ジャルジャルが優勝したのは、2020年9月26日に開催された「キングオブコント2020」。後藤淳平と福徳秀介が第13代キングに輝き、優勝賞金1,000万円を獲得した。
所属事務所は吉本興業。2003年に結成された2人は、2008年の第1回大会から挑戦を続け、2020年に13回目の挑戦で初めて頂点に立った。決勝進出は通算4回目だった。
この優勝で特筆すべきなのは、単に長く出場していたことではない。2009年、2010年に決勝を経験し、その後も予選を勝ち抜く力を維持しながら、2019年には3位まで順位を上げていた点だ。
2020年の優勝は、長期間にわたる競技経験と、独自のコント制作を積み重ねてきた2人の集大成だった。TBSの大会情報や当時の報道でも、13度目の挑戦による悲願達成として大きく取り上げられた。
2人のプロフィールと大会での役割
| 項目 | 後藤淳平 | 福徳秀介 |
|---|---|---|
| 名前 | 後藤淳平 | 福徳秀介 |
| コンビ | ジャルジャル | ジャルジャル |
| 結成 | 2003年 | 2003年 |
| 所属 | 吉本興業 | 吉本興業 |
| 主な役割 | コントの相手役・掛け合いを構成 | コントの相手役・掛け合いを構成 |
ジャルジャルのコントは、どちらか一方が常にボケ、もう一方が常にツッコミという固定的な構造ではない。設定や展開に応じて立場が入れ替わり、2人の独特な間や反復によって笑いを生み出す。
このコンビ独自の表現方法が、長年の賞レース挑戦を支えてきた。
【13回連続挑戦の軌跡】2009年8位から2019年3位、2020年優勝へ
ジャルジャルのキングオブコント歴代成績を振り返ると、2009年から2020年までの歩みには明確な転換点がある。
初決勝は2009年。翌2010年にも決勝へ進出したが、そこから2018年までは決勝の舞台に届かなかった。それでも挑戦をやめず、2019年に再び決勝へ返り咲いた。
そして翌2020年、ついに優勝を果たす。
ジャルジャルのキングオブコント歴代成績一覧
2009年:初決勝は8位
2009年、ジャルジャルは第2回キングオブコントで初めて決勝に進出した。
初出場の決勝で経験したのは8位という結果だった。大会の頂点には届かなかったものの、若手コント師として全国に実力を示す機会となった。
2010年:前年から順位を上げて4位
2010年には2年連続で決勝進出。前年の8位から4位へと順位を上げた。
初決勝での経験を次の大会に生かし、上位争いに加わるまでに成長したことが分かる。
2011〜2018年:決勝に届かない期間も挑戦を継続
2011年から2018年まで、ジャルジャルは決勝進出を果たせなかった。
ただし、これは大会から遠ざかっていたという意味ではない。日刊ゲンダイの当時の報道によると、2008年の第1回大会から2020年まで13年連続で準決勝以上に進出していた。
決勝進出という結果だけを見ると長い停滞にも見えるが、実際には毎年高いレベルの予選を勝ち抜いていた。
2019年:3位に入り、優勝まであと一歩
大きな転換点になったのが2019年だ。
ジャルジャルはファーストステージで457点を獲得。GAGと同点だったものの、審査員の多数決によってファイナルステージへの進出を決めた。
ファイナルステージでは448点を獲得し、合計905点で最終3位となった。
この年の優勝はどぶろっくで935点、2位はうるとらブギーズで925点。ジャルジャルはあと一歩のところで優勝を逃した。
しかし、2010年以来の決勝進出で3位という成績を残したことは、翌年の優勝につながる大きな実績だった。
2020年:13回目の挑戦で悲願達成
2019年の3位から1年後、ジャルジャルは再び決勝に進出した。
2020年9月26日、10組による決勝戦でファーストステージ1位を獲得。そのままファイナルステージでも最高得点を記録し、合計941点で優勝した。
2009年の8位から2010年の4位、2019年の3位を経て、ついに優勝。13回連続の挑戦が実を結んだ瞬間だった。
【キングオブコント2020審査結果】941点の内訳と優勝の決め手
2020年大会のジャルジャルの得点は、ファーストステージ477点、ファイナルステージ464点だった。
重要なのは、941点はファーストステージ単独の得点ではなく、2ステージの合計点ということだ。
審査員は松本人志、さまぁ〜ずの大竹一樹と三村マサカズ、バナナマンの設楽統と日村勇紀の5人。それぞれ100点満点で採点する方式だった。
ファーストステージの結果
ジャルジャルは1本目の「野次ワクチン」で477点を獲得した。
| 審査員 | 得点 |
|---|---|
| 松本人志 | 95点 |
| 大竹一樹 | 94点 |
| 三村マサカズ | 96点 |
| 日村勇紀 | 97点 |
| 設楽統 | 95点 |
| 合計 | 477点 |
500点満点中477点という高得点で、10組の中の1位通過を決めた。
2位のニューヨークは461点、3位の空気階段は458点。ジャルジャルはファイナルステージに向けて大きなリードを築いた。
ファイナルステージと最終順位
2本目の「空き巣タンバリン」でも、ジャルジャルは464点を獲得した。
最終結果は以下のとおり。
| 最終順位 | コンビ | 1st | Final | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | ジャルジャル | 477 | 464 | 941 |
| 2位 | ニューヨーク | 461 | 463 | 924 |
| 3位 | 空気階段 | 458 | 463 | 921 |
ここで注目したいのは、ジャルジャルがファイナルステージでも圧倒的な点差をつけたわけではないことだ。
ファイナルステージ単独では、ニューヨークと空気階段が463点。ジャルジャルとの差はわずか1点だった。
一方、ファーストステージではニューヨークに16点、空気階段に19点の差をつけていた。
つまり、優勝を決定づけたのは、1本目で築いたリードと、2本目でも崩れなかった安定感だった。
この2段階の結果を分けて見ると、941点という数字の意味がより明確になる。
【優勝ネタを徹底解説】野次ワクチンと空き巣タンバリンの違い
ジャルジャルの2020年優勝を語るうえで欠かせないのが、決勝で披露した2本のコントだ。
1本目と2本目は設定も笑いの方向性も異なっており、異なる魅力を持つネタを連続して披露できたことも強みだった。
1本目「野次ワクチン」:新人歌手がヤジに耐える練習
ファーストステージで披露したのは「野次ワクチン」。
新人歌手がボートレース場でヤジに耐える練習をするという設定のコントだ。
通常であれば歌手としての実力を磨く場面で、あえて観客からのヤジに対応する訓練をするという発想が笑いにつながる。
このネタは、前年の単独ライブですでに手応えを得ていたものだった。
後藤自身も、披露していて自分たちが笑ってしまうネタの一つとして、この作品を挙げていたと日刊スポーツが報じている。
2本目「空き巣タンバリン」:泥棒なのに楽器を持ち込む不条理
ファイナルステージで披露したのは「空き巣するのにタンバリン持ってきた奴」。
空き巣に入った人物が、なぜかタンバリンを持っているという、タイトルからして不条理な設定が特徴だ。
静かに行動しなければならない泥棒が、音の出るタンバリンによって状況を悪化させていく。
普通なら隠れるべき場面で、かえって音が目立ってしまう。その矛盾を繰り返しながら展開を広げるのが、このネタの面白さだ。
実は、このネタは約10年前に考えられたものだった。単独ライブでも披露せず、長い間ボツネタとして扱われていたという。
転機になったのは、ジャルジャルがYouTubeで毎日公開していた「ネタのタネ」だった。
撮影時のスタジオの反応がよく、視聴者からも好意的なコメントが寄せられたことで、キングオブコントに向いているのではないかと考えるようになった。
福徳と後藤は大会後の記者会見で、このネタがYouTubeを通じて成長した経緯を説明している。
「野沢ワクチン」ではなく「野次ワクチン」が正式な表記
検索では「野沢ワクチン」と入力されるケースもあるが、2020年の決勝で披露されたネタの名称は、「野次ワクチン」。
「野次」は観客などから飛ぶ批判的な声を意味する言葉で、コントの設定とも一致している。
検索する際には「ジャルジャル 野次ワクチン」と入力すると、当時の大会記事や関連映像を見つけやすい。
【ジャルジャルの優勝理由】13年間の経験とYouTubeが生んだ相乗効果
ジャルジャルの優勝には、いくつかの要因が重なっていた。
1. 13年間にわたる舞台経験
最も大きな要因の一つが、長期間にわたるコントの実践経験だ。
2020年は新型コロナウイルスの影響で、芸人が観客の前でネタを披露する機会が限られていた。
その中で、所属する吉本興業は劇場を運営し、出演機会を確保していた。
後藤は大会後、吉本興業の劇場で舞台に立ち続けられたことが大きかったと振り返っている。
また、審査員の設楽統も、ジャルジャルが普段から多くの舞台を経験していたことを勝因の一つとして評価したと報じられた。
2. YouTubeの「ネタのタネ」による作品開発
もう一つの重要な要因が、YouTubeの活用だ。
ジャルジャルは毎日1本のネタを公開する取り組みを続けていた。
この活動によって、単独ライブや賞レースだけでは判断しきれないネタの反応を、視聴者のコメントなどから確かめられるようになった。
特に「空き巣タンバリン」は、長い間ボツになっていたネタが、YouTubeでの反応をきっかけに決勝用の作品へと成長した例だ。
これは、賞レース向けに完成されたネタだけを作るのではなく、日々の創作活動から大会に適した作品を見つけるという制作スタイルを示している。
3. 異なるタイプのネタを2本そろえた構成力
2020年の決勝では、1本目と2本目の方向性が大きく異なっていた。
- 野次ワクチン:状況設定と掛け合いから笑いを生むネタ
- 空き巣タンバリン:不条理な状況を連鎖させるネタ
同じような構造のネタを2本並べるのではなく、それぞれ違う魅力を見せたことが、決勝での強みになった。
さらに、1本目で477点という高得点を得たことで、ファイナルステージに向けて心理的にも得点上も有利な立場を築けた。
4. 優勝への執念と継続力
QJWebが報じた優勝会見では、福徳が、同世代の芸人が大会への出場を辞退していく中でも、自分たちは挑戦を続けていたことを振り返っている。
長年挑み続けることには、精神的な負担もあった。芸歴を重ねた芸人が若手の活躍する大会に出場し続けてよいのかという葛藤もあったという。
それでも優勝したいという思いが、2人を決勝の舞台へと向かわせた。
松本人志もジャルジャルの実力を高く評価し、以前から優勝してもおかしくないコンビだったという趣旨のコメントを残している。
【2026年最新】キングオブコント歴代王者とジャルジャルの実績
2026年11月現在、キングオブコントは第19回まで開催されている。
2026年10月17日に行われた第19回大会では、ジェラードンが優勝し、第19代キングとなった。
TBS公式発表によると、2026年大会には3,445組がエントリー。ジェラードンはファーストステージ671点、ファイナルステージ671点、合計1,342点で優勝した。
キングオブコント歴代王者一覧(2008〜2026年)
| 開催年 | 優勝コンビ |
|---|---|
| 2008年 | バッファロー吾郎 |
| 2009年 | 東京03 |
| 2010年 | キングオブコメディ |
| 2011年 | ロバート |
| 2012年 | バイきんぐ |
| 2013年 | かもめんたる |
| 2014年 | シソンヌ |
| 2015年 | コロコロチキチキペッパーズ |
| 2016年 | ライス |
| 2017年 | かまいたち |
| 2018年 | ハナコ |
| 2019年 | どぶろっく |
| 2020年 | ジャルジャル |
| 2021年 | 空気階段 |
| 2022年 | ビスケットブラザーズ |
| 2023年 | サルゴリラ |
| 2024年 | ラブレターズ |
| 2025年 | ロングコートダディ |
| 2026年 | ジェラードン |
ジャルジャルは、2008年から始まった大会の第13代王者に当たる。
2026年時点で、2020年の優勝から6年が経過しているが、歴代王者の一組として大会の記録に名を残している。
また、2026年大会では初めて敗者復活戦が導入され、決勝には11組が出場した。審査員も7人に増えるなど、大会自体も時代に合わせて変化している。
ジャルジャルの実績を評価するときに押さえたい3つのポイント
- 決勝進出は4回: 2009年、2010年、2019年、2020年。
- 挑戦は13年連続: 2008年から2020年まで毎年大会に挑み続けた。
- 優勝は第13回大会: 2020年に合計941点を獲得した。
単に優勝経験の有無だけで比較すると、長年の挑戦の価値は見えにくい。ジャルジャルの場合は、決勝進出を逃した期間にも準決勝以上の成績を維持していたことが、実績を評価するうえで重要になる。
【よくある質問】キングオブコントのジャルジャルに関するFAQ
Q1:ジャルジャルがキングオブコントで優勝したのは何年?
2020年9月26日。第13回キングオブコントで優勝し、第13代キングになった。13回連続挑戦での初優勝だった。
Q2:ジャルジャルの優勝ネタは何?
1本目が「野次ワクチン」、2本目が「空き巣するのにタンバリン持ってきた奴」。後者は「空き巣タンバリン」とも呼ばれている。
Q3:ジャルジャルの941点はファーストステージの得点?
違う。ファーストステージは477点、ファイナルステージは464点。両方を合計した941点が最終得点となる。
Q4:ジャルジャルはキングオブコントに何回決勝進出した?
通算4回。2009年、2010年、2019年、2020年に決勝へ進出している。
Q5:2026年現在のキングオブコント王者は誰?
2026年10月17日に開催された第19回大会で優勝したジェラードン。ジャルジャルは2020年の第13代王者である。
まとめ:【プロの結論】ジャルジャルの優勝は13年間の創作と挑戦の結晶
ジャルジャルがキングオブコントで優勝したのは2020年9月26日。後藤淳平と福徳秀介が13回連続で挑戦した末に、合計941点を獲得して第13代王者に輝いた。
その道のりは、2009年の初決勝8位、2010年の4位、2019年の3位という段階的な成長を伴っていた。
優勝を決めたのは「野次ワクチン」と「空き巣タンバリン」の2本。特に後者は約10年前のボツネタをYouTubeで育て直した作品であり、日々の創作活動が大舞台で実を結んだ象徴的なエピソードでもある。
ジャルジャルの実績を正しく評価するなら、941点という数字だけでなく、13年間にわたって挑戦を継続したこと、劇場での実践経験、YouTubeを通じたネタの開発まで含めて見る必要がある。
2026年の最新王者はジェラードンだが、2020年のジャルジャルの優勝は、長期的な創作活動が賞レースの頂点につながった代表的な事例として記憶される。 (出典: キング オブ コント ジャルジャル(Yahoo!ニュース))