2026年11月現在、大相撲の番付にはモンゴル出身の力士が23人名を連ねています。横綱・豊昇龍を筆頭に、大関・霧島、幕内で活躍する欧勝馬、朝白龍、寿之富士、玉鷲、十両の千代翔馬や阿武剋など、所属する相撲部屋も実績もさまざまです。
日本相撲協会の令和8年(2026年)11月場所の番付を基準にすると、23人のうち12人が関取で、内訳は幕内8人、十両4人。残る11人も幕下以下で昇進を目指しています。朝青龍、白鵬、日馬富士、鶴竜、照ノ富士という歴代横綱の系譜に、現役の豊昇龍が加わったことも、モンゴル勢の歴史を語るうえで欠かせません。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 現役は23人: 2026年11月場所の番付にモンゴル出身力士が23人。関取は12人。
- 現役最上位は豊昇龍: 第74代横綱で、東大関には霧島が在位。玉鷲も幕内に復帰。
- 歴代横綱は6人: 朝青龍から豊昇龍まで6人が横綱に昇進し、幕内優勝は合計97回。
【2026年11月最新】モンゴル出身の現役力士23人を番付・所属部屋別に一覧
2026年11月場所の番付は、10月26日に発表されました。モンゴル出身力士は横綱から序二段まで幅広く在籍しています。
今回の特徴は、豊昇龍と霧島が横綱・大関の地位にいる一方、出羽ノ龍と旭海雄が新入幕を果たし、玉鷲が幕内に復帰したことです。
以下が、2026年11月場所の現役23人の一覧です。
モンゴル出身力士・現役全23人(2026年11月場所)
出典:2026年11月場所番付、日本相撲協会の力士検索・力士プロフィールを基に整理。番付は同場所のもの。
23人の内訳は幕内8人・十両4人・幕下以下11人
階級別に整理すると、次のようになります。
- 幕内:8人
- 十両:4人
- 幕下:6人
- 三段目:3人
- 序二段:2人
注目したいのは、モンゴル出身力士が幕内だけに集中していないことです。幕下以下にも11人が在籍しており、次の関取、さらに幕内を目指す力士が複数の部屋で育っています。
また、所属部屋は21部屋に分かれています。特定の部屋だけがモンゴル出身力士を抱えているわけではなく、角界全体に広がっている点も特徴です。
【注目の現役力士】豊昇龍・霧島・玉鷲・欧勝馬の現在地
23人の中でも、幕内上位や三役経験者には、それぞれ異なる見どころがあります。
豊昇龍:モンゴル出身6人目の横綱
所属:立浪部屋
最高位:横綱
2026年11月場所:西横綱
豊昇龍は、2025年3月場所から横綱を務める第74代横綱です。朝青龍から数えて、モンゴル出身として6人目の横綱になりました。
得意とするのは右四つや寄り、投げなど。相手の体勢を崩す技術と、土俵際での対応力が持ち味です。
2026年9月場所は全休しましたが、11月場所でも西横綱の地位にあります。休場明けの土俵でどのような相撲を見せるかは、大きな注目点です。
霧島:大関復帰を果たした実力者
所属:音羽山部屋
最高位:大関
2026年11月場所:東大関
霧島は、モンゴル出身力士の中でも安定した実績を持つ大関です。
2023年7月場所に初めて大関へ昇進しましたが、その後は一度陥落。2026年5月場所から再び大関に復帰しました。
師匠は第71代横綱・鶴竜の音羽山親方です。かつて土俵で頂点を極めたモンゴル出身の横綱が、現在の大関を指導するという関係も興味深いところです。
玉鷲:41歳で幕内に返り咲いたベテラン
所属:片男波部屋
最高位:関脇
2026年11月場所:東前頭15枚目
玉鷲の魅力は、長年にわたって幕内で戦い続ける経験と押し相撲です。
2026年9月場所は東十両3枚目で10勝5敗を記録。11月場所には幕内へ復帰しました。
日本相撲協会の番付トピックスによると、41歳11か月での再入幕は昭和以降1位の高齢記録です。
若手が次々と台頭する中、40歳を超えて幕内に戻った事実は、長期間にわたる稽古と身体管理の積み重ねを物語っています。
欧勝馬・朝白龍・千代翔馬にも注目
鳴戸部屋。2026年11月場所は東前頭9枚目。幕内上位を目指す現役力士です。
高砂部屋。西前頭11枚目。2026年9月場所は8勝7敗で勝ち越しました。
九重部屋。東十両筆頭。前頭から十両に陥落しましたが、再び幕内を目指します。
このほか、伊勢ヶ濱部屋の寿之富士は東前頭13枚目、出羽海部屋の出羽ノ龍は西前頭14枚目、大島部屋の旭海雄は西前頭16枚目です。
特に出羽ノ龍と旭海雄は、2026年11月場所で新入幕を果たした力士です。モンゴル出身の新しい幕内力士が加わったことで、現役勢の顔ぶれにも変化が生まれています。
【歴代横綱6人】朝青龍・白鵬から照ノ富士・豊昇龍へ
モンゴル出身の力士を語るとき、欠かせないのが歴代横綱の存在です。
日本相撲協会の歴代横綱一覧によると、モンゴル出身で横綱に昇進した力士は、2026年11月現在で6人です。
モンゴル出身の歴代横綱と幕内優勝回数
第68代・
横綱在位:2003年3月~2010年1月
幕内優勝:25回
モンゴル出身初の横綱。2002年九州場所で初優勝し、翌2003年に横綱へ昇進しました。
第69代・
横綱在位:2007年7月~2021年9月
幕内優勝:45回
歴代最多の幕内優勝回数を誇る大横綱です。
第70代・
横綱在位:2012年11月~2017年11月
幕内優勝:9回
鋭い立ち合いとスピードを生かした相撲で活躍しました。
第71代・
横綱在位:2014年5月~2021年3月
幕内優勝:6回
引退後は音羽山親方となり、後進の指導にあたっています。
第73代・
横綱在位:2021年9月~2025年1月
幕内優勝:10回
大関から陥落した後に復活し、横綱まで上り詰めた力士です。
第74代・
横綱在位:2025年3月~
幕内優勝:2回
2026年現在、現役で土俵に立つモンゴル出身横綱です。
白鵬の45回という記録が示すもの
6人の幕内優勝回数を合計すると97回になります。
そのうち45回を白鵬が一人で占めています。これは、モンゴル出身横綱の実績を考えるうえで非常に大きな数字です。
白鵬は2007年7月に横綱へ昇進し、2021年9月まで約14年間にわたり最高位を守りました。その間、朝青龍の引退後も日馬富士や鶴竜が横綱へ昇進し、モンゴル出身力士が土俵の中心を担う時代が続きました。
さらに、照ノ富士が2021年に横綱へ昇進し、2025年1月に引退。同年3月には豊昇龍が第74代横綱となりました。
この流れは、一人のスターの成功で終わらず、次の世代へ実績と経験が受け継がれてきたことを示しています。
【歴史を検証】モンゴル出身力士の始まりは1992年の6人だった
モンゴル勢が大相撲で存在感を示すようになった背景には、1992年の出来事があります。
当時の大島部屋の師匠だった元大関・旭國が、モンゴルのウランバートルで新弟子を募集しました。
ニッポンドットコムの相撲史に関する取材記事によると、150人を超える応募者の中から選ばれた6人が、1992年春場所で大相撲の世界に入りました。
最初に入門した6人
- 旭鷲山
- 旭天鵬
- 旭天山(当時・旭嵐山)
- 旭鷹
- 旭雪山
- 旭獅子
この6人のうち、後に関取として大きく活躍したのが旭鷲山と旭天鵬です。
ただし、入門当初から順調だったわけではありません。
1992年8月、旭天山を除く5人が部屋を飛び出し、モンゴル大使館へ駆け込む出来事がありました。日本語や食生活、兄弟子との上下関係、早朝からの厳しい稽古など、異国の相撲部屋で暮らすことへの戸惑いが重なっていたのです。
大島親方の説得によって旭鷲山と旭鷹は部屋に戻り、帰国した旭天鵬も再び日本へ戻りました。
その後、旭鷲山はモンゴル出身初の関取、幕内力士、三役力士となります。旭天鵬も関脇まで昇進し、2012年夏場所には37歳8か月で幕内初優勝を達成しました。
最初の6人の挑戦が、その後のモンゴル勢の道を切り開いたのです。
朝青龍や白鵬につながった先駆者の功績
旭鷲山と旭天鵬が活躍すると、モンゴル国内でも大相撲への関心が高まりました。
大相撲で成功することが若者の目標となり、後輩たちが日本の相撲部屋を目指す流れが生まれます。
朝青龍や白鵬がその後の時代を築けた背景には、先に日本へ渡った力士たちが道を切り開いた歴史がありました。
また、2006年春場所には、優勝を朝青龍、殊勲賞・技能賞を白鵬、技能賞を安馬(後の日馬富士)、敢闘賞を旭鷲山が獲得しています。
優勝と三賞をモンゴル出身力士が占めたこの場所は、当時の勢力を象徴する出来事でした。
【なぜ強い?】モンゴル出身力士が大相撲で活躍する背景
モンゴル出身力士が多くの実績を残している理由を、単純に体格や身体能力だけで説明することはできません。
歴史、競技文化、育成環境、先輩力士の存在が複合的に関係しています。
1. モンゴル相撲という伝統的な競技文化
モンゴルでは、伝統的な相撲が文化に深く根付いています。
ニッポンドットコムの取材記事では、モンゴルの伝統的な競技文化として「弓、馬、相撲」が紹介されています。
夏の祭典ナーダムでもモンゴル相撲は大きな見どころです。
日本の大相撲とモンゴル相撲は、ルールや競技形式が異なりますが、相手との組み合い、重心の移動、足腰の使い方といった部分には共通する要素があります。
こうした経験が、日本の相撲に適応する際の土台になる場合があります。
2. 先輩力士が後輩の目標になった
朝青龍や白鵬の活躍は、後から日本へ渡る若者にとって大きな目標になりました。
1990年代には、モンゴル出身力士が大相撲で成功すること自体が新しい挑戦でした。
しかし、2000年代には横綱や優勝力士が続々と誕生します。
実際に同じ国の出身者が最高位まで到達したことで、大相撲を職業として目指す道がより具体的になったのです。
3. 日本の相撲部屋で培われる育成環境
大相撲は、入門して終わりではありません。
序ノ口から序二段、三段目、幕下、十両、幕内と段階的に番付を上げる必要があります。
その過程では、稽古だけでなく、生活習慣や日本語、部屋の規律への適応も求められます。
1992年の最初の6人が経験した苦労を考えると、後輩たちが先輩から学べる環境が整っていったことも見逃せません。
ただし、全員が同じ道を歩むわけではありません。豊昇龍のように横綱へ昇進する力士もいれば、長年幕下で経験を重ねる力士もいます。
この幅広さこそ、現在のモンゴル出身力士の層の厚さを表しています。
【誤解を解消】モンゴル出身力士を調べるときの3つの注意点
現役一覧や歴代横綱を調べる際には、いくつか混同しやすいポイントがあります。
1. モンゴル出身の力士全員が関取ではない
2026年11月場所の23人のうち、関取は12人です。
関取とは幕内・十両に所属する力士を指します。幕下以下の11人も現役力士ですが、関取とは区別されます。
そのため、検索結果に「モンゴル出身23人」とあっても、幕内や十両に23人いるわけではありません。
2. 霧島は横綱ではなく大関
霧島は過去に大関から陥落した経験がありますが、2026年5月場所から大関に復帰しています。
歴代モンゴル出身横綱6人の中には含まれません。
一方、豊昇龍は第74代横綱です。両者は同じモンゴル出身でも、現在の地位は異なります。
3. 現役の旭富士と第63代横綱・旭富士は別人
ここは特に間違えやすい点です。
現在の伊勢ヶ濱部屋に所属する旭富士は、モンゴル出身の現役力士です。2026年11月場所から新十両となりました。
一方、第63代横綱・旭富士は青森県出身の元横綱です。
同じ四股名ですが、出身地も経歴も異なる人物です。
現役の旭富士は、初土俵から所要6場所での新十両昇進を果たした力士として注目されています。
【FAQ】モンゴル出身の力士に関するよくある質問
Q1:2026年現在、モンゴル出身の現役力士は何人いますか?
2026年11月場所の番付では23人です。内訳は幕内8人、十両4人、幕下6人、三段目3人、序二段2人です。
Q2:モンゴル出身の歴代横綱は誰ですか?
朝青龍、白鵬、日馬富士、鶴竜、照ノ富士、豊昇龍の6人です。2026年現在、豊昇龍が現役の横綱として土俵に立っています。
Q3:現役のモンゴル出身力士で最も番付が高いのは誰ですか?
2026年11月場所では、第74代横綱の豊昇龍です。所属は立浪部屋で、西横綱に位置しています。
Q4:モンゴル出身の力士を公式情報で調べる方法は?
日本相撲協会公式サイトの「力士を探す」を利用する方法があります。出身地をモンゴルに指定すれば、四股名や所属部屋、番付、プロフィールなどを確認できます。
まとめ:モンゴル出身力士の存在感は2026年も続く
2026年11月場所のモンゴル出身力士は23人。横綱・豊昇龍、大関・霧島を筆頭に、玉鷲、欧勝馬、朝白龍、千代翔馬など、さまざまな世代の力士が土俵に立っています。
歴史を振り返れば、1992年に大島部屋へ入門した6人が出発点でした。旭鷲山や旭天鵬が道を切り開き、朝青龍、白鵬、日馬富士、鶴竜、照ノ富士という横綱が続き、現在は豊昇龍へとその系譜がつながっています。
【プロの結論】
モンゴル勢の強さを理解するためには、横綱の人数や優勝回数だけを見るのでは不十分です。
注目すべきなのは、横綱から序二段まで23人が在籍しているという選手層の広さです。すでに実績を残したベテランだけでなく、幕下以下で昇進を目指す若手にも目を向けることで、モンゴル出身力士の歴史が次の世代へ続いていることが分かります。
これからの注目は、豊昇龍が横綱としてどこまで実績を伸ばすのか、霧島が大関の地位を守れるのか、そして天昇山や旭富士ら若い世代から新たな関取・幕内力士が誕生するのかという点です。
朝青龍から始まったモンゴル出身横綱の歴史は、まだ終わっていません。2026年11月場所は、その新しい展開を見届ける機会になりそうです。 (出典: モンゴル 出身 の 力士(Yahoo!ニュース))