とせないのが、田口壮の存在だ。
2026年の侍ジャパンでは、田口がヘッド兼打撃コーチに就任している。田口はオリックス・ブルーウェーブ時代から球団に在籍し、選手としての実績に加えて、2016年から2024年までオリックスの二軍監督や一軍コーチも務めた。
そのため、APBCでオリックス所属選手がゼロでも、球団と日本代表の人的なつながりは残っている。
【2026年11月最新】侍ジャパンのメンバー一覧とオリックスの今後
2026年11月3日時点で、最も新しい侍ジャパンのトップチーム選手発表は、10月7日に公表されたAPBC2026の28人だ。
WBC代表と混同しないよう、ここでは11月のAPBCに出場予定の選手をポジション別に整理する。
投手13人
- 吉田聖弥(中日)
- 竹丸和幸(巨人)
- 石田裕太郎(DeNA)
- 武内夏暉(西武)
- 髙橋宏斗(中日)
- 金丸夢斗(中日)
- 髙太一(広島)
- 鈴木豪太(ソフトバンク)
- 松本健吾(ヤクルト)
- 九谷瑠(楽天)
- 森田駿哉(巨人)
- 篠原響(西武)
- 中森俊介(ロッテ)
捕手3人
- 松尾汐恩(DeNA)
- 小島大河(西武)
- 進藤勇也(日本ハム)
内野手7人
- 宗山塁(楽天)
- 渡部聖弥(西武)
- 佐々木泰(広島)
- 庄子雄大(ソフトバンク)
- 正木智也(ソフトバンク)
- 山口航輝(ロッテ)
- 山縣秀(日本ハム)
外野手5人
- 度会隆輝(DeNA)
- 西川史礁(ロッテ)
- 佐々木俊輔(巨人)
- 長谷川信哉(西武)
- 辰見鴻之介(広島)
以上がAPBC2026の代表28人だ。オリックスの選手は含まれていないが、監督は井口資仁、ヘッド兼打撃コーチは田口壮という体制で大会に臨む。
11月12日から東京ドームで開催
APBC2026は2026年11月12日から15日まで、東京ドームで開催される。
- 11月12日:チャイニーズ・タイペイ対日本(19時)
- 11月13日:日本対韓国(19時)
- 11月14日:オーストラリア対日本(12時)
- 11月15日:3位決定戦・決勝
大会は日本、韓国、オーストラリア、チャイニーズ・タイペイの4チームで争われる。若手中心の編成となるため、将来のトップチームを担う選手の成長を確認する場としても注目される。
オリックスの次の代表選出に注目したいポイント
オリックスの日本代表選出を今後予想する場合、単純な打率や勝利数だけでは判断できない。
投手であれば先発・中継ぎ・抑えという役割、左右のバランス、国際大会での経験、シーズンを通じた登板状況が関わる。野手では打撃成績だけでなく、守備位置、走塁、捕手としての能力なども選考材料になる。
また、WBCのようなトップチームの国際大会と、APBCのような若手中心の大会では、求められる選手像が異なる。
2026年に宮城と曽谷がWBCを経験したことは、今後の代表活動を考えるうえでも注目すべき実績だ。オリックスの若手選手についても、次の国際大会でどのような選手が候補に挙がるかが焦点になる。
【侍ジャパンとオリックス】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年WBCでオリックスから選ばれた選手は誰ですか?
A1:宮城大弥、曽谷龍平、若月健矢の3選手です。宮城と曽谷は投手、若月は捕手として選出されました。
Q2:2026年3月2日のオリックス対侍ジャパンの結果は?
A2:京セラドーム大阪で行われたWBC強化試合は、オリックスが4対3で勝利しました。寺西成騎が勝利投手、椋木蓮がセーブを記録しています。
Q3:2026年11月のAPBCでオリックスから選手が選ばれなかった理由は?
A3:APBCには24歳以下または入団3年目までを中心とした年齢・在籍年数の条件があり、29歳以下のオーバーエージ枠も3人に限られています。井口資仁監督は約70~80人を候補に挙げ、球団との相談や選手のコンディションを踏まえて最終選考したと説明しています。個々のオリックス選手が選外になった具体的理由までは公表されていません。
まとめ:2026年の侍ジャパンとオリックスは大会ごとに評価を分けて見る
2026年の侍ジャパンとオリックスの関係を整理すると、WBCでは宮城大弥、曽谷龍平、若月健矢の3選手が代表入りし、3月2日の強化試合ではオリックスが日本代表に4対3で勝利した。
一方、11月のAPBC2026では28人の代表メンバーにオリックスの選手は含まれなかった。井口資仁監督は約70~80人の候補を検討し、球団との調整や選手の状態を考慮したと説明している。
ただし、APBCの選出ゼロをオリックスの実力低下と結びつけるのは早計だ。WBCとAPBCでは年齢条件や大会の目的が違い、選手選考の基準も同じではない。
2019年のプレミア12、2023年のWBC、2026年のWBCと、オリックスは継続的に日本代表選手を送り出してきた。さらに2026年のAPBCでは田口壮がコーチとして代表に加わっている。
プロの結論:侍ジャパンとオリックスの関係を正しく理解するには、代表選出人数だけでなく、大会の登録条件、選手の役割、開催時期、過去の代表実績を合わせて見ることが大切だ。2026年11月のAPBCで選出ゼロとなった事実だけでなく、WBCでの3人選出や歴代の代表実績にも目を向けたい。次世代のオリックス選手が再び侍ジャパンのユニホームを着る日にも期待が集まる。
主な確認資料:侍ジャパン公式サイト、NPB公式記録、オリックス・バファローズ公式発表、日刊スポーツの監督会見報道。
(出典: 侍ジャパン 野球日本代表 オリックス(Yahoo!ニュース))