マスクメーカーのランキングを調べる際、最初に区別したいのが「売上ランキング」と「人気ランキング」だ。
売上ランキングは企業や商品の販売実績を基準にする。一方、人気ランキングは購入者の評価、口コミ、販売数量、検索需要など、調査方法によって結果が変わる。
2025年の市場データから見るマスク業界
富士経済の「トイレタリー&ライフスタイルグッズマーケティング要覧2025-2026」を出典とする家庭用マスク市場のデータでは、2025年の市場規模は前年比94.4%の見込みとなっている。
さらに、2022~2025年の3年平均成長率はマイナス19.4%、2025~2035年の予測平均成長率もマイナス2.1%とされる。
これは、コロナ禍のような一時的な需要急増が落ち着き、家庭用マスク市場が平常時の需要に移行していることを示す数字だ。もっとも、2025年の数値は予測値であり、2026年の確定実績とは区別する必要がある。
売上ランキングで注目される主要メーカー
家庭用マスクのメーカーシェア調査には、次の企業が掲載されている。
- ユニ・チャーム
- 白元アース
- 玉川衛材
- 医食同源ドットコム
- 興和
- アイリスオーヤマ
- La Bella
- 伊藤忠リーテイルリンク
- アラクス
- 小林製薬
ただし、一般公開されている調査サンプルでは、メーカー別の販売高とシェアの具体的な数値が非公開になっている。そのため、この掲載企業一覧だけから正確な売上順位を断定することはできない。
人気ランキングは売上順位と一致しない
人気を判断するときは、販売規模以外にも注目したい。
例えば、次のような違いがある。
- ユニ・チャーム:日常使いとフィット感の両立
- アイリスオーヤマ:国内生産と通気性への工夫
- 興和:フィルター構造と日本製へのこだわり
- 玉川衛材:耳への負担を抑えた装着感
- 白元アース:肌ざわりと日常的な使いやすさ
このように、特定の用途で高く評価されるメーカーが、必ずしも売上でも1位になるとは限らない。
2026年のメーカー選びでは、売上順位を無理に決めるより、製品の特徴と使用目的を照らし合わせることが合理的だ。
【主要5社を徹底比較】マスクメーカーの特徴と代表ブランド
ここからは、国内の家庭用不織布マスク市場で注目したい5社を比較する。
比較対象は各社の公式製品情報を中心とした編集上の整理。口コミの統一調査による順位ではない。
1. :総合力と日常的な使いやすさ
代表ブランド:超快適マスク・超立体マスク
主な特徴:フィット感、耳への負担軽減、フィルター性能
ユニ・チャームは、家庭用マスクの代表的なメーカーの一つだ。
「超快適マスク」は、耳への負担を抑える設計や、顔に沿ったフィット感を重視している。プリーツタイプだけでなく、立体形状の「超立体マスク」も展開している。
2026年の大きな動きが、9月15日に全国発売された「超快適マスク everyday fit」だ。
この商品は50枚入りの大容量タイプで、独自の特許技術によるほお・あご周辺のスキマ低減設計を採用。さらに、柔らかい耳かけ素材と99%カットフィルターを組み合わせている。
ユニ・チャーム自身も、マスク市場では高機能商品を求めるプレミアム層と、価格・機能のバランスを重視する層への二極化が進んでいると説明している。
おすすめできる人
- 毎日の通勤や通学で使いたい人
- 長時間の着用による耳の負担が気になる人
- 大容量タイプで継続的に購入したい人
2. :国内生産と通気性への工夫
代表ブランド:ナノエアーマスク・美フィットマスク
主な特徴:ナノファイバー、国内自社工場、サイズ展開
アイリスオーヤマの特徴は、生活用品メーカーとして培った商品開発力と、国内生産体制を生かしたマスク展開にある。
代表的な「ナノエアーマスク」は、特殊ナノファイバー加工の中間層を採用。着用時の口元の温度上昇を緩和し、蒸れによる不快感を軽減する設計だ。
公式商品情報では、国内自社工場で生産する製品が紹介されており、JIS T 9001の一般用マスク規格適合番号G42107004も掲載されている。
サイズは小さめ、ふつう、ゆったりワイドなどを展開。7枚入りから30枚入り、50枚入りまで、使用頻度に応じて選べる。
おすすめできる人
- マスク内の蒸れが気になる人
- 国内生産の商品を選びたい人
- 顔の大きさに合うサイズを探している人
3. :高機能と日本製を重視する人向け
代表ブランド:三次元マスク
主な特徴:4層構造、フィルター、鼻周辺のフィット感
興和の「三次元マスク」は、機能性を重視する人から比較対象に挙がる代表的なブランドだ。
特徴は、捕集フィルターと抗菌加工フィルターを含む高機能4層構造。
天然カテキン由来の抗菌加工フィルターを採用し、フィルター表面の菌の増殖を抑制する設計となっている。ただし、すべての菌に効果があるわけではない。
さらに、形状保持ノーズフィッターやサイドフィットフォルムによって、鼻や頬周辺のスキマを抑える工夫もある。
メガネのくもりを軽減するフォグブロックフィルム、口元の空間を保つ構造、幅広のふんわり耳ひもなど、快適性にも配慮している。
公式サイトでは、一般用マスクのJIS T 9001規格適合番号G42107003を確認できる。また、日本製の素材を使い、日本国内で製造する純日本製商品として案内されている。
おすすめできる人
- 日本製のマスクにこだわりたい人
- 鼻や頬のスキマが気になる人
- メガネのくもりを軽減したい人
- フィルター構造にも注目したい人
4. :装着感とラインアップの豊富さ
代表ブランド:フィッティ
主な特徴:幅広ふわふわ耳ゴム、個別包装、複数の形状
玉川衛材の「フィッティ」は、毎日使うマスクの装着感に注目したブランドだ。
幅広ふわふわ耳ゴムを採用した商品が多く、長時間着用したときの耳への負担を抑える設計が特徴となっている。
代表的な「7DAYSマスクEXプラス」のほか、立体タイプやカラータイプ、高通気性を重視した商品など、選択肢が広い。
2026年9月14日には「フィッティ スタイルフィット息らくらく立体」が登場した。
メーカーの商品説明によると、高通気フィルターを採用し、従来品と比較して息のしやすさが34%向上したという。バイカラーを含む3種類のカラー展開も特徴だ。
また、7DAYSマスクEXプラスの30枚入り商品については、2025年秋の公式カタログにJIS T 9001一般用マスク規格適合番号G42110027が掲載されている。
おすすめできる人
- 耳が痛くなりやすい人
- 個別包装を重視する人
- 顔のサイズに合わせて選びたい人
- カラーや立体形状にもこだわりたい人
5. :日常使いの快適性を重視
代表ブランド:快適ガード
主な特徴:幅広耳ひも、肌ざわり、微小粒子カット
白元アースの「快適ガード」は、装着時のストレスを抑えたい人に注目してほしいブランドだ。
公式商品情報では、30枚入りの快適ガードマスクについて、次の特徴が紹介されている。
- 幅広耳ひもによる耳への負担軽減
- 口元のつるさら素材
- 0.1μmの微小粒子カット不織布フィルター
- 個別包装タイプ
毎日使うマスクでは、フィルター性能だけでなく、肌に触れる部分の快適性も無視できない。快適ガードは、この点を意識した商品設計になっている。
おすすめできる人
- 肌ざわりを重視する人
- 耳への負担を軽減したい人
- 日常的に使える不織布マスクを探している人
【比較表】マスクメーカー5社の価格・形状・性能・装着感
ここまで紹介したメーカーの特徴を、購入時に比較しやすいように整理した。
各社の代表的な商品シリーズを比較。価格は販売店、購入時期、入数によって変わるため、単純なメーカー間の価格順位は設定していない。
価格を比較するときは1枚当たりの金額を見る
マスクは7枚入り、30枚入り、50枚入り、100枚入りなど、商品によって入数が異なる。
そのため、パッケージの販売価格だけではコストパフォーマンスを正しく判断できない。
例えば、50枚入りの商品と7枚入りの商品を比較する場合、次の計算が役立つ。
\[
\text{1枚当たりの価格}
=
\frac{\text{販売価格}}{\text{入数}}
\]
ただし、個別包装、立体形状、特殊フィルターなどによって使い勝手は変わる。
単価の安さだけを優先すると、装着感や通気性に不満が出る可能性もある。毎日使用するなら、価格と快適性のバランスを確認したい。
【2026年の注目動向】日本製マスクメーカーと不織布マスクの進化
2026年のマスク選びでは、単純なフィルター性能の競争だけでなく、着用中の快適性や製造国への関心も重要になっている。
日本製マスクを選ぶなら製造国を確認
日本の企業が販売するマスクだからといって、すべての商品が日本国内で製造されているわけではない。
この違いは意外と見落とされやすい。
例えば、次のような製品情報が公開されている。
- 興和・三次元マスク:日本製素材を使用し、日本国内で製造する商品を展開。
- アイリスオーヤマ・ナノエアーマスク:国内自社工場で生産する商品を展開。
- 白元アース・快適ガード:中国製の商品もあり、公式FAQではグループ工場での製造と日本人スタッフによる品質管理について説明している。
白元アースは、日本国内の企業が販売していることと、個別商品の製造国が異なる場合の例として参考になる。
日本製にこだわる場合は、メーカー名だけではなく、パッケージの原産国表示や公式商品仕様を確認しよう。
不織布マスクの性能はJIS T 9001で確認
マスクの性能を客観的に比較するうえで参考になるのが、JIS T 9001だ。
一般用マスクや医療用マスクの性能要件・試験方法を定めた日本産業規格で、捕集性能や安全性、通気性などを確認するための基準となっている。
代表的な試験項目には、以下がある。
- PFE:微小粒子捕集効率
- BFE:バクテリア飛まつ捕集効率
- VFE:ウイルス飛まつ捕集効率
厚生労働省が紹介する表示ガイドラインでも、これらの試験項目と規格適合表示の考え方が示されている。
ただし、フィルターの捕集効率が高いことと、マスク着用時の感染リスクを完全に防げることは同じではない。
顔とマスクの間にスキマがあれば、フィルターを通らない空気が出入りする可能性がある。
そのため、数値だけでなく、鼻周辺や頬、あごへのフィット感も確認する必要がある。
2026年は呼吸のしやすさも差別化要因に
2026年9月の新商品を見ると、メーカーごとの開発方向が分かる。
ユニ・チャームは大容量タイプでもフィット感と耳への配慮を打ち出した。
玉川衛材は、高通気フィルターを採用した「フィッティ スタイルフィット息らくらく立体」を発売した。
アイリスオーヤマは、ナノファイバー加工によって口元の蒸れを軽減する商品を展開している。
こうした動きから、単に高性能なフィルターを搭載するだけでなく、長時間着用しても快適に過ごせることが商品開発の重要なテーマになっていると分かる。
【失敗しない選び方】用途別におすすめのマスクメーカーを判定
メーカーごとの特徴を理解したら、次は実際の使用場面から商品を絞り込もう。
毎日の通勤・通学ならユニ・チャーム
毎日使うなら、装着感と購入しやすさのバランスが大切だ。
超快適マスクは、耳への負担を抑える設計や顔に沿う形状が特徴。特に2026年発売のeveryday fitは50枚入りなので、日常的な使用にも向いている。
蒸れや息苦しさが気になるならアイリスオーヤマ
長時間の着用で口元が蒸れやすい人は、ナノエアーマスクを比較したい。
特殊ナノファイバー加工の中間層による温度上昇の緩和が特徴だ。
ただし、通気性の感じ方には個人差があるため、最初は少量入りで試す方法もある。
日本製を優先するなら興和
製造国を重視する人には、三次元マスクが有力な選択肢になる。
日本製素材と国内製造を公式に案内している点が特徴だ。
さらに、4層構造や鼻周辺のフィット設計など、機能面も比較しやすい。
耳が痛くなりやすいなら玉川衛材
マスクを長時間着用すると耳が痛くなる人は、フィッティの幅広ふわふわ耳ゴムに注目したい。
個別包装の商品もあり、外出先に持ち歩く機会が多い人にも便利だ。
肌ざわりを優先するなら白元アース
口元の不快感や不織布の肌ざわりが気になる人には、快適ガードが比較候補になる。
幅広耳ひもと口元のつるさら素材が特徴で、毎日使う際の快適性を重視した設計だ。
購入前に確認したい5つのチェックポイント
- 鼻・頬・あごに大きなスキマができないか
- PFE・BFE・VFEなどの試験表示を確認したか
- 耳ひもが長時間の着用に適しているか
- サイズと形状が自分の顔に合っているか
- 1枚当たりの価格と製造国を確認したか
特に注意したいのは、同じメーカーでも商品によって仕様が違うことだ。
メーカーの評判だけで購入するのではなく、商品単位で比較することが失敗を減らすポイントになる。
【よくある質問】マスクメーカーランキングに関するFAQ
Q1:2026年のマスクメーカー売上1位はどこですか?
A1:ユニ・チャームは主要な家庭用マスクメーカーの一つですが、2026年の確定したメーカー別売上順位を示す公開データは確認できません。富士経済の市場調査などで対象企業は確認できますが、非公開の販売高を推測して1位を断定することはできません。
Q2:マスクメーカーで一番人気があるのはどこですか?
A2:人気の基準によって異なります。総合的な使いやすさならユニ・チャーム、通気性ならアイリスオーヤマ、日本製と高機能性なら興和、耳への負担軽減なら玉川衛材、肌ざわりなら白元アースが比較候補になります。
Q3:日本製のマスクメーカーはどこですか?
A3:興和やアイリスオーヤマは、日本国内で製造する商品を公式に案内しています。ただし、同じメーカーでも商品によって製造国が異なる場合があるため、個別の商品表示を確認してください。
Q4:不織布マスクはどのメーカーがおすすめですか?
A4:日常使いならユニ・チャーム、通気性ならアイリスオーヤマ、高機能性なら興和、装着感なら玉川衛材、肌ざわりなら白元アースが選択肢です。
Q5:マスクのフィルター性能は何を見ればよいですか?
A5:PFE、BFE、VFEなどの捕集効率試験結果と、JIS T 9001の適合表示を確認しましょう。ただし、フィルター性能だけでなく、顔との密着性やスキマの有無も大切です。
Q6:マスクは高価格の商品ほど性能が優れていますか?
A6:必ずしもそうではありません。価格には素材、形状、個別包装、ブランド、製造コストなどが反映されます。高価格でも顔に合わなければ十分な装着効果は得られないため、性能表示とフィット感の両方を確認しましょう。
まとめ:2026年のマスクメーカーランキングは用途別に選ぶのが正解
2026年のマスクメーカーを比較すると、ユニ・チャーム、アイリスオーヤマ、興和、玉川衛材、白元アースは、それぞれ異なる強みを持っている。
売上ランキングだけでは見えにくい、商品ごとの特徴を整理すると次のようになる。
- 総合的な使いやすさ:ユニ・チャーム
- 通気性と国内生産:アイリスオーヤマ
- 高機能性と日本製:興和
- 耳への負担と装着感:玉川衛材
- 肌ざわりと日常的な快適性:白元アース
市場全体ではコロナ禍の特需が落ち着き、メーカー各社は大容量商品、通気性、フィット感、装着時の快適性などで差別化を進めている。
特に2026年9月に発売されたユニ・チャームと玉川衛材の新商品は、価格と機能のバランスや呼吸のしやすさを重視する市場の動きを象徴している。
マスク選びで最も大切なのは、メーカーの知名度や売上順位ではなく、自分の顔に合い、必要な性能を備え、無理なく使い続けられる商品を選ぶことだ。
価格、フィルター性能、装着感、製造国の4つを比較すれば、自分に合ったマスクメーカーと商品を見つけやすくなる。 (出典: マスク メーカー ランキング(Yahoo!ニュース))