2026年シーズンの今永昇太は、シカゴ・カブスの先発投手として32試合に登板し、11勝10敗、防御率3.77、174奪三振、WHIP1.10を記録した。投球回数は174回1/3に達し、先発ローテーションの一角としてシーズンを投げ抜いた。一方、被本塁打は自己最多となる35本。2024年の鮮烈なメジャーデビューから3年目を迎え、奪三振能力を取り戻しながらも、長打を許すという課題が目立ったシーズンだった。
2024年の15勝3敗、防御率2.91という好成績、2025年の故障による離脱を経て、2026年はどこまで復調したのか。年度別成績、月別成績、MLB通算記録、横浜DeNAベイスターズ時代の実績を比較し、数字の裏側にある投球内容まで詳しく整理する。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 2026年最終成績:32先発、11勝10敗、勝率.524、防御率3.77、174奪三振、WHIP1.10。
- 最大の課題:被本塁打35本。2024年の27本、2025年の31本から増加した。
- 評価のポイント:174回1/3を投げ、奪三振数は2024年と並ぶ自己最多。投球回数と三振を奪う能力は高水準を維持した。
【2026年最新】今永昇太のシーズン最終成績を一覧で確認
2026年の今永昇太は、シカゴ・カブスで32試合すべてに先発。11勝10敗、勝率.524、防御率3.77という成績でレギュラーシーズンを終えた。
特に注目したいのは、174回1/3という投球回数と174奪三振だ。2025年は故障の影響で144回2/3にとどまったが、2026年は再び170イニングを超え、先発投手としての稼働量を取り戻した。
2026年の主要投手成績
- 所属球団:シカゴ・カブス
- 登板数:32試合
- 先発数:32試合
- 勝敗:11勝10敗
- 勝率:.524
- 防御率:3.77
- 投球回数:174回1/3
- 奪三振:174
- 奪三振率:8.98(9イニング換算)
- 被安打:154
- 被本塁打:35
- 与四球:37
- WHIP:1.10
- クオリティースタート:14回
これらの数字は、MLB公式の選手成績とMLB公式記録を参照した年度別データに基づく。なお、174.1というMLB表記は174.1イニングという意味ではなく、174回1/3を表す。野球の投球回は3アウトで1イニングとなるため、成績を比較する際には注意したい。
防御率3.77は、2024年の2.91、2025年の3.73と比べてわずかに悪化した。ただし、2026年は32試合に先発し、174回1/3を投げている。奪三振数も174個に達し、2024年の自己最多と並んだ。単純に数字が下降したシーズンと評価するのは適切ではない。
WHIPは1イニング当たりに許した安打と四球の合計を示す指標で、計算式は「被安打+与四球÷投球回数」。2026年は1.10だった。2025年の0.99より悪化したものの、154安打、37四球という数字からは、走者を出す頻度を抑える能力が一定水準にあったことも読み取れる。
一方、35本の被本塁打は見過ごせない。MLB公式のリーグ別ランキングではナ・リーグ2位に相当する数字であり、投球回数を確保したことだけでは説明できない課題が残った。
【2024年・2025年・2026年比較】今永昇太の年度別成績と変化
今永昇太のMLBでの歩みを理解するには、2024年から2026年までの3シーズンを並べるのが分かりやすい。
2024年はメジャー1年目から15勝を挙げ、ナ・リーグのオールスターにも選出された。2025年は左ハムストリングの故障で5月5日から6月26日まで負傷者リスト入り。登板機会が減り、奪三振数も117個まで落ち込んだ。2026年は32試合に先発して174回1/3を投げ、奪三振数も174個に回復している。
MLB年度別成績の比較表
| 年度・所属 | 登板 | 勝敗・勝率 | 防御率 | 投球回 | 奪三振 | 被本塁打 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2016 DeNA | 22 | 8勝9敗・.471 | 2.93 | 135回1/3 | 136 | 16 |
| 2017 DeNA | 24 | 11勝7敗・.611 | 2.98 | 148回 | 140 | 13 |
| 2018 DeNA | 23 | 4勝11敗・.267 | 6.80 | 84回2/3 | 80 | 18 |
| 2019 DeNA | 25 | 13勝7敗・.650 | 2.91 | 170回 | 186 | 18 |
| 2020 DeNA | 9 | 5勝3敗・.625 | 3.23 | 53回 | 63 | 2 |
| 2021 DeNA | 19 | 5勝5敗・.500 | 3.08 | 120回 | 110 | 16 |
| 2022 DeNA | 21 | 11勝4敗・.733 | 2.26 | 143回2/3 | 132 | 14 |
| 2023 DeNA | 22 | 7勝4敗・.636 | 2.80 | 148回 | 174 | 17 |
| 2024 カブス | 29 | 15勝3敗・.833 | 2.91 | 173回1/3 | 174 | 27 |
| 2025 カブス | 25 | 9勝8敗・.529 | 3.73 | 144回2/3 | 117 | 31 |
| 2026 カブス | 32 | 11勝10敗・.524 | 3.77 | 174回1/3 | 174 | 35 |
出典:日本野球機構(NPB)の個人年度別成績、MLB公式の選手記録。MLBの投球回は分数表記に統一。
2024年は圧倒的な安定感で15勝
メジャー1年目の2024年は、29試合に先発して15勝3敗。勝率.833、防御率2.91、174奪三振、WHIP1.02という優秀な数字を残した。
特筆すべきは制球力だ。与四球は28個にとどまり、奪三振と四球の比率を示すK/BBは6.21。MLB公式の球団紹介でも、2024年の与四球率や奪三振と四球の比率は高く評価されている。ナ・リーグのオールスター選出に加え、ナ・リーグ新人王投票でも4位に入った。
2025年は故障による離脱で登板数が減少
2025年は25試合に登板して9勝8敗、防御率3.73。WHIPは0.99と前年を上回る一方、奪三振は117個に減った。
シーズン中には左ハムストリングの負傷で約2か月間、負傷者リストに入った。登板数と投球回数が減った背景には、この離脱がある。故障から復帰した後は先発として試合を重ねたが、2024年と同じ投球量を確保することはできなかった。
2026年は投球回数と奪三振数が復活
2026年の大きな前進は、174回1/3を投げ切ったことだ。奪三振も174個に戻り、9イニング当たりの奪三振数は8.98。2024年の9.03に近い水準まで回復した。
ただし、WHIPは1.10、与四球は37個。2024年のWHIP1.02、与四球28個と比べると、走者を出す機会は増えている。2026年は三振を奪う力とイニングを消化する力を取り戻した一方、2024年のような総合的な安定感には届かなかった。
【月別成績】今永昇太は2026年のどの時期に好投した?
シーズン全体の防御率3.77だけでは、2026年の投球内容を十分に理解できない。月別の成績を見ると、好調と不調の波がはっきり表れている。
2026年の月別投球成績
- 3月:0勝1敗、防御率7.20、5回、7奪三振、WHIP1.60。
- 4月:2勝1敗、防御率2.15、29回1/3、31奪三振、WHIP0.75。
- 5月:2勝4敗、防御率5.80、35回2/3、31奪三振、WHIP1.26。
- 6月:1勝0敗、防御率4.13、28回1/3、23奪三振、WHIP1.09。
- 7月:2勝3敗、防御率1.53、29回1/3、27奪三振、WHIP1.06。
- 8月:1勝1敗、防御率5.96、22回2/3、29奪三振、WHIP1.54。
- 9月:3勝0敗、防御率2.25、24回、26奪三振、WHIP0.79。
出典:2026年MLB公式記録を基にした月別成績データ。
4月はWHIP0.75の好成績
4月は29回1/3を投げ、防御率2.15、WHIP0.75を記録。31個の三振を奪いながら、走者を出す機会も抑えた。シーズン序盤の投球内容としては非常に安定していた。
5月と8月に苦戦
5月は35回2/3を投げて31奪三振を記録したものの、防御率は5.80。奪三振能力が失われたわけではないが、失点を抑え切れなかった。
8月も防御率5.96、WHIP1.54と苦しい数字だった。特にWHIPの悪化は、安打や四球によって走者を背負う機会が増えたことを示している。
7月と9月に立て直した
7月は防御率1.53とシーズン最高の月間成績を記録した。29回1/3で27奪三振を挙げ、失点を最小限に抑えた。
さらに9月は3勝0敗、防御率2.25、WHIP0.79。シーズン終盤に調子を立て直し、最後の月を無敗で終えた。2026年の月別成績からは、安定して好投し続けたというより、苦しい時期を経ながら終盤に修正したシーズンだったことが分かる。
【被本塁打35本の真相】今永昇太の2026年に残った最大の課題
2026年の今永昇太を評価するうえで、最も注目すべき数字が被本塁打35本だ。2024年は27本、2025年は31本、2026年は35本と、メジャー移籍後に毎年増加している。
MLB全体ではアーロン・ノラの37本に次ぐ2位タイ。日本人投手のシーズン被本塁打としても、2019年の菊池雄星の36本に次ぐ歴代2位タイに当たる。
被本塁打数だけで判断すると見誤る
ただし、被本塁打の総数だけを見て投球が悪化したと判断するのは早い。投球回数が多ければ、被本塁打数も増える可能性があるからだ。
9イニング当たりの被本塁打数で比較すると、次のようになる。
- 2024年:1.40本
- 2025年:1.93本
- 2026年:1.81本
2026年は前年より改善している。しかし、2024年と比較すれば、依然として一発を許す割合は高い。2026年は前年より約30回多く投げたため、被本塁打の総数が31本から35本に増えた面もある。
速球以外の球種からの被弾が増加
さらに興味深いのが、球種別の被本塁打の内訳だ。
Baseball ArchivesがMLB Stats APIとStatcastの投球データを集計した2026年10月の分析によると、今永が2026年にフォーシームから許した本塁打は17本。2025年の24本から減少している。
一方、フォーシーム以外の球種からの被本塁打は、2024年の5本、2025年の7本から2026年には18本に増加した。内訳はスプリット9本、スイーパー6本、シンカー3本だった。
つまり、被本塁打の増加は単純な速球の衰えだけでは説明できない。特に変化球の使い方や、打者とのカウント別の投球配分が分析上の注目点になっている。
ボール先行のカウントで投球の組み立てが変化
同分析では、ボールが先行したカウントでフォーシーム以外を投げる割合が、2024年の34.5%、2025年の38.3%から2026年には54.9%へ上昇したことも示されている。
そのようなカウントで投げたフォーシーム以外の球から生じた被本塁打は、2024年の1本、2025年の3本に対し、2026年は8本だった。
このデータからは、速球以外の球でストライクを取りにいく投球が、被本塁打増加の一因になった可能性が読み取れる。ただし、打者の狙いや投手の意図まで統計だけで断定することはできない。
重要なのは、2026年の今永が三振を奪う能力を回復させながら、変化球の使い方や長打を防ぐ投球設計に改善の余地を残したことだ。被本塁打35本は、次のシーズンに向けて最も注目すべき課題である。
【横浜DeNA時代からMLB通算まで】今永昇太のキャリアと実績
今永昇太は1993年9月1日生まれ、福岡県北九州市出身の左投左打の投手。駒澤大学を経て、2015年のドラフト1位で横浜DeNAベイスターズに入団した。
2016年にプロデビューすると、DeNAで8シーズンにわたって先発投手として活躍。2024年にシカゴ・カブスへ移籍し、MLBでのキャリアをスタートさせた。
横浜DeNAベイスターズ時代の通算成績
NPB公式記録によると、DeNA時代の通算成績は165試合、64勝50敗、防御率3.18、投球回数1002回2/3、奪三振1021個。日本での8年間で1000投球回と1000奪三振を突破している。
特に印象的なシーズンは2019年と2022年だ。
- 2019年:13勝7敗、防御率2.91、170投球回、186奪三振。勝利数と奪三振数で存在感を示した。
- 2022年:11勝4敗、防御率2.26、WHIP0.94。安定感の高い投球でチームを支えた。
- 2023年:7勝4敗、防御率2.80、174奪三振。セ・リーグ最多奪三振のタイトルを獲得した。
2022年6月には北海道日本ハムファイターズ戦でノーヒットノーランを達成。117球を投げて9奪三振、許した走者は四球による1人だけという圧巻の内容だった。
MLB通算成績は35勝21敗、防御率3.45
2026年レギュラーシーズン終了時点のMLB通算成績は次のとおりだ。
- 登板:86試合
- 先発:86試合
- 勝敗:35勝21敗
- 勝率:.625
- 防御率:3.45
- 投球回数:492回1/3
- 奪三振:465
- WHIP:1.04
メジャー最初の3年間で35勝を挙げ、防御率3.45を記録している。投球回数は492回1/3、奪三振は465個。日本人投手としても十分に評価できる実績だ。
2024年にはナ・リーグのオールスターに選出され、ナ・リーグ新人王投票でも4位に入った。MLB公式の選手紹介でも、DeNAでの8年間の実績とメジャー1年目の活躍が紹介されている。
なお、NPBとMLBでは打者の傾向や試合環境、リーグの得点水準が異なるため、防御率をそのまま横並びにして優劣を決めるのは適切ではない。日本で培った制球力と奪三振能力を、異なる環境の中でどこまで発揮できたかという視点が重要になる。
【プロの結論】2026年の今永昇太は成功か、それとも課題の残るシーズンか
2026年の今永昇太は、総合的に見れば先発投手として一定の成果を残したシーズンだった。32試合に先発し、174回1/3を消化。174奪三振という数字も、2024年のメジャー1年目と並ぶ自己最多だった。
2025年に故障で失った登板機会を取り戻し、年間を通じてローテーションを支えた点は評価できる。防御率3.77も、先発投手として大きく崩れた数字ではない。
しかし、2024年の15勝3敗、防御率2.91、WHIP1.02という完成度と比較すると、2026年は安定感で見劣りする。特に被本塁打35本は、リーグでも上位に入る多さだった。
2026年の評価を分ける3つの基準
- 投球回数:174回1/3を投げたことは、先発投手としての稼働力を示す。2025年からの回復を評価できる。
- 奪三振能力:174奪三振、奪三振率8.98は高い水準。空振りや三振を奪う能力は維持されている。
- 長打抑制:被本塁打35本、WHIP1.10は改善の余地を示す。特に変化球の使い方とカウント別の配球が注目点になる。
2027年に注目したいポイント
今後の評価を左右するのは、奪三振数を維持したまま被本塁打を減らせるかどうかだ。
2024年は被本塁打27本、被本塁打率1.40。2026年は35本、被本塁打率1.81だった。2024年の水準に近づけることができれば、防御率やWHIPの改善にもつながる可能性がある。
また、2026年は月によって防御率が大きく変動した。4月、7月、9月のような安定した投球を長期間続けられるかも重要になる。
評価する際には勝敗だけに注目するのではなく、投球回数、WHIP、K/9、HR/9を組み合わせて見るべきだ。特に今永のように奪三振能力が高い投手は、三振数だけでは把握できない失点リスクを被本塁打率から読み取る必要がある。
【今永昇太の成績】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:今永昇太の2026年シーズン最終成績は?
2026年はシカゴ・カブスで32試合に先発し、11勝10敗、勝率.524、防御率3.77、174奪三振、174回1/3、WHIP1.10を記録した。被本塁打は35本だった。
Q2:今永昇太の2026年の被本塁打数は何本?
35本。MLB全体では2位タイに相当する数字だった。2024年の27本、2025年の31本から増加している。ただし、9イニング当たりの被本塁打率は2025年の1.93から2026年の1.81へ改善した。
Q3:今永昇太の2024年と2025年の成績は?
2024年は15勝3敗、防御率2.91、174奪三振、WHIP1.02。2025年は9勝8敗、防御率3.73、117奪三振、WHIP0.99だった。2025年は左ハムストリングの負傷による離脱があり、登板数も減少した。
Q4:今永昇太のMLB通算成績は?
2026年シーズン終了時点で86試合に登板し、35勝21敗、防御率3.45、492回1/3、465奪三振、WHIP1.04を記録している。
Q5:横浜DeNAベイスターズ時代の通算成績は?
NPBでは165試合に登板し、64勝50敗、防御率3.18、1002回2/3、1021奪三振を記録した。2019年には13勝、2022年には防御率2.26、2023年にはセ・リーグ最多奪三振を達成している。
Q6:今永昇太の2026年の課題は何だった?
最大の課題は被本塁打の多さだ。35本を許し、特にフォーシーム以外の球種からの被弾が増加した。奪三振能力を維持しながら、変化球の精度や配球を改善できるかが今後の注目点となる。
まとめ:今永昇太の2026年成績は復調と課題が共存したシーズン
今永昇太の2026年最終成績は、11勝10敗、防御率3.77、174奪三振、WHIP1.10、174回1/3。シカゴ・カブスで32試合に先発し、2025年の故障による影響を乗り越えて、年間を通じた登板機会を確保した。
2024年の15勝3敗、防御率2.91というメジャー1年目の輝きと比べれば、2026年は安定感で課題を残した。一方、奪三振数は174個と自己最多に並び、投球回数も大きく回復している。
そして、最も改善が求められるのが被本塁打35本という数字だ。単純な被本塁打数だけでなく、球種別の被弾傾向やカウント別の配球を見れば、今永の投球に残された課題がより明確になる。
日本で64勝、MLBで35勝を積み上げた左腕は、日米通算のキャリアを通じて高い奪三振能力を証明してきた。次のシーズンに向けては、174奪三振を生み出す力を保ちながら、いかに長打を減らせるか。2026年の数字は、その課題と可能性の両方を示している。
主なデータ参照先: MLB公式選手成績、日本野球機構(NPB)個人年度別成績、Baseball Savant、MLB Stats APIを基にした年度別・月別記録および2026年10月の球種別分析。 (出典: 今 永 昇太 成績(Yahoo!ニュース))