2026年11月現在、子宮頸がんや、その前段階にあたる子宮頸部高度異形成を公表した芸能人には、原千晶さん、古村比呂さん、休井美郷さん、井口綾子さん、新垣優香さんらがいます。ただし、全員が子宮頸がんと確定診断されたわけではありません。原さんや古村さんのように実際に子宮頸がんを経験した人と、休井さんや井口さんのように前がん病変の段階で治療を受けた人では、病状も治療の意味も異なります。
2026年には、休井さんが過去の高度異形成の手術に加えて新たなHPV検査結果を公表し、新垣さんも子宮頸がんの一歩手前の状態で手術を受けたことを明かしました。この記事では、本人の発信や報道各社の取材、国立がん研究センター、厚生労働省の医療情報をもとに、芸能人の闘病歴、公表した理由、現在の活動、前がん病変と確定診断の違い、検診・予防方法まで整理します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】 - 公表した芸能人: 原千晶さん、古村比呂さんは子宮頸がんの経験者。休井美郷さん、井口綾子さん、新垣優香さんは前がん病変や子宮頸がんの一歩手前の状態について公表しています。 - 2026年の最新動向: 休井さんは3月に新たなHPV検査結果を報告。古村さんは10月に39回目の抗がん剤治療を公表しました。 - 知っておきたい医学知識: 高度異形成は浸潤性の子宮頸がんと同じではありません。定期検診とHPVワクチンを組み合わせた予防が大切です。
【2026年最新一覧】子宮頸がんや前がん病変を公表した芸能人5人
まず、名前が挙がる主な芸能人を整理します。
大切なのは、「子宮頸がんを経験した人」と「子宮頸がんになる前の病変が見つかった人」を同じカテゴリーにしないことです。
2026年11月3日時点で公表されている情報を分類すると、次のようになります。
原千晶さん
2005年・30歳で診断
その後、35歳で子宮体がんも経験。2011年に婦人科がん患者会「よつばの会」を設立。
古村比呂さん
2012年・46歳で診断
子宮全摘出後も再発を経験。2026年10月には39回目の抗がん剤治療を報告。
休井美郷さん
2023年5月に公表
2023年6月に病変への手術を受けた。2026年3月には新たなHPV検査結果を公表。
井口綾子さん
2025年10月に公表
中等度異形成から高度異形成へ進行し、円錐切除手術を受けた。
新垣優香さん
2026年1月に公表
検査による早期発見を経て手術。1月24日に退院を報告。
この5人のうち、子宮頸がんの確定診断を公表しているのは原千晶さんと古村比呂さんです。残る3人については、それぞれ公表された診断名や病変の状態を区別して理解する必要があります。
【闘病歴を詳しく解説】原千晶・古村比呂・休井美郷・井口綾子・新垣優香の経緯
5人の公表内容には、それぞれ異なる背景があります。ここでは、診断から治療、公表後の活動までを時系列で確認します。
1.原千晶さん|30歳で子宮頸がん、35歳で子宮体がんも経験
原千晶さんは、今回取り上げる芸能人の中でも、婦人科がんの経験を長年にわたって発信してきた人物です。
1994年に芸能界デビューし、テレビや雑誌を中心にタレントとして活動してきました。
最初の異変が現れたのは30歳の頃です。
東京薬業健康保険組合の2024年7月公開インタビューによると、原さんは以前から月経痛が重く、次第に痛みが強くなったほか、おりものの異常や不正出血も経験していました。
しかし、当時は婦人科検診を受けたことがなく、病院に行くことにも抵抗があったと振り返っています。
2004年末に医療機関を受診し、子宮頸部に13mmの腫瘍が見つかりました。
2005年2月、円錐切除術を受けて組織を調べた結果、子宮頸がんと診断されました。
病理検査で判明した病状は、扁平上皮がんのステージIA1期でした。
医師からは再発や転移のリスクを考慮して子宮摘出を勧められましたが、当時30歳だった原さんは将来の妊娠・出産への希望もあり、子宮を温存する選択をしました。
さらに35歳で子宮体がんが判明
原さんの闘病歴で忘れてはならないのが、2度目のがんです。
子宮頸がんの治療後、当初は定期的に通院していました。しかし、体調が良くなったことから、次第に受診の間隔が空いてしまったと本人は振り返っています。
その後、重い月経痛や不正出血、水のようなおりものなどが現れ、再び医療機関を受診。今度は子宮体部に新たながんが見つかり、骨盤内リンパ節への転移も確認されました。
2010年1月には子宮、卵巣、卵管などを摘出する手術を受け、その後、抗がん剤治療を6回行っています。
ここで重要なのは、2度目の病気は単純な子宮頸がんの再発ではなく、新たに見つかった子宮体がんだったという点です。
現在の活動
2011年7月、原さんは婦人科がんの患者会「よつばの会」を設立しました。
同会は、婦人科がんを経験した人たちが集まり、体験や情報を共有する活動を続けています。公式サイトでは、定期的な交流会や電話相談の案内も掲載されています。
原さんは自身の経験を通して、がん検診の啓発や患者同士の支援に取り組んでいます。2024年のインタビューでも、発症から20年を経た心境や検診の大切さを伝えていました。
2.古村比呂さん|2012年に子宮頸がんを公表、3度の再発を経験
女優の古村比呂さんも、子宮頸がんを公表している著名人です。
2012年1月5日、46歳のときに子宮頸がんと診断されたことを明かしています。
その後、子宮全摘出手術を受けました。一度は寛解とされたものの、2017年に再発。同年には再々発も経験し、2023年1月には再々再発を公表しました。
長期にわたる治療の中で、古村さんは自身のブログやSNSを通じて、検査結果や治療の状況を伝えています。
2026年10月には39回目の抗がん剤治療を報告
2026年10月15日、古村さんは39回目となる抗がん剤治療を受けたことを報告しました。
さらに、PET検査を受ける時期が近づいていることにも触れ、検査結果に問題がなければ経過観察に移れる可能性に期待を寄せています。
これは2026年11月時点で確認できる重要な最新情報です。
なお、検査後に経過観察へ移行したことが確定したわけではありません。
芸能活動について
古村さんは、NHK連続テレビ小説『チョッちゃん』のヒロインを務めたことでも知られる女優です。
2024年10月には、5年ぶりに公の場に姿を見せ、女優活動への復帰にも前向きな姿勢を示しました。
2026年10月の報道でも、治療と並行しながら女優活動を再開していることが伝えられています。
3.休井美郷さん|2023年に高度異形成を公表、2026年にも新たな検査結果
婚活リアリティー番組『バチェラー・ジャパン』シーズン4への出演で知られる休井美郷さん。
2023年5月、自身のYouTubeチャンネルで子宮頸部高度異形成と診断されたことを公表しました。
きっかけは、2023年4月に受けた婦人科検診です。
休井さんは当時、約6年間にわたって子宮頸がん検診を受けていなかったと説明しています。体調不良や不正出血などをきっかけに検査を受けたところ、精密検査が必要との結果が出ました。
詳しい検査の結果、子宮頸部高度異形成と診断されました。
2023年6月に手術を受ける
休井さんが受けた治療は、一般にイメージされる子宮全摘出手術とは異なります。
2023年6月12日に手術を受け、子宮頸部の病変部分をレーザーで焼く治療を行いました。
本人が日本テレビの取材で説明した内容によると、子宮の一部切除や子宮摘出は行わず、将来の妊娠・出産への影響も考えながら医師と治療方法を相談したといいます。
術後は一時的な腹痛や出血があったものの、経過は良好と報じられました。
2026年3月、新たなHPV検査結果を報告
休井さんについて、2026年に注目されたのが新たな検査結果です。
3月3日付の日刊スポーツによると、休井さんはYouTubeで人間ドックを受けた際、再び子宮頸がん検査に関連する異常を指摘されたと報告しました。
本人の説明では、今回陽性となったのはハイリスク型ではなく、その他のHPV型でした。今後、精密検査を受ける予定だとしています。
ここで注意したいのは、HPV陽性と子宮頸がんの確定診断は別物だということです。
2026年11月3日時点で、この検査結果だけをもって子宮頸がんが再発したと判断することはできません。
4.井口綾子さん|2025年に高度異形成と診断、円錐切除手術を公表
タレントの井口綾子さんは、青山学院大学在学中のミス青山コンテスト2017で準ミス青山に選ばれた経歴を持ちます。
2025年10月22日、自身のInstagramで子宮頸部高度異形成と診断され、円錐切除手術を受けたことを公表しました。
診断までの経緯は、2026年の集英社オンラインや文春オンラインのインタビューでも詳しく取り上げられています。
最初のきっかけは、2024年に立ち寄ったレディースクリニックで受けた子宮頸がん検診でした。
当初は中等度異形成と診断され、経過観察となりました。しかし、2025年5月の検査で高度異形成に進行していることが判明し、手術を受けることになったのです。
手術を受けるうえで悩んだ将来の妊娠・出産
井口さんが特に不安を感じたのは、手術後の妊娠・出産への影響でした。
円錐切除術では子宮頸部の一部を切除するため、術後の妊娠では早産などのリスクが高まる場合があります。
将来子どもを持ちたいという希望があった井口さんにとって、治療の選択は簡単なものではありませんでした。
それでも、医師や家族に相談しながら手術を決断しました。
なぜ公表したのか
井口さんは2025年の発表時、検診を後回しにしてしまう人や、同じように不安を抱える人のきっかけになればという思いを明かしました。
さらに2026年8月22日公開の文春オンラインのインタビューでは、婦人科検診への心理的な抵抗や、病気に対する偏見についても語っています。
手術後にはHPVワクチンも接種したと説明しています。
2026年現在はタレント活動に加え、実家が経営する美容室チェーン「EXCEL」の運営にも携わっています。
5.新垣優香さん|2026年1月に手術を公表、早期発見の重要性を発信
グラビアアイドルの新垣優香さんは、2026年1月に子宮頸がんの一歩手前の状態で手術を受けたことを公表しました。
1月21日、自身のXで入院を報告。その後、病気について質問が寄せられたことを受け、子宮頸がんの一歩手前の状態であると説明しました。
本人によると、数年前から検査を重ねていたことで病変が早い段階で見つかり、今回の手術につながったといいます。
1月22日に手術を終え、24日には退院を報告しました。
公表した理由は女性の検査意識を高めるため
2026年1月28日のTBS NEWS DIGの報道では、新垣さんが手術についてメディアに掲載することを承諾した理由も紹介されました。
本人は、より多くの女性に病気や検査への意識を持ってもらいたいという趣旨を説明しています。
また、検査に痛みを感じることがあり、再び受ける心理的なハードルがあることにも言及しました。
ただし、報道された「一歩手前」という表現だけでは、具体的なCIN分類や病理診断、手術方法までは特定できません。高度異形成や円錐切除術を受けたと断定することは避ける必要があります。
【公表した理由と経緯】芸能人が病気を明かす背景には何がある?
子宮頸がんや前がん病変を公表した芸能人には、共通する発信の目的があります。
それは、自分の経験を通じて検診の重要性を伝え、同じ病気に直面する人の不安を軽減したいという思いです。
人物ごとの公表の背景と現在の活動を比較してみます。
この比較から見えてくるのは、病気を公表する理由が単なる近況報告にとどまらないということです。
特に休井さんと井口さんは、比較的若い世代の女性が婦人科検診を後回しにしてしまう心理について、自分自身の経験を通じて発信しています。
また、原さんのように患者会を立ち上げるケースや、古村さんのように長期治療の経過を継続的に発信するケースもあります。
一方で、病名や治療内容を公表する範囲は本人によって異なります。公表されていない治療後の詳細や私生活まで、報道されている情報から推測することはできません。
【医学的に解説】子宮頸がんと前がん病変・高度異形成は何が違う?
芸能人の公表情報を理解するうえで、最も重要なのが前がん病変と確定診断の違いです。
ニュースでは「子宮頸がんの一歩手前」「がんになる直前」といった表現が使われますが、医学的には病変の段階を正確に理解する必要があります。
子宮頸部高度異形成は確定した浸潤がんではない
子宮頸がんは、子宮の入り口にあたる子宮頸部に発生するがんです。
その多くは、ヒトパピローマウイルス(HPV)の持続感染に関連して発生します。
正常な細胞から浸潤がんに至るまでには、次のような段階があります。
正常な子宮頸部の細胞
CIN1:軽度異形成
軽い細胞の変化
CIN2:中等度異形成
経過観察や精密検査が必要
CIN3:高度異形成・上皮内がん
治療や組織診による確認が必要
浸潤性子宮頸がん
国立がん研究センターの情報では、CIN3には以前「上皮内がん」と分類されていた病変も含まれます。
つまり、高度異形成と浸潤性子宮頸がんは同じものではありません。一方、CIN3は治療が必要な重要な病変であり、放置してよいという意味でもありません。
高度異形成と子宮頸がんの違い
| 比較項目 | 高度異形成 | 浸潤性子宮頸がん |
|---|---|---|
| 状態 | 前がん病変・上皮内病変 | がん細胞が周囲へ浸潤 |
| 細胞の変化 | 強い異常がある | 悪性細胞が組織へ広がる |
| 治療 | 円錐切除術など | 手術・放射線・薬物療法など |
| 病期 | CIN分類などで評価 | ステージ分類で評価 |
| 妊娠への影響 | 治療方法によって異なる | 病期や治療内容によって異なる |
特に注意したいのが、「高度異形成と診断された=すでに子宮頸がんになっている」という誤解です。
休井さんや井口さんの公表内容も、確定した浸潤がんの闘病歴として扱うべきではありません。
子宮頸がんと子宮体がんの違い
原千晶さんの経験を理解するうえでは、子宮頸がんと子宮体がんの違いも知っておきたいところです。
子宮頸がん
子宮の入り口にあたる子宮頸部に発生。主な原因はHPVの持続感染。
子宮体がん
子宮の奥にある子宮体部、とくに子宮内膜に発生するがん。
両者は発生する場所や発症の仕組みが異なります。
子宮頸がん検診で行う細胞診は、子宮体がんを調べるための検査ではありません。
したがって、子宮頸がん検診を受けているから子宮体がんも発見できる、という理解は正しくありません。
【HPV感染・検診・ワクチン】子宮頸がんを予防するために知っておきたいこと
芸能人の経験から見えてくる共通点は、検診による早期発見の重要性です。
子宮頸がんは、検診によってがんになる前の病変を発見できる可能性があるがんです。
子宮頸がんの主な原因はHPV感染
HPVはヒトパピローマウイルスと呼ばれるウイルスです。
主に性交渉によって感染しますが、特別な人だけが感染するものではありません。性別に関係なく感染する可能性があり、性交渉の経験がある人の多くが生涯に一度は感染するとされています。
ただし、HPVに感染したからといって、必ず子宮頸がんになるわけではありません。
多くの場合、免疫の働きによってウイルスは自然に排除されます。
問題となるのは、一部の人で高リスク型HPVの感染が長期間持続することです。その結果、子宮頸部の細胞に異常が生じ、長い時間をかけてがんに進行する場合があります。
また、HPV感染が判明したからといって、最近の性交渉やパートナーの浮気を証明するものではありません。過去の感染が長期間経過してから検出されることもあります。
感染を理由に本人を責めたり、偏見を向けたりすることは医学的にも適切ではありません。
子宮頸がん検診の細胞診とは?
子宮頸がん検診では、子宮頸部の細胞を採取し、異常がないかを顕微鏡で確認する細胞診が行われます。
一般的な流れは次のとおりです。
1. 問診や視診を受ける。
2. 子宮頸部から専用器具で細胞を採取する。
3. 採取した細胞を検査する。
4. 異常が疑われた場合は、コルポスコピーや組織診などの精密検査を受ける。
検査結果が要精密検査となった場合、必ずしもがんが確定したという意味ではありません。
一方で、放置せずに精密検査を受けることが大切です。
2026年の子宮頸がん検診の受診目安
厚生労働省が案内している検診方法は次のとおりです。
| 検査方法 | 対象・受診間隔 |
|---|---|
| 子宮頸部細胞診 | 20歳以上・2年に1回 |
| HPV検査単独法 | 導入自治体の30歳以上・5年に1回 |
HPV検査単独法は、2024年4月から自治体の実施体制が整った地域で導入されています。
HPV検査で陽性となった場合には、細胞診などの追加検査が必要になることがあります。自治体によって実施する検査方法が異なるため、住んでいる地域の案内を確認してください。
HPVワクチンの予防効果は?
HPVワクチンは、子宮頸がんの主な原因となるHPVへの感染を予防するためのワクチンです。
厚生労働省によると、9価HPVワクチンは、子宮頸がんの原因の80〜90%を占める7種類のHPVへの感染を予防します。
日本では、小学6年生から高校1年生相当の女子が定期接種の対象です。接種を開始する年齢によって、合計2回または3回の接種が必要になります。
ただし、すべてのHPV感染を防げるわけではありません。また、すでに感染しているHPVを治療するワクチンでもありません。
そのため、HPVワクチンと定期的な子宮頸がん検診の両方を活用することが大切です。
【円錐切除術とステージ別治療】手術後の経過や妊娠への影響は?
井口綾子さんが受けた円錐切除術は、子宮頸部の病変を調べたり取り除いたりするために行われる手術です。
一方、休井美郷さんはレーザーによる治療を受けたと報じられています。
同じ前がん病変でも、病変の状態や将来の妊娠希望などによって治療方法は異なります。
円錐切除術とはどんな手術?
円錐切除術は、子宮頸部の一部を円錐状に切り取る手術です。
主な目的は次の2つです。
- 診断目的: 切除した組織を病理検査し、病変の範囲やがんの有無を詳しく調べる。
- 治療目的: 高度異形成などの病変を取り除く。
子宮の大部分を残せるため、妊娠を希望する人にとって重要な治療選択肢の一つです。
ただし、子宮頸部を切除するため、術後には子宮頸管が狭くなることや、妊娠時の早産リスクが高まることがあります。
将来の妊娠を希望する場合には、手術範囲や切除方法について主治医と十分に相談する必要があります。
円錐切除術後の経過と注意点
術後の経過には個人差がありますが、一般的に次の点に注意が必要です。
- 出血やおりものの変化が起こる場合がある。
- 感染などの合併症に注意する。
- 医師の指示に従って運動や入浴、性交渉などを再開する。
- 定期的に細胞診などの検査を受ける。
- 妊娠した場合は、早産リスクについて産婦人科で相談する。
手術が終わったからといって、その後の通院が不要になるわけではありません。
国立がん研究センターも、円錐切除術後は残った子宮頸部に病変が再発する可能性があるため、定期的な経過観察が必要と説明しています。
子宮頸がんのステージ別治療
すでに子宮頸がんと確定診断された場合は、病変の広がりや進行度によって治療方法が変わります。
国立がん研究センターの解説をもとに、一般的な治療の方向性を整理します。
| 病変・ステージ | 主な治療方法 |
|---|---|
| 高度異形成・CIN3 | 円錐切除術、レーザー治療など |
| IA期 | 円錐切除術、子宮摘出など |
| IB期・II期 | 手術、放射線治療、同時化学放射線療法 |
| III期・IVA期 | 同時化学放射線療法など |
| IVB期 | 薬物療法を中心とした治療 |
これは一般的な目安です。実際には、がんの種類や広がり、患者の年齢、妊娠・出産の希望、全身状態などによって治療方針が決まります。
また、ステージが同じでも、必ず同じ治療を受けるとは限りません。
【プロの結論】芸能人の公表から学ぶべき3つの重要な判断基準
今回紹介した5人の経験から、子宮頸がんについて理解しておきたいことは3つあります。
1.「子宮頸がん」と「がんの一歩手前」を混同しない
芸能ニュースでは、読者に伝わりやすいよう「がんの一歩手前」という表現が使われます。
しかし、医学的には高度異形成、上皮内がん、浸潤性がんには違いがあります。
例えば、井口さんは高度異形成と円錐切除術について公表していますが、子宮頸がんの浸潤がんを経験したと公表したわけではありません。
休井さんも、2026年3月のHPV検査陽性を子宮頸がんの再発と同一視することはできません。
情報を読む際には、見出しだけでなく、本人が発表した診断名を確認することが重要です。
2.自覚症状がないことは、健康の証明にならない
子宮頸部の前がん病変は、無症状であることが少なくありません。
井口さんは健康状態に問題を感じていなかった時期に検診を受け、病変を発見しました。
休井さんも、長期間検診を受けていなかったことを振り返っています。
原さんも、婦人科検診を受ける習慣がなかったことを闘病経験とともに語っています。
こうした経験が示しているのは、体調が良いことと、子宮頸部に異常がないことは同じではないという点です。
不正出血や異常なおりもの、性交時の出血などがある場合は、定期検診の時期を待たず婦人科を受診することも必要です。
3.公表された情報は、本人の診断と治療の範囲で理解する
芸能人の病気に関するニュースは注目されやすく、SNSでも話題になります。
しかし、病気の公表によって本人のすべての医療情報が明らかになるわけではありません。
例えば、手術後の病理検査の結果、再発リスク、妊娠の可能性、現在の治療方針などは、本人が公表していない限り判断できません。
特にHPV感染は、感染した時期や相手を特定できるものではありません。
病気に対する偏見や誤解を広げず、本人が発信した情報を尊重することも、健康情報を受け取る側に求められる姿勢です。
【子宮頸がんを公表した芸能人】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:子宮頸がんを公表した芸能人には誰がいますか?
原千晶さん、古村比呂さんなどが子宮頸がんの経験を公表しています。また、休井美郷さん、井口綾子さん、新垣優香さんは高度異形成や子宮頸がんの一歩手前の状態、手術について公表しています。ただし、診断内容はそれぞれ異なります。
Q2:休井美郷さんや井口綾子さんは子宮頸がんになったのですか?
両者が公表したのは子宮頸部高度異形成です。浸潤性子宮頸がんと同じ診断ではありません。高度異形成は治療が必要な前がん病変であり、円錐切除術やレーザー治療などが検討されます。
Q3:子宮頸部高度異形成は自然に治りますか?
病変の程度によって異なります。軽度・中等度では自然に消退する場合もありますが、高度異形成はがんへの進行リスクを考慮して治療が検討されます。自己判断で経過観察を中断せず、医師の指示に従ってください。
Q4:子宮頸がん検診は何歳から受けるべきですか?
日本では20歳以上を対象に、2年に1回の子宮頸部細胞診が推奨されています。また、導入自治体では30歳以上を対象に5年に1回のHPV検査単独法も選択できます。
Q5:HPVワクチンを接種すれば子宮頸がん検診は不要ですか?
いいえ。HPVワクチンは子宮頸がんの原因となる主なHPV型への感染を予防しますが、すべての型を防げるわけではありません。ワクチンを接種した人も定期的な検診が必要です。
Q6:円錐切除術を受けると妊娠できなくなりますか?
必ずしも妊娠できなくなるわけではありません。子宮の大部分を残す手術ですが、切除範囲などによって早産リスクが高まることがあります。妊娠を希望する場合は、治療前から主治医と相談することが大切です。
Q7:子宮頸がんと子宮体がんは同じ病気ですか?
違います。子宮頸がんは子宮の入り口にある子宮頸部に発生し、子宮体がんは子宮の奥にある子宮体部に発生します。発生する場所や原因、検査方法が異なります。
まとめ:2026年も子宮頸がんの早期発見と正しい知識が大切
子宮頸がんや前がん病変を公表した芸能人の経験を振り返ると、病気の発見から治療、その後の活動まで、一人ひとり異なる経緯があることがわかります。
原千晶さんは2度の婦人科がんを経験し、患者会を設立して啓発活動を続けています。古村比呂さんは再発を繰り返しながら治療と女優活動を続け、2026年10月には39回目の抗がん剤治療を報告しました。
休井美郷さんは2023年の高度異形成の手術経験に加え、2026年にも新たな検査結果を発信。井口綾子さんは円錐切除術を受けた経験を通して、検診への心理的なハードルや偏見について語っています。新垣優香さんも2026年1月の手術経験から早期発見の重要性を呼びかけました。
こうした発信から学べる最も大切なことは、子宮頸がんは検診によって前がん病変の段階で発見できる可能性があるということです。
今後、意識したいのは次の3点です。
- 20歳を過ぎたら自治体の案内を確認し、定期的に子宮頸がん検診を受ける。
- HPVワクチンについて正確な情報を確認し、接種を検討する。
- 検査で異常が見つかった場合は、結果を放置せず精密検査や経過観察を受ける。
芸能人の病気の公表は、普段は後回しにしがちな自分の健康について考えるきっかけになります。
有名人の闘病歴を知るだけで終わらせず、正しい医学情報を理解し、自分自身の健康管理につなげることが大切です。
主な情報源:国立がん研究センター、国立がん研究センターがん情報サービス、厚生労働省、東京薬業健康保険組合、日本テレビ、TBS NEWS DIG、テレビ朝日ニュース、日刊スポーツ、集英社オンライン、文春オンライン、原千晶さん「よつばの会」公式サイト。 (出典: 子 宮頸 癌 芸能人(Yahoo!ニュース))