2026年の男子バレーボール競技は、9月27日から10月3日までの7日間にわたって開催された。大会にはアジア16チームが参加し、予選ラウンドと決勝トーナメントを通じて優勝を争った。
日本代表の試合会場は、愛知県岡崎市の岡崎中央総合公園総合体育館。大会全体では愛知県小牧市の小牧市スポーツ公園総合体育館も使用された。
大会の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 大会名称 | 第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋) |
| 競技 | 男子バレーボール |
| 開催期間 | 2026年9月27日~10月3日 |
| 参加チーム | 16カ国・地域 |
| 日本の最終成績 | 準優勝・銀メダル |
| 優勝国 | イラン |
| 準優勝国 | 日本 |
| 3位 | パキスタン |
| 日本の主な試合会場 | 岡崎中央総合公園総合体育館 |
| 日本代表監督 | ロラン・ティリ |
日本は予選A組に入り、ウズベキスタン、カザフスタン、パキスタンと対戦。3試合すべてでストレート勝ちを収め、失セット0のまま決勝トーナメントに進出した。
日本バレーボール協会(JVA)の大会記録では、試合開始前の世界ランキングは日本が5位、決勝の相手イランが19位だった。ランキング上は日本が上位だったものの、決勝ではイランが勝負強さを発揮した。
【全試合結果】日本代表の予選から決勝までを時系列で振り返る
日本代表は大会を通じて6試合を戦い、5勝1敗という成績を残した。唯一の敗戦が、最後のイランとの決勝だった。
予選ラウンドA組の試合結果
| 日付 | 対戦相手 | セットカウント | 結果 |
|---|---|---|---|
| 9月27日 | ウズベキスタン | 3-0 | 勝利 |
| 9月28日 | カザフスタン | 3-0 | 勝利 |
| 9月29日 | パキスタン | 3-0 | 勝利 |
初戦のウズベキスタン戦は25-17、25-20、25-17。日本は3セットを連取し、安定したスタートを切った。
続くカザフスタン戦も25-16、25-14、25-20でストレート勝ち。さらに予選最終戦のパキスタン戦では、第1セットを29-27で競り勝ち、25-20、25-22で勝利した。
特にパキスタン戦は、序盤から相手のサーブに対応する必要がある試合だった。第1セットを接戦で取り切ったことは、決勝トーナメントに向けた大きな意味を持った。
JVAの9月29日付公式発表でも、日本は3戦全勝・失セット0でA組1位通過と記録されている。
決勝トーナメントの試合結果
| 日付 | ラウンド | 対戦相手 | セットカウント |
|---|---|---|---|
| 10月1日 | 準々決勝 | カタール | 日本 3-0 カタール |
| 10月2日 | 準決勝 | 中国 | 日本 3-2 中国 |
| 10月3日 | 決勝 | イラン | 日本 1-3 イラン |
準々決勝のカタール戦では、25-14、25-13、25-12と圧倒。相手に主導権を渡さず、ストレート勝利で準決勝へ進んだ。
中国戦ではフルセットの激闘を制し、決勝進出を決定。最後のイラン戦では第1セットと第4セットがデュースにもつれる展開となったが、あと一歩及ばなかった。
日本の全6試合の結果は、JVAの大会結果およびスポーツナビの公式記録と一致している。
【日本代表メンバー】2026年アジア大会に出場した12選手と役割
2026年の男子日本代表を率いたのは、フランス出身のロラン・ティリ監督。JVAが公表した大会登録メンバーは12人で、アウトサイドヒッター、オポジット、ミドルブロッカー、セッター、リベロという各ポジションから構成されていた。
ここでは大会公式登録に基づき、背番号、ポジション、所属チームを整理する。
男子バレーボール日本代表メンバー一覧
| 背番号 | 選手名 | ポジション | 所属 |
|---|---|---|---|
| 5 | 大塚達宣 | アウトサイドヒッター | パワーバレー・ミラノ |
| 7 | 新井雄大 | アウトサイドヒッター | 広島サンダーズ |
| 9 | 河東祐大 | セッター | ジェイテクトSTINGS愛知 |
| 15 | 甲斐優斗 | アウトサイドヒッター | 大阪ブルテオン |
| 17 | 西本圭吾 | ミドルブロッカー | 広島サンダーズ |
| 18 | 西山大翔 | オポジット | 大阪ブルテオン |
| 24 | 高橋慶帆 | オポジット | ジェイテクトSTINGS愛知 |
| 25 | 下川諒 | セッター | サントリーサンバーズ大阪 |
| 26 | 後藤陸翔 | アウトサイドヒッター | 東京グレートベアーズ |
| 28 | 麻野堅斗 | ミドルブロッカー | 早稲田大学 |
| 30 | 西川馨太郎 | ミドルブロッカー | 大阪ブルテオン |
| 37 | 高橋和幸 | リベロ | ジェイテクトSTINGS愛知 |
出典:日本バレーボール協会・第20回アジア競技大会日本代表メンバー公表資料。所属は大会登録時点。
注目選手と大会での役割
大塚達宣
アウトサイドヒッターとして攻撃を担った選手。中国との準決勝では第2セットの終盤にスパイクを決め、最終セットでもサーブからチャンスを作った。イランとの決勝でもサービスエースやバックアタックで追い上げに貢献した。
甲斐優斗
身長200cmのアウトサイドヒッター。中国戦ではサービスエースやバックアタックを決め、決勝でも第1セットの同点への追い上げに貢献した。攻撃面だけでなく、サーブでも存在感を見せた。
西山大翔
オポジットとして攻撃を担当。中国戦ではスパイクを次々と決め、準決勝の流れを作った。イランとの決勝でも第2セットの攻撃を支え、サービスエースを記録した。
西川馨太郎
ミドルブロッカーとしてブロックとクイック攻撃を担当。決勝では第2セットに連続ブロックを決め、日本がセットを奪うきっかけを作った。
高橋慶帆
オポジットとして登録された選手。中国との準決勝では最終セットのマッチポイントをブロックで決め、決勝進出を確定させた。イラン戦でも途中出場から相手のスパイクにワンタッチを取り、流れを変えようとした。
なお、登録メンバー12人全員が各試合で同じ出場時間だったわけではない。公式登録名簿と、各試合の出場選手を混同しないことも、代表メンバーを調べる際のポイントだ。
【日本対中国・準決勝】3-2の激闘を制した勝負の分岐点
2026年10月2日の準決勝は、日本と中国による注目の一戦となった。日本は世界ランキング34位の中国に対し、セットカウント3-2で勝利。決勝への切符を手にした。
セットごとの試合展開
| セット | 日本 | 中国 | 勝者 |
|---|---|---|---|
| 第1セット | 23 | 25 | 中国 |
| 第2セット | 25 | 22 | 日本 |
| 第3セット | 25 | 18 | 日本 |
| 第4セット | 19 | 25 | 中国 |
| 第5セット | 15 | 13 | 日本 |
第1セットは、日本が甲斐優斗のサービスエースなどで20-18とリードした。しかし終盤に中国のブロックと日本のミスが重なり、23-25で先取された。
第2セットでは西山大翔のサービスエースが流れを作り、大塚達宣のスパイクで25-22。日本がセットを取り返した。
第3セットは西本圭吾のクイックやブロック、大塚の攻撃が機能。日本らしいつなぎのバレーで中国を上回り、25-18で連取した。
しかし、第4セットは中国の高さのあるブロックに苦しんだ。日本はサーブが入らず、序盤からリズムをつかめない。最終的に19-25でセットを落とし、勝負は第5セットに持ち込まれた。
最終セットで光った高橋慶帆のブロック
第5セットでは西川馨太郎のサービスエースで日本が先行。その後、中国に4-4と追い付かれたものの、大塚のサーブから再びリードを奪った。
終盤には11-11の同点となったが、甲斐のサーブから得点し13-12。最後は高橋慶帆のブロックで15-13とし、激闘に決着をつけた。
準決勝のポイントは、2セットを連取された後ではなく、第4セットを落とした後の最終セットで、攻守の切り替えを立て直せたことにある。
この勝利は、単純な攻撃力だけではなく、試合終盤の集中力と選手交代を含めたチーム全体の対応力を示したものだった。JVAの公式試合レポートも、高橋の最後のブロックを勝利の決定打として記録している。
【日本対イラン・決勝結果】なぜ金メダルに届かなかったのか?
2026年10月3日、岡崎で行われた決勝の相手はイラン男子バレーボール代表だった。大会前の世界ランキングでは日本が5位、イランが19位。しかし、決勝ではイランが重要な場面でのブロックと攻撃の精度を発揮した。
日本
イラン
| セット | 日本 | イラン |
|---|---|---|
| 第1セット | 26 | 28 |
| 第2セット | 25 | 19 |
| 第3セット | 21 | 25 |
| 第4セット | 24 | 26 |
第1セット:デュースの末に26-28で落とす
試合序盤はイランに先行を許した日本だったが、甲斐優斗のサービスエースなどで追い付いた。17-19からイランのスパイクミスを誘い、21-21と同点にする場面もあった。
しかし、終盤はサーブミスが目立ち、あと一歩のところで得点につながらない。結果は26-28。日本は最初のセットを失った。
第2セット:西川馨太郎と西山大翔が反撃
日本が反撃したのは第2セットだった。9-9から西川馨太郎が連続ブロックを決め、11-9とリードを奪う。
西山大翔も攻撃の精度を上げ、イランのミスと日本の連続ブロックによって19-14まで点差を広げた。
最後は西川のクイックが決まり、25-19。日本が1セットを取り返した。
第3セット:イランの先行を止められず
第3セットはイランが主導権を握った。日本は高橋慶帆を途中投入し、相手スパイクへのワンタッチなどで流れを変えようとした。
しかし、イランの優勢は続き、終盤になっても点差を詰められない。21-25でセットを落とし、後がない状況となった。
第4セット:24-24まで追い付くも最後に力尽きる
第4セットの日本はサービスエースなどでリードしたものの、スパイクミスから4-4の同点に追い付かれた。
さらにイランのブロックに苦しみ、12-17と5点差をつけられる。日本は大塚達宣のサービスエースやバックアタック、西山と西本圭吾のブロックで追い上げた。
そして、大塚のスパイクでついに24-24。日本は土壇場でデュースに持ち込んだ。
しかし、最後は日本のスパイクがアウトとなり、24-26。イランが第4セットを取り、セットカウント1-3で日本の敗戦が決まった。
日本代表が準優勝となった3つの理由
JVAの試合レポートをもとに決勝の内容を整理すると、金メダルを逃した背景には、次の3つのポイントが浮かび上がる。
1.重要な局面でのサーブミス
第1セットでは、21-21まで追い付きながら、終盤のサーブミスが響いた。第4セットでも追い上げが必要な場面で攻撃のミスが出ている。接戦を勝ち切るためには、リスクを取るサーブと確実性のバランスが欠かせない。
2.イランのブロックへの対応
第4セットでは、イランのブロックによって日本の攻撃が止められ、12-17まで差が開いた。中国戦でも相手の高さに苦しむ時間帯があったが、決勝ではその問題がより勝敗に直結した。
3.終盤の得点を取り切る力
日本は第1セットで26点、第4セットで24点を奪っており、単純に攻撃力が不足していたわけではない。しかし、デュースのような緊迫した場面では、1本のサーブ、1本のスパイクの精度が勝敗を決める。イランはその局面で日本を上回った。
重要なのは、日本が大会を通じて力不足だったと評価することではない。予選3連勝、準々決勝の圧勝、準決勝のフルセット勝利という実績が示すように、日本には優勝を争う力があった。決勝では、その力を最後の数点で得点に結び付けられなかった。
JVAの公式戦評も、第1セットのサーブミス、第4セットの被ブロック、最後のスパイクアウトを記録している。
【最終順位・メダル獲得国】イランが金、日本は銀、パキスタンが銅
10月3日の全試合終了をもって、男子バレーボールの最終順位が確定した。
男子バレーボール最終順位
| 順位 | 国・地域 | 成績 |
|---|---|---|
| 1位 | イラン | |
| 2位 | 日本 | |
| 3位 | パキスタン | |
| 4位 | 中国 | メダルなし |
| 5位 | タイ | メダルなし |
| 6位 | インド | メダルなし |
| 7位 | 韓国 | メダルなし |
| 8位 | カタール | メダルなし |
| 9位 | チャイニーズタイペイ | メダルなし |
| 10位 | ベトナム | メダルなし |
| 11位 | カザフスタン | メダルなし |
| 12位 | インドネシア | メダルなし |
| 13位 | フィリピン | メダルなし |
| 14位 | キルギス | メダルなし |
| 15位 | ウズベキスタン | メダルなし |
| 16位 | ホンコンチャイナ | メダルなし |
JVAの大会結果に掲載された上位8チームと、最終日の順位決定戦の結果を照合した順位だ。
銅メダルはパキスタンが獲得
3位決定戦では、中国とパキスタンが対戦。パキスタンが25-18、25-16、25-18のストレートで勝利し、銅メダルを獲得した。
日本との準決勝でフルセットを戦った中国は、3位決定戦でもパキスタンの勢いを止められず4位となった。
また、5位決定戦ではタイがインドを3-2で下し、7位決定戦では韓国がカタールに3-0で勝利した。メダル争いだけでなく、5位以下の順位決定戦も最後まで競り合いが続いた。
2026年のアジア大会とアジア選手権は別大会
ここで注意したいのが、2026年9月に開催された男子バレーボールの国際大会には、アジア競技大会とは別にアジア男子バレーボール選手権大会もあったことだ。
9月13日に福岡で行われた2026年アジア選手権の決勝では、日本がイランを3-0で破って優勝している。一方、今回の記事で扱っている10月3日のアジア競技大会決勝では、日本がイランに1-3で敗れた。
つまり、同じ2026年に同じ日本対イランの決勝が行われたものの、大会が異なり、結果も逆になっている。「日本がイランに勝ってアジア大会優勝」という情報は、アジア選手権の結果との取り違えに注意したい。
【プロの結論】準優勝は日本男子バレーの課題と成長を示した結果
2026年の男子アジア大会を振り返ると、日本代表の準優勝には、評価すべき成果と今後の課題がはっきり表れている。
まず、予選A組を3連勝、失セット0で通過したことは大きい。さらに準々決勝でカタールを圧倒し、準決勝では中国とのフルセットを制した。大会を通じて、選手層と試合展開への対応力を示した。
一方、金メダルを逃した決勝では、サーブの精度、相手のブロックへの対応、競った場面での決定力が課題として残った。
今回の大会から読み取れる3つの評価軸
- 予選の安定性: 3試合すべてストレート勝ち。試合の立ち上がりと基本的な攻守の安定感は高かった。
- 接戦への対応力: 中国戦の第5セットを制したように、厳しい状況から立て直す力を発揮した。
- 決勝の勝負強さ: イラン戦ではデュースを2度戦いながら、最後の数点を取り切れなかった。
日本代表にとって、準優勝は単なる敗北ではない。優勝を狙える実力があることを示しながら、アジアの頂点に立つためには終盤の精度をさらに高める必要があることも明らかにした大会だった。
ロラン・ティリ監督のもとで経験を積んだ甲斐優斗、西山大翔、高橋慶帆らの若い選手にとっても、国際大会の決勝を経験したことは今後の成長につながる材料となる。
なお、JVAは10月3日の大会終了をもって、2026年シーズンの男子日本代表チームの活動が終了したと発表している。次のシーズンに向けて、今回の決勝で露呈した課題をどう改善するかが注目される。
【バレーボール男子アジア大会2026】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年の男子アジア大会で日本代表は優勝した?
A1:優勝していない。2026年10月3日の決勝でイランに1-3(26-28、25-19、21-25、24-26)で敗れ、準優勝・銀メダルとなった。
Q2:日本対中国の準決勝の結果は?
A2:2026年10月2日に行われ、日本が3-2(23-25、25-22、25-18、19-25、15-13)で勝利した。最終セットは高橋慶帆のブロックで決着した。
Q3:日本代表の予選ラウンドの成績は?
A3:ウズベキスタン、カザフスタン、パキスタンにすべて3-0で勝利した。A組を3勝0敗、失セット0で1位通過している。
Q4:2026年大会の日本代表メンバーは何人?
A4:JVAの公式登録メンバーは12人。大塚達宣、甲斐優斗、西山大翔、高橋慶帆、西川馨太郎、河東祐大らが登録された。
Q5:男子バレーボールの金・銀・銅メダル獲得国は?
A5:金メダルはイラン、銀メダルは日本、銅メダルはパキスタン。中国は4位だった。
Q6:男子バレーボールの試合会場はどこだった?
A6:大会では岡崎中央総合公園総合体育館と小牧市スポーツ公園総合体育館が使用された。日本代表の試合は岡崎中央総合公園総合体育館で行われた。
Q7:2026年のアジア選手権とアジア大会は同じ大会?
A7:別の大会だ。9月13日のアジア選手権では日本がイランに3-0で勝利したが、10月3日のアジア競技大会ではイランが日本に3-1で勝利した。
まとめ:2026年男子アジア大会、日本代表は銀メダルで大会を終える
第20回アジア競技大会の男子バレーボールは、イランが金メダル、日本が銀メダル、パキスタンが銅メダルという結果で幕を閉じた。
日本代表は予選3連勝から準々決勝、準決勝を勝ち上がり、決勝でも第2セットを奪うなど健闘した。しかし、イランのブロックと終盤の勝負強さを上回ることができず、1-3で敗れた。
今回の大会で明らかになったのは、日本にはアジアの頂点を争う力がある一方、決勝のような極限の接戦では、サーブ、ブロック対応、最後の1点を取る精度が勝敗を左右するということだ。
銀メダルという結果を次の成長につなげられるか。大塚達宣、甲斐優斗、西山大翔、高橋慶帆らを中心とした男子日本代表の次シーズンの戦いに期待したい。
主な情報源:公益財団法人日本バレーボール協会(JVA)大会公式記録・試合レポート・代表登録資料、スポーツナビ大会日程・結果、バレーボールキング最終順位報道。 (出典: バレーボール 男子 アジア 大会(Yahoo!ニュース))