年金請求書は、老齢年金を受け取るために必要な手続き書類です。しかし、実際に手元に届くと、基礎年金番号や年金加入記録、振込口座、過去の勤務先など、どこに何を記入すればよいのか迷う人も少なくありません。記入欄によっては、添付書類や追加の申出書が必要になるため、提出前の確認も欠かせません。
2026年11月現在、日本年金機構では「年金請求書(国民年金・厚生年金保険 老齢給付)様式第101号」の記入例や案内動画を公開しています。また、2026年10月1日更新の案内では、初めて老齢年金を請求する人向けの電子申請についても詳しく説明されています。書類の書き方から提出時期、郵送とオンラインの違い、繰下げ受給を希望する場合の手続きまで、初めての人が押さえておきたいポイントを整理します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 年金請求書の基本: 65歳などの受給開始年齢に達する約3カ月前に、日本年金機構から事前送付される。
- 記入方法: 様式第101号では、本人情報・基礎年金番号・振込口座・年金加入履歴などを確認して記入する。
- 提出方法: 郵送・窓口・電子申請から選べるが、電子申請には対象者や口座などの条件がある。
- 繰下げ受給: 66歳以降に受給開始を遅らせる場合は、通常の請求とは異なる確認や申出が必要になる。
【まず確認】年金請求書とは?2026年の送付時期と対象者
年金請求書は、老齢基礎年金や老齢厚生年金を受け取るために提出する正式な手続き書類です。年齢を迎えれば自動的に年金が振り込まれるわけではなく、本人による請求手続きが必要です。
日本年金機構の2026年7月15日更新の「老齢年金の請求手続きの流れ」では、受給資格期間や加入状況に応じた老齢年金の受給要件が案内されています。
老齢基礎年金と老齢厚生年金の違い
最初に理解しておきたいのが、請求する年金の種類です。
- 老齢基礎年金: 原則として、受給資格期間が10年以上ある人が65歳から受け取る年金。
- 老齢厚生年金: 老齢基礎年金の受給資格を満たし、厚生年金保険の加入期間がある人が受け取る年金。
- 特別支給の老齢厚生年金: 生年月日などの要件を満たし、65歳になる前から受け取れる老齢厚生年金。
老齢基礎年金は国民年金の加入・納付状況などを基礎に計算され、老齢厚生年金は会社員などとして加入していた厚生年金の記録が関係します。
そのため、会社員として働いていた期間がある人は、老齢基礎年金と老齢厚生年金の両方が関係する可能性があります。
年金請求書はいつ届く?
日本年金機構では、受給開始年齢に到達する約3カ月前を目安に、年金請求書(事前送付用)を本人宛てに送付しています。
65歳から老齢年金を受け取る人の場合、65歳到達月の約3カ月前が送付時期です。
届く書類には、次のような情報があらかじめ印字されています。
- 基礎年金番号
- 氏名
- 生年月日
- 性別
- 住所
- 年金加入記録
つまり、最初からすべての項目を自分で書く必要はありません。印字されている情報に誤りがないか確認し、指定された空欄や該当項目を記入するのが基本です。
なお、日本年金機構から請求書が届かない場合や紛失した場合でも、手続きができなくなるわけではありません。公式サイトから様式第101号を入手し、記入例を参考に作成できます。
【記入例付き】年金請求書・様式第101号の具体的な書き方
年金請求書を書くときに中心となるのが、「年金請求書(国民年金・厚生年金保険 老齢給付)様式第101号」です。
日本年金機構の「老齢年金請求書の記入方法等」では、様式と記入例の両方が公開されています。
初めて書く人は、書類の最初から順番に確認していくと整理しやすくなります。
① 本人情報・基礎年金番号の記入
最初に確認するのは、本人に関する基本情報です。
主な項目は次のとおりです。
- 基礎年金番号
- 個人番号(マイナンバー)
- 氏名・フリガナ
- 生年月日
- 性別
- 郵便番号
- 住所
- 電話番号
事前送付された書類では、これらの一部がすでに印字されています。
まず、現在の住所や氏名と一致しているかを確認してください。結婚や転居などによって旧情報が残っている場合は、年金事務所に相談して修正方法を確認すると安心です。
基礎年金番号は10桁の番号です。マイナンバーとは別の番号なので、混同しないようにしましょう。
番号が分からない場合は、次の方法で確認できます。
1. マイナポータルにマイナンバーカードでログインする。
2. トップページの「年金」から情報を確認する。
3. ねんきんネットにログインして基礎年金番号を確認する。
4. 基礎年金番号通知書や年金手帳などの書類を確認する。
日本年金機構の2026年2月3日更新の案内でも、これらの確認方法が紹介されています。
なお、共済組合などの加入期間がある人は、様式第101号の案内に従い、基礎年金番号とマイナンバーの両方を記入する必要がある場合があります。
② 年金振込口座の記入方法
年金の受取口座は、実際の振込に直結するため、特に慎重に確認したい項目です。
様式第101号では、主に次の情報を記入します。
- 金融機関名
- 金融機関コード
- 支店名・支店コード
- 預金種別
- 口座番号
- 口座名義人のカタカナ氏名
記入例としては、次のような形です。
記入イメージ
- 金融機関名:利用する銀行の正式名称
- 支店名:口座を開設した支店名
- 預金種別:普通
- 口座番号:通帳に記載された番号
- 口座名義:本人名義のカタカナ
実際の書類には、自分の通帳やキャッシュカードに記載されている情報を転記してください。
注意したいのは、年金の受取口座は原則として本人名義で指定することです。また、貯蓄預金口座や貯蓄貯金口座への振込みはできません。
ゆうちょ銀行の場合は、通常の銀行口座とは異なる記号・番号の記入欄があるため、通帳の記載と照らし合わせて記入します。
公金受取口座を利用する場合も、様式第101号では年金受取口座の記入が必要です。公金受取口座を利用するときは、該当欄で利用意思を示してください。
③ 年金加入履歴の記入方法
初めて請求する人が特に迷いやすいのが、これまでの年金加入状況を記載する履歴欄です。
ここでは、過去に加入していた公的年金制度について、できるだけ詳しく記入します。
主な記入項目は次のとおりです。
- 勤務先や事業所の名称
- 事業所の所在地
- 勤務期間
- 国民年金・厚生年金・共済組合などの加入制度
記入する順番は、初めて公的年金制度に加入した時期から古い順です。
例えば、国民年金に加入した後、会社員として厚生年金に加入し、その後に転職した場合は、それぞれの加入期間を時系列に沿って整理します。
勤務先については、会社名だけでなく、支店や工場などの情報も記載するのが望ましいとされています。
当時の住所や勤務期間を正確に思い出せない場合でも、分かる範囲で記入できます。日本年金機構の記入例では、「○年○月頃」「○年の夏頃」といったおおよその時期でも記載する方法が示されています。
また、被保険者記録照会回答票を添付し、その記載内容と相違ないことを確認する場合は、履歴欄の記入を省略できるケースがあります。
④ 記入するときの基本ルール
様式第101号には、記入上の指定があります。
- 黒インクのボールペンを使用する。
- 鉛筆は使用しない。
- 摩擦で消えるインクのペンは使用しない。
- 事前印字された情報を確認する。
- 該当しない項目を無理に推測して記入しない。
特に、消せるボールペンは使用しないよう注意してください。
書類には本人が記入する部分と、金融機関の証明欄など本人以外が使用する部分があります。書類全体を一律に埋めるのではなく、本人記入欄と該当する項目を確認しながら進めることが大切です。
【提出前に確認】年金請求書の添付書類と必要な証明書一覧
年金請求書は、記入して提出すれば必ず受け付けられるわけではありません。本人の状況によっては、戸籍関係書類や口座確認書類などの添付が必要です。
日本年金機構の2026年6月15日更新の65歳時の手続き案内では、必要書類が具体的に整理されています。
| 書類・確認項目 | 必要になる人 | 主な確認内容 |
|---|---|---|
| 戸籍謄本・住民票など | 生年月日の確認が必要な人 | 本人の生年月日など |
| 通帳・キャッシュカードのコピー | 通常の口座確認が必要な人 | 本人名義、金融機関名、支店番号、口座番号 |
| 戸籍謄本など | 配偶者の厚生年金・共済加入期間が20年以上ある人など | 配偶者との続柄 |
| 世帯全員の住民票 | 生計維持関係の確認が必要な人 | 世帯状況・生計同一関係 |
| 所得証明書など | 配偶者との生計維持関係の確認が必要な人 | 収入・所得状況 |
| 老齢年金の受取方法確認書 | 65歳以降に様式第101号で請求する人 | 65歳から受け取るか繰下げるか |
| 支給繰下げ申出書(様式第103-1号) | 繰下げを申し出る人 | 繰下げを希望する年金の種類 |
戸籍謄本や住民票は必ず必要?
必ずしも全員が添付しなければならないわけではありません。
単身者で、日本年金機構にマイナンバーが登録されている場合は、生年月日を確認するための戸籍謄本などの添付が原則不要になります。
マイナンバーが登録されていない場合でも、年金請求書にマイナンバーを記入することで、添付を省略できる場合があります。
ただし、共済組合などに請求書を提出する場合は、別途住民票などが必要になることがあります。
通帳のコピーは必要?
通常の口座を指定する場合は、口座名義人のカナ氏名、金融機関名、支店番号、口座番号が確認できる通帳やキャッシュカードのコピーなどを用意します。
ただし、請求書に金融機関の証明を受けた場合や、公金受取口座を利用する場合は、通帳などのコピーを省略できます。
配偶者がいる場合は追加書類に注意
配偶者の厚生年金や共済組合の加入期間が20年以上ある場合などは、加給年金額や生計維持関係の確認に関係する書類が必要になることがあります。
戸籍謄本、世帯全員の住民票、所得証明書などが代表例です。
ただし、必要な書類は配偶者との関係やマイナンバーの登録状況によって変わります。該当する人は、日本年金機構の案内にある個別の添付書類一覧を確認してください。
65歳以降の請求では追加書類を確認
65歳を過ぎてから様式第101号で請求する場合は、通常の添付書類に加えて「老齢年金の受取方法確認書」の提出を求められることがあります。
さらに、繰下げを希望する場合は「老齢基礎年金・老齢厚生年金 支給繰下げ申出書(様式第103-1号)」が必要です。
一方、日本年金機構から届いた事前送付用の請求書を使う場合は、2ページ目の受取開始時期の選択欄を記入することで、これらの書類の添付を省略できる仕組みがあります。
【提出時期と提出方法】郵送・年金事務所・電子申請は何が違う?
年金請求書は、提出するタイミングを間違えないことも大切です。
65歳から老齢年金を受け取る場合、請求書が届いたからといって、すぐに提出できるわけではありません。
年金請求書を提出できる時期
65歳時点で初めて老齢年金を請求する場合、受付は65歳になってからです。
法律上の年齢到達日は誕生日の前日となるため、原則として65歳の誕生日の前日以降が提出可能な時期になります。
65歳になる前に提出した場合は受け付けてもらえません。
また、戸籍謄本や住民票などを添付する場合は、受給権発生日以降に交付されたもので、提出日時点で6カ月以内に交付されたものを用意します。
年金事務所への郵送提出
紙の請求書を提出する場合は、郵送または窓口への持参が可能です。
郵送を利用する場合は、次の順番で準備するとスムーズです。
1. 年金請求書の本人情報と加入記録を確認する。
2. 必要事項を記入する。
3. 自分に必要な添付書類をそろえる。
4. 記入漏れや添付漏れがないか確認する。
5. 指定された提出先へ郵送する。
提出先は年金加入状況によって異なります。
- 国民年金のみの加入期間がある人:市区町村役場が提出窓口となる場合がある。
- 厚生年金などの加入期間がある人:最寄りの年金事務所または街角の年金相談センターが窓口となる。
郵送する場合は、手元に控えを残し、提出先は同封の案内や日本年金機構の案内で確認してください。
年金加入記録に空白期間や誤りがある人、基礎年金番号を複数持っている人、障害年金や遺族年金など別の年金を受け取っている人は、郵送前に年金事務所へ相談することが勧められています。
2026年の老齢年金電子申請とは?
2026年10月1日更新の日本年金機構の案内では、初めて老齢年金を請求する人向けの電子申請について、対象者や具体的な操作手順が掲載されています。
電子申請は、マイナポータルとねんきんネットを連携して行います。
主なメリットは次のとおりです。
- 24時間いつでも申請できる。
- 自宅から手続きできる。
- 郵送や切手代が不要になる。
- 申請後の処理状況を確認できる。
ただし、すべての人が利用できるわけではありません。
電子申請の利用対象者は、日本年金機構から届いた事前送付用の年金請求書に「電子申請のご案内リーフレット」が同封されている人です。
さらに、利用には次の準備が必要です。
- マイナンバーカード
- マイナポータルの利用者登録
- ねんきんネットとの連携
- 署名用電子証明書のパスワード
- 公金受取口座の登録
特に注意したいのは、電子申請で指定できる年金の振込先は公金受取口座に限られる点です。
また、繰下げや繰上げを希望する人、別の年金を受給している人、配偶者や子どもの状況について追加の書類確認が必要な人などは、電子申請を利用できない場合があります。
その場合は、紙の請求書を郵送するか、窓口で手続きします。
郵送・窓口・電子申請の比較
| 提出方法 | 向いている人 | 注意点 |
|---|---|---|
| 郵送 | 自宅で書類を準備したい人 | 添付書類や記入漏れの確認が必要 |
| 年金事務所の窓口 | 記録や書類について相談したい人 | 予約相談を活用するとよい |
| 電子申請 | 対象条件を満たしオンライン操作ができる人 | 公金受取口座などの利用条件がある |
手続き後、日本年金機構から年金証書・年金決定通知書が送付されます。通常、請求書の提出から約1~2カ月後が目安です。
その通知書が届いてから、さらに1~2カ月後を目安に振込みの案内が届き、年金の受け取りが始まります。
年金は原則として偶数月の15日に、前月と前々月の2カ月分が振り込まれます。
【見落とし注意】年金加入記録の確認方法と記入ミスを防ぐポイント
年金請求書の記入で、本人情報や銀行口座と同じくらい重要なのが年金加入記録です。
事前送付用の請求書には、過去の加入履歴があらかじめ印字されています。しかし、その情報がすべて正しいとは限りません。
転職や転居、結婚による姓の変更などがあった場合は、記録を慎重に確認する必要があります。
ねんきんネットで加入履歴を確認する
日本年金機構の「ねんきんネット」を利用すると、スマートフォンやパソコンから自分の年金記録を確認できます。
主な確認項目は次のとおりです。
- 国民年金・厚生年金・船員保険の加入履歴
- 月ごとの加入状況
- 国民年金保険料の納付状況
- 厚生年金の標準報酬月額
- 標準賞与額
- 年金見込額
特に確認したいのは、過去に勤務していた会社の加入期間が正しく記録されているかという点です。
転職の間に空白期間がある場合や、以前の勤務先の記録が見当たらない場合は、早めに年金事務所へ相談しましょう。
記録に漏れや誤りがあった場合
日本年金機構では、加入記録に漏れや誤りがある場合、年金事務所または街角の年金相談センターで調査の相談を受け付けています。
「ねんきん定期便」の記載と実際の勤務履歴が違う場合も同様です。
特に次のような人は、提出前の確認をおすすめします。
- 転職回数が多い人
- 結婚などで姓が変わった人
- 複数の年金手帳を持っている人
- 共済組合の加入期間がある人
- 昔の勤務先がすでに存在しない人
- 年金加入記録に空白がある人
基礎年金番号が複数ある場合も、自己判断で番号をまとめたり、記録を省略したりせず、年金事務所に相談してください。
【プロの結論】提出前の確認で特に重要な3つのこと
年金請求書は、単に空欄を埋めれば終わる書類ではありません。
最も大切なのは、本人情報・加入記録・振込先の3つが正しくつながっていることです。
1つ目は、基礎年金番号と本人情報です。名前や住所が現在の情報と一致しているかを確認します。
2つ目は、過去の加入記録です。特に会社員として働いていた期間が正しく反映されているかを調べます。
3つ目は、振込口座です。本人名義の口座であること、支店番号や口座番号が正しいことを確認します。
これらに問題がなければ、添付書類をそろえて提出する段階へ進めます。
【繰下げ受給を希望する人へ】年金請求書と様式第103-1号の注意点
65歳になったらすぐ年金を受け取るのか、それとも受給開始を遅らせるのかは、請求前に考えておきたい重要な選択です。
老齢基礎年金と老齢厚生年金には、受給開始を遅らせる「繰下げ受給」という制度があります。
繰下げ受給は何歳まで可能?
原則として、66歳から75歳までの間で受給開始時期を選択できます。
繰下げ受給では、請求を1カ月遅らせるごとに年金額が0.7%ずつ増額されます。
代表的な増額率は次のとおりです。
- 66歳:8.4%増額
- 67歳:16.8%増額
- 68歳:25.2%増額
- 70歳:42%増額
- 75歳:84%増額
増額された年金額は、原則として生涯にわたって適用されます。
ただし、繰下げを選択した場合、待機している期間は原則として年金を受け取れません。また、加給年金額や振替加算など、繰下げによる増額の対象にならない給付もあります。
そのため、単純に増額率だけで判断するのではなく、生活資金や健康状態、配偶者の状況なども考慮する必要があります。
繰下げ希望なら提出する書類が変わる
様式第101号で65歳以降に請求する場合、繰下げの意思を確認するための書類が関係します。
代表的なものは次の2種類です。
1.老齢年金の受取方法確認書
65歳から受け取るのか、66歳以降に繰下げるのかを確認するための書類です。
2.老齢基礎年金・老齢厚生年金 支給繰下げ申出書(様式第103-1号)
老齢基礎年金または老齢厚生年金の繰下げを希望するときに使用します。
様式第101号と同時に提出する必要があります。
一方、日本年金機構から届いた事前送付用の請求書を利用する場合は、2ページ目にある「受取開始時期の選択(支給繰下げ申請書)」欄を記入することで、別途の確認書や様式第103-1号の添付を省略できます。
老齢基礎年金と老齢厚生年金は別々に考えられる
見落としやすいのが、老齢基礎年金と老齢厚生年金の繰下げは、それぞれについて検討できる点です。
例えば、老齢基礎年金は65歳から受け取り、老齢厚生年金は後から受け取るという選択も考えられます。
両方を同じタイミングで繰下げなければならないわけではありません。
また、老齢基礎年金と老齢厚生年金の両方を後日あらためて繰下げ請求する予定であれば、65歳時点で現在の請求書を記入・提出する必要はありません。
ただし、特別支給の老齢厚生年金には繰下げ制度がありません。 受給権が発生したら速やかに請求する必要があります。
繰下げ受給を選ぶ前の判断基準
繰下げ受給は、誰にとっても有利になる制度ではありません。
検討する際は、次の点を整理しておきましょう。
- 65歳以降の生活費を年金以外で確保できるか。
- 受給開始までの貯蓄や収入に余裕があるか。
- 長期間の受給を想定した家計設計ができるか。
- 加給年金や振替加算への影響を理解しているか。
- 配偶者の年金や遺族年金との関係を確認しているか。
繰下げを選択する場合は、年金事務所で受取見込額を確認してから判断すると安心です。
【年金請求書の書き方】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:年金請求書は65歳になる前に提出できますか?
A1:原則として、65歳から老齢年金を請求する場合は、65歳の誕生日の前日以降に提出します。それ以前は受付できません。書類が届いても、提出可能な時期を確認してから手続きを進めてください。
Q2:日本年金機構から年金請求書が届かない場合はどうすればよいですか?
A2:日本年金機構の公式サイトから老齢年金請求書の様式第101号を入手できます。記入例も公開されているため、参考にしながら作成できます。自分の受給資格や加入記録に不明点がある場合は、年金事務所に相談してください。
Q3:年金請求書は必ず年金事務所の窓口に持っていく必要がありますか?
A3:必ずしも窓口へ行く必要はありません。紙の請求書は郵送でも提出できます。また、一定の条件を満たす人はマイナポータルとねんきんネットを利用した電子申請も可能です。ただし、電子申請には利用対象者や公金受取口座などの条件があります。
Q4:年金請求書に記入する基礎年金番号が分からない場合はどうすればよいですか?
A4:基礎年金番号通知書、年金手帳、ねんきんネット、マイナポータルなどで確認できます。どうしても確認できない場合は、日本年金機構に基礎年金番号通知書の再発行について相談できます。
Q5:年金請求書を提出してから、いつ頃振込みが始まりますか?
A5:日本年金機構の案内では、請求書提出から約1~2カ月後に年金証書・年金決定通知書が送付され、その後1~2カ月程度で受け取りが始まる目安です。書類の状況によって異なる場合があります。
まとめ:2026年の年金請求書は記入・添付書類・提出時期の3点を確認
2026年の年金請求書は、日本年金機構が公開している様式第101号と記入例を参考にすれば、初めての人でも順番に準備できます。
特に押さえておきたいのは、次の5点です。
1. 事前送付された請求書の本人情報と年金加入記録を確認する。
2. 基礎年金番号や本人名義の振込口座を正確に記入する。
3. 戸籍関係書類や通帳のコピーなど、自分に必要な添付書類を確認する。
4. 受給開始年齢の誕生日の前日以降に、適切な提出先へ郵送・窓口・電子申請で提出する。
5. 繰下げを希望する場合は、受取方法確認書や様式第103-1号などの必要性を確認する。
年金請求書の提出を後回しにすると、受け取れるはずの年金について時効の問題が生じる可能性もあります。日本年金機構の案内では、受給権発生から5年を過ぎた年金は、時効によって受け取れなくなる場合があるとされています。
年金は老後の生活を支える大切な収入です。書類の記入だけでなく、加入記録や受取開始時期まで確認し、自分の状況に合った方法で確実に手続きを進めましょう。
主な公式資料: 日本年金機構「老齢年金請求書の記入方法等」「65歳時の年金の手続き」「老齢年金の請求手続きの流れ」「個人の方の電子申請」「基礎年金番号の確認方法」「ねんきんネットによる年金記録の確認」「老齢年金の繰下げ受給に関する案内」。 (出典: 年金 請求 書 書き方(Yahoo!ニュース))