「伯方の塩はどこで作られているの?」「伯方島の海水から作られているのでは?」と疑問に思ったことはないでしょうか。
実は、伯方の塩を製造しているのは、愛媛県今治市にある伯方塩業株式会社の伯方工場と大三島工場です。原材料にはメキシコまたはオーストラリア産の天日塩田塩が93%、日本の海水が7%使用されています。つまり、原料のすべてが日本産というわけではありません。
それでも原産国が日本となるのは、愛媛県の工場で原料を溶解・ろ過し、煮詰めて再結晶させるという重要な製造工程を行っているためです。2026年11月時点の伯方塩業株式会社の公式情報をもとに、製造場所、原材料、商品名の由来、工場見学、購入方法まで詳しく解説します。
📌 この記事の重要ポイントまとめ - 製造場所: 愛媛県今治市の伯方工場と大三島工場の2拠点。 - 原材料: メキシコまたはオーストラリア産の天日塩田塩93%と日本の海水7%。 - 原産国: 最終的な製造・加工を日本国内で行うため、日本。 - 名前の由来: 伯方島の塩田を復活させたいという人々の願い。 - 工場見学: 大三島工場で無料見学が可能。10名未満は原則予約不要。 - 購入場所: スーパー、コンビニ、食品販売店、公式オンラインショップなど。
【製造場所を特定】伯方の塩は愛媛県今治市の2つの工場で作られている
伯方の塩の製造場所は、愛媛県今治市です。
製造を担うのは、伯方塩業株式会社。同社は1973年に創業した塩の製造・販売会社で、現在も今治市内に2つの工場を構えています。
伯方工場:ブランド発祥の地にある製造拠点
伯方工場の所在地は次のとおりです。
- 所在地:愛媛県今治市伯方町木浦甲841
- 運営会社:伯方塩業株式会社
- 電話番号:0897-72-2378
伯方島は、かつて塩田による製塩業が盛んだった地域です。
伯方塩業株式会社の公式サイトでも、伯方工場について、同社の原点である伯方島で現在も塩づくりを行っていると紹介されています。
「伯方の塩」という商品名が単なる地名の借用ではなく、地域の製塩文化を受け継ぐ思いと結び付いていることが分かります。
大三島工場:工場見学ができるメイン工場
もう一つの製造拠点が、大三島工場です。
所在地は愛媛県今治市大三島町台(うてな)32番地。伯方塩業株式会社の公式情報では、見学コースを併設したメイン工場として紹介されています。
こちらでは、伯方の塩ができるまでの工程を見学できます。
昔ながらの塩田を再現した施設もあり、現在の製造技術だけでなく、瀬戸内海の塩づくりの歴史にも触れられる場所です。
伯方の塩の製造現場を実際に見たいなら、大三島工場が訪問先の第一候補です。
【原材料の秘密】メキシコ・オーストラリア産93%と日本の海水7%
伯方の塩について、特に誤解されやすいのが原材料です。
商品名から「伯方島の海水だけを使っている」と考える人もいますが、実際の原材料構成は異なります。
伯方塩業株式会社の公式商品情報によると、一般的な「伯方の塩」の原材料は次のとおりです。
伯方の塩の原材料構成
輸入天日塩田塩
メキシコまたはオーストラリア産
海水
日本産・大三島工場沖の海水
メキシコ産・オーストラリア産の天日塩田塩とは?
93%を占める天日塩田塩は、太陽の熱と自然の風を利用して海水を濃縮し、結晶化させた塩です。
伯方塩業株式会社が使用する原料は、次の2か国から輸入されています。
- メキシコ産: 太陽熱と風を利用して塩田で結晶化した天日塩田塩。
- オーストラリア産: 同じく自然エネルギーを利用して結晶化した天日塩田塩。
輸入した天日塩田塩は、そのまま袋詰めして販売されるわけではありません。
日本国内の工場で海水に溶かし、砂や泥などを取り除いたうえで、再び塩の結晶を作る工程に進みます。
日本の海水7%はどこから来る?
ここも押さえておきたいポイントです。
伯方塩業株式会社が2026年11月2日に更新した公式情報では、伯方の塩に使用する海水について、大三島工場沖から取水していると説明されています。
つまり、日本の海水が使われていることは事実ですが、伯方島の海水を直接使用しているという意味ではありません。
この違いを知っておくと、商品名と実際の原材料の関係を正しく理解できます。
【関係性を整理】伯方島・伯方工場・大三島工場・海外原料のつながり
伯方の塩を理解するには、商品名の由来、原材料の産地、実際の製造場所を分けて考えることが大切です。
それぞれの関係を整理すると、次のようになります。
| 関連する名称 | 所在地・役割 | 伯方の塩との関係 |
|---|---|---|
| 伯方島 | 愛媛県今治市 | 商品名の由来となった地域 |
| 伯方工場 | 今治市伯方町木浦甲841 | ブランド発祥の地にある製造拠点 |
| 大三島工場 | 今治市大三島町台32 | メイン工場・工場見学施設 |
| メキシコ | 海外原料の産地 | 天日塩田塩の供給元 |
| オーストラリア | 海外原料の産地 | 天日塩田塩の供給元 |
| 瀬戸内海 | 日本・大三島工場沖 | 製造に使用する海水の取水元 |
| 伯方塩業株式会社 | 愛媛県松山市に本社 | 商品の製造・販売を担う会社 |
伯方の塩という名前の由来は?
伯方の塩という名前には、伯方島の塩田を復活させたいという人々の願いが込められています。
その背景には、1971年の塩業近代化臨時措置法の成立があります。
当時、日本の塩づくりは大きな転換期を迎えていました。従来の塩田による製塩が廃止され、従来の塩づくりを残したいと願う消費者による運動が起こります。
伯方島でも塩田を守ろうとする動きがありましたが、塩田の存続は実現しませんでした。
そこで、消費者運動に関わった人々が新しい製造会社の設立に動き、1973年8月13日に伯方塩業株式会社が創業。同年12月には塩の製造を開始し、1974年1月に「伯方の塩」が発売されました。
伯方島そのものの名前の由来とは別の話
ここで混同しやすいのが、「伯方の塩」という商品名の由来と「伯方島」という地名の語源です。
公式FAQで説明されているのは、あくまで商品の名前に込められた願いです。
伯方島は歴史的に塩田や海運で栄えた地域ですが、商品名の由来を、そのまま島名の語源と解釈することはできません。
つまり、伯方の塩という名前は、伯方島の塩田を復活させたいという願いを象徴するブランド名なのです。
【なぜ日本産?】伯方の塩の原産国が日本となる理由と製造工程
「原材料の93%が海外産なのに、なぜ原産国は日本なのか」
これは伯方の塩について、最も誤解されやすい疑問の一つです。
答えは、原材料の産地と、商品の原産国は必ずしも同じではないということです。
伯方塩業株式会社の公式FAQでは、輸入天日塩田塩を日本の海水で完全に溶かし、砂や泥などを取り除いた後、国内工場で製造することを説明しています。
また、農林水産省の原産国表示に関する考え方では、商品の内容に実質的な変更をもたらす行為が行われた国が原産国となります。
この考え方に基づき、伯方の塩の原産国は日本とされています。
伯方の塩ができるまでの5つの工程
実際の製造工程を見てみましょう。
STEP 1:天日塩田塩の溶解
メキシコまたはオーストラリア産の天日塩田塩を瀬戸内海の海水で溶かし、濃い塩水を作ります。
STEP 2:ろ過
原料の天日塩に含まれる砂や泥などを取り除き、きれいな濃い塩水にします。
STEP 3:煮詰める
濃い塩水を釜で数時間かけて煮詰め、塩を結晶化させます。
STEP 4:自然乾燥
結晶した塩を水切りした後、屋内で数日間かけて自然乾燥させます。にがりをほどよく残すための工程です。
STEP 5:選別・検査・袋詰め
フルイ機や除鉄機、色彩選別機などを使用して異物を防ぎ、重量や金属の有無を確認。最後は目視検査を経て出荷されます。
伯方の塩がしっとりしている理由
伯方の塩の特徴として知られるのが、しっとりとした質感です。
これは、製造工程でにがりをほどよく残し、自然乾燥に時間をかけていることと関係しています。
公式商品情報によると、一般的な伯方の塩は溶解・立釜によって製造され、数日間かけて自然乾燥させています。
そのため、サラサラしたタイプの焼塩とは質感や使い勝手が異なります。
- 粗塩タイプ:漬物、下ごしらえ、煮込み料理など。
- 焼塩タイプ:振り塩、卓上調味、炒め物など。
同じブランドでも、製法や粒の状態によって使い分けられるのが特徴です。
【2026年最新】伯方の塩の工場見学はどこでできる?料金・時間・予約方法
伯方の塩の製造現場を見てみたい人におすすめなのが、大三島工場の見学施設です。
ここでは製造工程をガラス越しに見られるほか、昔の塩田を再現した施設やショップも楽しめます。
大三島工場の見学基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施設名 | 伯方塩業株式会社 大三島工場 |
| 住所 | 愛媛県今治市大三島町台32 |
| 見学時間 | 9:00~16:00 |
| 受付終了 | 15:30 |
| 料金 | 無料 |
| 10名未満 | 原則予約不要 |
| 団体見学 | 事前予約が必要 |
| 定休日 | 水曜日(祝日を除く)、盆休み、秋祭り、年末年始など |
※2026年11月は公式案内上、水曜日も営業する例外期間です。ただし、定期点検などによる休業もあるため、訪問前に公式の見学カレンダーを確認してください。
工場見学で見られるもの
1. 実際の製造工程
見学通路から、原料を溶かして塩を結晶化させる工程や、自然乾燥の様子を確認できます。
ただし、製造スケジュールによっては当日に製造ラインが停止している場合があります。
2. 昔の塩田を再現した施設
敷地内には、かつて瀬戸内海沿岸で使われていた「流下式枝条架併用塩田」が再現されています。
この製法は、1953年から1971年まで瀬戸内海沿岸で親しまれた塩づくりの技術です。
太陽熱と風を利用して海水を濃縮する仕組みを、実際の施設を見ながら学べます。
3. 塩づくり体験
大三島工場では、濃い塩水を土鍋で煮詰めて塩を作る体験も用意されています。
こちらは通常の工場見学とは別に予約が必要です。
自分で作った塩を持ち帰れる体験なので、家族での旅行や子どもの学習にも適しています。
工場見学の予約で注意したいこと
10名未満であれば、通常の工場見学は予約不要です。
一方、10名以上の団体は事前予約が必要で、公式案内では1週間前までの申し込みが案内されています。
また、塩づくり体験については別途予約が必要です。
工場の所在地は大三島町台32番地。しまなみ海道の大三島ICからアクセスでき、大山祇神社からは約1.5kmです。
車やバスだけでなく、自転車で訪れることもできます。駐車場も用意されています。
工場限定のお土産や塩ソフトクリームも人気
工場見学の後には、併設ショップにも立ち寄れます。
特に注目したいのが、伯方の塩を使ったソフトクリームです。淡い塩味に、大粒の塩フルール・ド・セルをトッピングしたオリジナル商品です。
また、塩や関連商品、お土産向けのセット商品も販売されています。
見学だけでなく、買い物や食べ歩きも楽しめる施設です。
【購入場所を調査】伯方の塩はどこで買える?スーパー・コンビニ・通販を紹介
伯方の塩は、全国の食品販売店などで取り扱われている定番の塩です。
主な購入先は次のとおりです。
1. スーパー・食品売り場
日常的に購入するなら、スーパーマーケットの調味料・塩売り場を確認しましょう。
取り扱い例として、ヤオコーのネットスーパーでは750gの商品が掲載されています。
店舗や地域によって在庫や商品規格が異なるため、購入前の確認がおすすめです。
2. コンビニ
コンビニでも取り扱い実績があります。
セブン‐イレブンの公式商品情報には「伯方の塩 500g」の掲載があります。
ただし、地域や店舗によって販売状況が異なり、掲載商品が必ず店頭にあるとは限りません。
3. 公式オンラインショップ
確実に商品を探したいなら、伯方塩業株式会社が運営する公式ネットショップも選択肢です。
主な取り扱い商品には、次のようなものがあります。
伯方の塩 500g
普段の料理や下ごしらえに
伯方の塩 1kg
日常的に使う家庭向け
伯方の塩 焼塩
振り塩や卓上調味に
フルール・ド・セル
料理の仕上げや特別な一皿に
公式ネットショップでは、粗塩や焼塩、セット商品なども取り扱っています。
購入先を選ぶなら、日常使いには近所のスーパー、特定の商品や詰め合わせを探すなら公式通販が便利です。
【プロの結論】伯方の塩を選ぶなら産地・製法・用途の3点に注目
伯方の塩について調べると、「伯方島で作られているのか」「海外産なのに日本産なのか」といった疑問が出てきます。
しかし、この商品を正しく理解するには、ブランドの歴史と原材料の産地、実際の製造場所を切り分けることが大切です。
誤解しやすい3つのポイント
| よくある認識 | 実際の情報 |
|---|---|
| 伯方島の海水だけで作られる | メキシコまたは豪州の天日塩田塩93%と日本の海水7% |
| 原材料が海外産だから原産国も海外 | 国内で実質的な製造工程を行うため原産国は日本 |
| 伯方の塩は伯方島の工場だけで作る | 伯方工場と大三島工場の2拠点で製造 |
伯方の塩が向いている人
- しっとりした質感の塩を料理に使いたい人
- 漬物や煮込み料理など、食材になじみやすい塩を探している人
- 伯方島の塩づくりの歴史に興味がある人
- しまなみ海道の旅行中に製造現場を見学したい人
反対に、原料のすべてが日本産であることを購入条件にしている人は、原材料表示を確認して選ぶ必要があります。
伯方の塩は国産の海水だけを使った塩ではありません。輸入原料を国内で加工する製品です。
この違いを理解しておくことが、納得できる商品選びにつながります。
【よくある質問】伯方の塩はどこ?原材料・原産国・工場見学FAQ
Q1:伯方の塩はどこの県で作られていますか?
愛媛県です。愛媛県今治市にある伯方工場と大三島工場で製造されています。
Q2:伯方の塩は伯方島の海水から作られていますか?
いいえ。原材料は輸入天日塩田塩93%と日本の海水7%です。海水は大三島工場沖から取水しています。
Q3:伯方の塩の原産国は日本ですか?
はい。原材料の天日塩田塩はメキシコまたはオーストラリア産ですが、国内工場で溶解・ろ過・結晶化などの製造工程を行うため、原産国は日本です。
Q4:伯方の塩の名前の由来は何ですか?
伯方島の塩田を復活させたいという人々の願いが込められています。1973年に誕生した伯方塩業株式会社の歴史と深く関係しています。
Q5:伯方の塩の工場見学は無料ですか?
はい。大三島工場の通常の工場見学は無料です。10名未満は原則予約不要で、10名以上の団体は事前予約が必要です。
Q6:伯方の塩はどこで買えますか?
スーパーや一部コンビニ、公式オンラインショップなどで購入できます。店舗ごとに在庫状況が異なるため、公式通販も便利です。
Q7:伯方の塩と伯方の塩焼塩は何が違いますか?
一般的な伯方の塩は、にがりをほどよく残したしっとりタイプです。焼塩は、それをさらに粉砕・焼成してサラサラに仕上げた商品で、振り塩などに向いています。
まとめ:伯方の塩は愛媛県今治市で作られる日本の塩
伯方の塩は、愛媛県今治市にある伯方塩業株式会社の2つの工場で製造されています。
原材料はメキシコまたはオーストラリア産の天日塩田塩93%と、日本の海水7%。海外から輸入した原料を国内工場で溶解・ろ過し、煮詰めて再結晶させることで、日本を原産国とする商品になっています。
また、商品名には伯方島の塩田を復活させたいという人々の願いが込められています。
実際に製造工程や塩づくりの歴史を知りたいなら、大三島工場の見学がおすすめです。
伯方の塩は、単に伯方島という地名を冠した商品ではありません。瀬戸内海の製塩文化を受け継ぎながら、海外の原料と日本国内の製造技術を組み合わせて作られている塩です。
産地だけで判断するのではなく、原材料、製造工程、商品名に込められた歴史まで知ることで、その特徴をより深く理解できます。
主な情報源:伯方塩業株式会社公式サイト(会社概要・沿革・商品情報・FAQ・工場見学案内・2026年11月2日更新の原料情報)、今治市公式観光情報。 (出典: 伯方 の 塩 どこ(Yahoo!ニュース))