2026年の春季キャンプは、宮崎県と沖縄県に多くの球団が集まった。ただし、12球団すべてがこの2県だけで練習しているわけではない。
NPBの公式キャンプガイドを確認すると、球団ごとに練習環境や育成体制に合わせた拠点配置が見られる。特に一軍と二軍で場所を分ける球団、複数の県を移動する球団は、観戦計画を立てる際に注意が必要だ。
2026年の12球団キャンプ地一覧
以下はNPBが掲載した2026年度の予定日程と会場を整理したもの。日付は原則として2月のキャンプ期間で、3月まで継続する場合も記載している。
出典:日本野球機構「2026年度春季キャンプガイド」。球団によって組分けの表記が異なるため、ソフトバンクはA・B・C組として掲載。日程はキャンプ開始前の公表予定。
2026年に特に注目された5球団のキャンプ地
1.読売ジャイアンツ:宮崎から沖縄へ移動する三段構成
巨人の2026年春季キャンプは、12球団の中でも拠点の使い分けが分かりやすい。
- 一軍:宮崎市・ひなたサンマリンスタジアム宮崎
- 一軍後半:那覇市・沖縄セルラースタジアム那覇
- 二軍:宮崎市・ひなたひむかスタジアム
- 三軍:都城市・高城運動公園野球場ほか
一軍は2月1日に宮崎でスタートし、2月14日から沖縄に移動。二軍は3月1日まで宮崎で練習を続けた。
注目したいのは、巨人が一軍だけでなく三軍まで別拠点を設けていることだ。これは一軍の戦力強化と、若手選手の育成を並行して進める体制を示している。
宮崎で一軍を見学したい場合は2月12日まで、沖縄で見学したい場合は2月14日以降という区別が必要だった。
2.阪神タイガース:宜野座を中心に一・二軍が沖縄で活動
阪神の一軍は沖縄県宜野座村のバイトするならエントリー宜野座スタジアムが拠点。二軍は沖縄県うるま市の具志川野球場で練習を行った。
両拠点は沖縄本島内にあるため、阪神の一軍と二軍をそれぞれ見学したいファンにとって、同じ沖縄滞在中に訪問先を組み合わせやすい配置だ。
ただし、練習時間や休養日は同じとは限らない。選手の所属する組と当日のスケジュールを照合する必要がある。
3.中日ドラゴンズ:北谷と読谷で役割を分担
中日は一軍が沖縄県北谷町のAgreスタジアム北谷、二軍が読谷村のオキハム読谷平和の森球場を使用した。
一軍の練習を見たい場合は北谷、二軍の若手選手を見たい場合は読谷というように、目的によって訪問先を選べる。
1998年から2025年まで、NPBの歴代キャンプ地記録では中日の一軍キャンプ地は北谷運動公園野球場とされている。2026年も同じ北谷を拠点としており、長く続くキャンプ地の代表例だ。
4.北海道日本ハムファイターズ:名護と国頭の二拠点
日本ハムは一軍が名護市のEnagicスタジアム名護、二軍が国頭郡のかいぎんスタジアム国頭でキャンプを行った。
一軍は2月24日まで、二軍は2月23日までという日程で、終了日も異なっている。
北海道を本拠地とする球団が沖縄で春季キャンプを実施するのは、寒冷な時期に屋外練習を行う環境を確保するという面からも合理的な選択だ。
5.福岡ソフトバンクホークス:A・B・C組の三拠点構成
ソフトバンクは宮崎市の生目の杜運動公園にA組とB組を配置し、福岡県筑後市のタマホーム スタジアム筑後にC組を置いた。
ここで注意したいのが、A・B・C組という表記だ。
これはNPBのキャンプガイドに掲載されたソフトバンク独自の組分けであり、他球団の一軍・二軍・三軍という区分と、そのまま同じ意味で比較できるものではない。
A組とB組は宮崎、C組は筑後という違いがあるため、目当ての選手がどの組に所属しているかを確認することが欠かせない。
【宮崎県と沖縄県を比較】プロ野球キャンプ地は何が違う?
春季キャンプの主要な開催地として、宮崎県と沖縄県が選ばれる理由には共通点と違いがある。
宮崎県がキャンプ地として選ばれる理由
宮崎県の大きな強みは、冬場でも比較的温暖で、日照時間が長く、屋外での練習を組み立てやすいことだ。
宮崎県公式観光サイトは、温暖な気候、充実したスポーツ施設、長年の開催実績、宿泊施設の受け入れ体制を、スポーツキャンプの強みとして紹介している。
さらに、宮崎市、日南市、都城市、日向市、西都市など県内各地に野球場があるため、複数球団や複数カテゴリーのチームを受け入れられる。
宮崎県内の代表的なキャンプ地は次のとおり。
- 宮崎市:巨人、オリックス、ソフトバンク
- 日南市:西武、広島
- 都城市:ロッテ、巨人三軍
- 日向市:楽天二軍
- 西都市:ヤクルト二軍
宮崎の魅力は、単に球場が多いことではない。キャンプ地の周辺に宿泊施設、飲食店、交通インフラが整い、長期滞在を受け入れてきた地域の経験がある点も大きい。
沖縄県がキャンプ地として選ばれる理由
沖縄県の強みは、冬でも比較的気温が高く、寒さの厳しい地域に本拠地を置く球団にとって屋外練習を進めやすいことだ。
沖縄観光情報WEBサイト「おきなわ物語」は、2月でも最低気温が10度を下回ることがほとんどない点を、キャンプ地としての魅力に挙げている。
2026年は名護、宜野座、宜野湾、北谷、浦添、金武、那覇、糸満、読谷、うるまなど、沖縄本島の各地域に球団の拠点が分散した。石垣島や久米島も使用されている。
宮崎と沖縄はどちらがおすすめ?
| 比較項目 | 宮崎県 | 沖縄県 |
|---|---|---|
| 気候 | 温暖で日照に恵まれる | 2月も比較的暖かい |
| 主な開催地域 | 宮崎市、日南市、都城市など | 名護、宜野座、北谷、那覇など |
| 特徴 | 県内各地にキャンプ拠点が分散 | 沖縄本島の各地域に球団が集まる |
| 観戦目的 | 巨人、ソフトバンク、オリックスなど | 阪神、中日、日本ハム、DeNAなど |
| 注意点 | 球場間の移動距離 | 本島北部・中部・南部の移動距離 |
巨人やソフトバンク、オリックスを中心に見たいなら宮崎、阪神や中日、日本ハムを見たいなら沖縄という選び方が分かりやすい。
ただし、球団が移動する時期には例外がある。巨人やロッテ、広島のように宮崎と沖縄の両方を使う球団もあるため、県だけで判断せず、日程を優先したい。
【なぜその場所なのか】キャンプ地の選定理由と一軍・二軍・三軍の仕組み
キャンプ地は、球団が単純に観光地として魅力的な場所を選んでいるわけではない。
選定には、気候、練習施設、宿泊環境、交通、自治体との協力関係など、複数の条件が関係する。
キャンプ地を決める主な5つの条件
1.気候と練習日数
春季キャンプは2月に行われるため、屋外で長時間練習できる環境が求められる。
寒さや降雪が厳しい地域では、屋外練習の制約が大きくなる。温暖な宮崎や沖縄は、その点で有利だ。
2.野球場と練習設備
プロ野球のキャンプには、メイン球場だけでなく、サブグラウンド、ブルペン、室内練習場、トレーニング施設なども必要になる。
一軍と二軍を同じ地域に置く場合、それぞれの練習場所を確保できるかも重要だ。
3.宿泊施設と食事環境
キャンプは長期間にわたるため、選手やスタッフが継続的に滞在できるホテルや食事環境が求められる。
4.交通と移動の利便性
空港や駅から球場までの移動、練習試合を行う際の遠征、キャンプ地間の移動も考慮される。
5.自治体との継続的な関係
キャンプの受け入れには、自治体や観光協会、施設管理者、地元企業などの協力が欠かせない。
宮崎県はスポーツキャンプの開催支援や施設・宿泊環境の整備を進めており、こうした受け入れ体制が長期的な開催実績につながっている。
一軍・二軍・三軍のキャンプは何が違う?
キャンプを見学する際に理解しておきたいのが、各軍の役割だ。
- 一軍: 開幕に向けた主力選手の調整、レギュラー争い、実戦形式の練習などが中心。
- 二軍: 若手や調整中の選手が実戦経験や技術向上を目指す。
- 三軍: 球団の育成方針に応じて、育成選手や若手選手の強化を進める。
ただし、各軍の役割は球団によって異なる。三軍を設けていない球団もあり、二軍と三軍を明確に分けない球団もある。
巨人のように三軍の独立したキャンプ拠点を設ける球団もあれば、西武のように二・三軍を同じ場所で練習させる球団もある。
また、ソフトバンクのA・B・C組は、他球団の一軍・二軍・三軍という表記と同一視できない。
キャンプ地を調べるときは、球団名だけでなく、選手の所属する組や軍まで確認することが大切だ。
【プロの結論】キャンプ地は球団の育成戦略を映す場所
春季キャンプは、単なる開幕前の練習ではない。
どの地域に一軍を置くのか、二軍と三軍をどこに配置するのか、どのタイミングで別の地域に移動するのか。その配置には、球団の育成方針や練習環境に対する考え方が反映される。
観戦する側も、スター選手がいる一軍だけを追いかけるのではなく、若手選手が成長する二軍や三軍に注目すると、キャンプの楽しみ方が広がる。
【1950年から2026年へ】プロ野球キャンプ地の歴代変遷
プロ野球の春季キャンプ地は、最初から宮崎と沖縄に集中していたわけではない。
NPBは、二リーグ分立後の1950年から現12球団の一軍キャンプ地の変遷を調査し、公式資料として公開している。
1950年代には、後楽園球場、明石公園野球場、松山市営球場、鹿児島県内の球場など、全国各地が使用されていた。さらに、アメリカやグアムなど海外でキャンプを行った球団もある。
代表的な球団のキャンプ地の変化
読売ジャイアンツ
NPBの歴史資料によると、巨人は1959年に宮崎県営球場でキャンプを実施。その後、宮崎を長年の拠点とし、2011年からは宮崎と那覇の二拠点を使用する形になった。
2026年も宮崎から沖縄へ移動する方式が続いている。
東京ヤクルトスワローズ
ヤクルトは1950年代から鹿児島県など各地でキャンプを実施。1980年代にはアメリカでのキャンプも経験した。
1991年に宮崎県西都原運動公園野球場を使用し、2000年から2025年まで浦添市民球場を一軍のキャンプ地としていた。2026年も浦添を継続している。
横浜DeNAベイスターズ
横浜DeNAの前身球団は、静岡県や各地の球場を経て、1987年から宜野湾市立野球場を使用。2003年以降も同球場をキャンプ地として継続している。
中日ドラゴンズ
中日は別府、串間、石川など複数の地域でキャンプを行ってきた。1996年から北谷運動公園野球場を一軍キャンプ地として使用している。
オリックス・バファローズ
オリックスは高知や沖縄の宮古島などでキャンプを実施してきた。2015年からは宮崎市清武総合運動公園が拠点となっている。
こうした変遷を見ると、キャンプ地の固定化は一度の決定で成立したものではなく、施設整備や自治体との協力関係を積み重ねた結果であることが分かる。
キャンプ地の歴史から分かる3つの変化
1. 全国各地から温暖な地域への集約: 1950年代の多様な開催地から、宮崎・沖縄を中心とする形へ変化した。
2. 海外キャンプから国内拠点への転換: アメリカやグアムなど海外でのキャンプを経験した球団も、国内の施設を継続利用するようになった。
3. 一軍だけでなくファームの拠点整備: 育成体制の拡充に伴い、二軍・三軍にも専用の練習場所が必要になっている。
キャンプ地の変遷は、プロ野球の練習環境と球団経営の変化を知る手がかりでもある。
【現地観戦ガイド】プロ野球キャンプの見学方法とアクセス
プロ野球キャンプの魅力は、公式戦とは異なり、選手が日々の練習に取り組む様子を間近で見られることだ。
打撃練習や守備練習、ブルペンでの投球練習など、試合では見られない場面を楽しめる。
ただし、キャンプの見学方法は球団や会場によって異なる。
キャンプ見学は無料?チケットは必要?
春季キャンプの練習見学は、無料で公開されるケースがある。
例えばソフトバンクは、2026年の宮崎キャンプについて、公開練習として見学できることを案内していた。
一方、通常の練習見学とは別に、特別な見学ツアーやファンサービス企画が有料になる場合もある。
DeNAの2026年キャンプでは、選手の練習場所を案内する特別ツアーが販売され、料金は1人4,500円だった。一般的な練習見学と特別企画は区別して考える必要がある。
観戦前に確認したい5つのポイント
1.球団公式サイトで開催日程を確認する
NPBのキャンプガイドは全体像を把握するのに便利だが、詳細な見学案内は各球団の公式サイトで確認したい。
2.休養日を確認する
キャンプ期間中は定期的に休養日が設けられる。
休養日に球場を訪れても、選手の練習を見学できない場合がある。
3.天候による変更を想定する
雨天の場合、屋外練習から室内練習に変更されたり、見学が中止になったりすることがある。
4.撮影ルールを守る
撮影可能な場所や動画撮影の可否は球団の案内に従う必要がある。
DeNAの2026年の特別見学企画では、指定エリア内での写真撮影のみ認められ、動画撮影や録音、配信は禁止されていた。
5.ファンサービスを前提にしない
サイン会や写真撮影会が実施される場合もあるが、すべての選手が必ず対応するわけではない。練習中の声掛けや接触など、選手の集中を妨げる行為も避けたい。
宮崎県へのアクセス
宮崎県外から訪れる場合は、飛行機やフェリー、高速バスなどを利用できる。
宮崎市観光サイトでは、福岡や熊本からの高速バスについても案内している。
球場ごとに最寄りの交通機関が異なるため、宮崎市内だけを訪れるのか、日南や都城まで足を延ばすのかによって移動計画を変えたい。
沖縄県へのアクセス
沖縄県の場合は、那覇空港を起点に各球場へ向かうルートを考えると分かりやすい。
ただし、名護や宜野座などの北部、北谷や読谷などの中部、那覇や糸満などの南部では距離がある。
複数球団を訪問する場合は、球場の所在地だけでなく、移動時間や宿泊先も含めて計画を立てたい。
見学に向いている人・注意したい人
| 観戦スタイル | おすすめの選び方 |
|---|---|
| 特定のスター選手を見たい | 選手の所属する軍と練習日を優先 |
| 若手選手を応援したい | 二軍・三軍のキャンプ地を選ぶ |
| 複数球団を見たい | 同じ地域に複数球団が集まる日程を選ぶ |
| 初めてキャンプを見学する | アクセスしやすい球場を優先 |
| 移動を最小限にしたい | 一つの自治体や地域に滞在する |
キャンプ見学で最も避けたい失敗は、球団名だけで訪問先を決めてしまうことだ。
同じ球団でも、一軍と二軍では場所が違う。さらに、途中でキャンプ地が変わる場合もある。
球団・所属する軍・日程・球場の4項目を確認してから旅行を計画するのが確実だ。
【プロ野球キャンプ地2026】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年のプロ野球12球団はどこで春季キャンプを行いましたか?
A1:宮崎県と沖縄県が中心です。ほかに高知県、福岡県、東京都、広島県、山口県にもキャンプ拠点がありました。球団や所属する軍によって場所は異なります。
Q2:プロ野球キャンプ地で一番多くの球団が集まるのは宮崎と沖縄のどちらですか?
A2:2026年のNPB公式一覧では、宮崎と沖縄の両方に拠点を持つ球団が複数あります。宮崎にはソフトバンク、オリックス、西武などが関係し、沖縄には阪神、中日、日本ハム、DeNAなどが集まりました。単純に一つの県だけで比較するより、訪問したい球団と日程で選ぶのがおすすめです。
Q3:巨人の2026年春季キャンプ地はどこでしたか?
A3:一軍は2月1日から12日まで宮崎市のひなたサンマリンスタジアム宮崎、その後2月14日から3月1日まで沖縄セルラースタジアム那覇で実施しました。二軍は宮崎市、三軍は都城市が拠点でした。
Q4:阪神タイガースのキャンプ地は宜野座だけですか?
A4:一軍は沖縄県宜野座村ですが、二軍は沖縄県うるま市の具志川野球場でした。一軍と二軍で会場が異なります。
Q5:中日ドラゴンズのキャンプ地はどこですか?
A5:2026年は一軍が沖縄県北谷町のAgreスタジアム北谷、二軍が読谷村のオキハム読谷平和の森球場でした。
Q6:プロ野球の春季キャンプは無料で見学できますか?
A6:無料で見学できる公開練習もあります。ただし、特別ツアーや一部イベントは有料の場合があります。見学エリアや撮影ルールも球団ごとに異なるため、事前確認が必要です。
Q7:2026年の春季キャンプはまだ見学できますか?
A7:2026年11月3日現在、2026年度の春季キャンプはすでに終了しています。次回のキャンプを見学する場合は、2027年度の日程や会場、見学条件について球団からの公式発表を確認してください。
まとめ:2026年のキャンプ地は球団・所属軍・日程で選ぶ
2026年のプロ野球春季キャンプは、宮崎県と沖縄県を中心に、12球団が複数の拠点に分かれて実施した。
特に押さえておきたいポイントは次のとおり。
- 巨人は宮崎・沖縄・都城を一軍から三軍まで使い分けた。
- 阪神は宜野座、中日は北谷、日本ハムは名護を一軍の拠点とした。
- ソフトバンクは宮崎と筑後でA・B・C組を分けた。
- ロッテ、巨人、広島などは複数の地域を移動する日程だった。
- 宮崎と沖縄は気候だけでなく、施設や地域の受け入れ体制もキャンプ地としての強みになっている。
キャンプ地選びで大切なのは、単に有名な球場を訪れることではない。見たい選手がどの軍に所属し、いつ、どの場所で練習しているかを把握することだ。
プロ野球キャンプは、開幕前のチームづくりを間近で感じられる貴重な機会。 2027年以降も球団ごとの拠点や開催期間は変更される可能性があるため、NPB公式情報と各球団の最新発表を照らし合わせながら、観戦計画を立てたい。
主な情報源:日本野球機構(NPB)2026年度春季キャンプガイド・12球団春季キャンプ地変遷、宮崎県公式観光サイト、宮崎市観光サイト、沖縄観光情報WEBサイト「おきなわ物語」、各球団公式発表。 (出典: プロ 野球 キャンプ 地(Yahoo!ニュース))