VRゴーグルを装着し、何もない空間に色鮮やかな立体作品を描き出すアーティスト、せきぐちあいみ。かつてはタレントやYouTuberとして活動していた彼女は、2016年にVRアートと出会い、国内外で活躍するVRアーティストへと転身した人物だ。
2021年にはNFT作品「Alternate dimension 幻想絢爛」が約1,300万円(69.697ETH)で落札され、「Forbes JAPAN 100」にも選出された。さらに2026年には、山梨県甲州市初の「甲州市ミライ創造大使」に就任。東京でのXRイベント出演や、地域の子どもたちに向けたVR教育活動など、新たな展開を見せている。
芸能活動から世界的なデジタルアーティストへの転身、代表作品の魅力、海外での実績、そして2026年11月現在の活動まで、公開されている情報をもとに詳しく整理する。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- プロフィール:神奈川県相模原市出身。タレントやYouTuberを経て、2016年からVRアーティストとして活動。
- 代表的な実績:2017年にVR個展「Daydream Reality」を開催。2021年にはNFT作品が約1,300万円で落札された。
- 国際的な評価:「2021 Forbes JAPAN 100」に選出され、海外13カ国から作品制作やライブペイントの依頼を受けてきた。
- 2026年の活動:甲州市初のミライ創造大使に就任。XRイベント出演や、12月のVRアート教育プログラムにも取り組む。
【せきぐちあいみとは?】プロフィールと2026年現在の活動を解説
せきぐちあいみは、VR(仮想現実)の空間に360度広がる立体的な絵を描くVRアーティストだ。従来の絵画のように平面上に作品を完成させるのではなく、仮想空間そのものをキャンバスとして、建物や植物、生き物、幻想的な風景などを構築する。
制作活動だけでなく、観客の目の前で作品を完成させるライブペインティングも代表的な活動の一つ。VRゴーグルとコントローラーを使い、音楽や演出と組み合わせながら、何もない空間に新しい世界を生み出していく。
基本プロフィール
- 活動名:せきぐちあいみ
- 本名:関口愛美
- 出身地:神奈川県相模原市
- 職業:VRアーティスト、XRアーティスト、デジタルクリエイター
- 主な活動:VRアート制作、ライブペインティング、NFT、メタバース、教育・文化関連活動
- 所属:クリーク・アンド・リバー社所属のアーティストとして紹介されてきた
- 主な受賞・選出実績:2021 Forbes JAPAN 100
- 2026年の公的役職:甲州市ミライ創造大使
クリーク・アンド・リバー社の公式発表では、神奈川県相模原市生まれのVRアーティストとして紹介されている。活動領域は純粋なデジタルアートにとどまらず、XR技術を利用した文化発信や教育、クリエイターの活動環境に関する政策分野にも広がっている。
2026年現在は何をしている?
2026年11月現在、活動の中心はVR・XRアートの制作とライブパフォーマンスだ。
2026年1月には、東京都とXR・メタバース等産業展実行委員会が主催する「TOKYO DIGICONX」の公式アンバサダーとして出演。東京ビッグサイトで行われた開会式では、XR技術を使ったオープニングパフォーマンスを披露した。
また、同年には山梨県甲州市初の「甲州市ミライ創造大使」に就任。10月の「第73回甲州市かつぬまぶどうまつり」に合わせたVRアートライブや、12月に予定されている小中学生向けのワークショップなど、地域と連携した活動も進めている。
つまり、現在のせきぐちあいみは、作品を制作して発表するアーティストであると同時に、VR技術を一般の人々に伝え、教育や地域文化に活用する役割も担っている。
【芸能活動からVRアーティストへ】せきぐちあいみの経歴と転身の理由
せきぐちあいみの経歴で興味深いのは、最初からVRアーティストを目指していたわけではない点だ。
高校卒業後は劇団に所属し、芝居やダンスなどの表現活動を経験。その後、タレント、モデル、アイドル、YouTuberなど、複数の分野で活動してきた。2011年ごろからは「関口愛美」名義でインターネットを中心としたタレント活動を展開し、2013年にはCDデビューも経験している。
その後、3Dペンを使った立体造形や動画制作にも取り組むようになり、2016年にVRアートと出会ったことが大きな転機になった。
2016年、VRとの出会いが人生を変えた
日立ソリューションズの2024年のインタビューによると、せきぐちあいみが初めてVRアートに触れたのは、動画制作の取材でVRデバイスを体験したことがきっかけだった。
当時はHTC VIVEなどのVR機器が市販され始めた時期。専用コントローラーを筆のように動かすと、目の前の仮想空間に立体的な線や形が生まれる。その体験に強い衝撃を受けたという。
彼女はVRアートを単なる新しいお絵描きの手段ではなく、誰かを別世界へ連れていける表現方法として捉えた。
試しに制作した作品をSNSに投稿すると、国内だけでなく海外からも問い合わせが届いた。日立ソリューションズのインタビューでは、制作開始から約1カ月後にVRアーティストを名乗り、約3カ月後には制作依頼やイベント出演でスケジュールが埋まったと振り返っている。
芸能活動や舞台経験は無駄ではなかった
VRアーティストへの転身は、過去の芸能活動を捨てた結果ではない。むしろ、それまでの経験が現在のパフォーマンスに生かされている。
絵画や立体造形の経験は作品の構成に、演劇やダンスの経験は身体を使ったライブパフォーマンスの演出に結びついている。
日立ソリューションズのインタビューで、彼女は自身の歩みを次のように振り返っている。
「好きなものを追い続けてきたことが良かったのだと思います。」
この言葉は、彼女のキャリアを理解するうえで重要だ。タレント、YouTuber、3Dペンアーティスト、VRアーティストという一見ばらばらに見える活動が、現在の表現力を形づくっている。
せきぐちあいみの経歴年表
| 時期 | 主な出来事 | 実績・意味 |
|---|---|---|
| 高校卒業後 | 劇団で芝居やダンスを経験 | 舞台表現の基礎を身につける |
| 2011年ごろ | 関口愛美名義でタレント活動 | ネットを中心に活動を展開 |
| 2013年 | CDデビュー | 音楽活動も経験 |
| 2016年 | VRアートの制作を開始 | VRアーティストとして活動を始める |
| 2017年2月 | 「Daydream Reality」開催 | 世界初と銘打ったVRアート個展 |
| 2019年 | ロシアの技能五輪国際大会に出演 | 閉会式でVRアートパフォーマンス |
| 2020~2021年 | 「Museum-Of-Vrpainting」などを発表 | ヴェネチア国際映画祭のVR部門でも紹介 |
| 2021年3月 | 「Alternate dimension 幻想絢爛」がNFT落札 | 約1,300万円、69.697ETH |
| 2021年12月 | Forbes JAPAN 100選出 | デジタルアート分野での活動が評価される |
| 2026年1月 | TOKYO DIGICONXに出演 | XRアートのオープニングパフォーマンス |
| 2026年 | 甲州市ミライ創造大使に就任 | 地域文化・ICT教育との連携を推進 |
この年表から分かるのは、VRアーティストとしての活動開始から、個展、海外公演、NFT、国際的な評価へと段階的に活動領域を広げてきたことだ。
【VRアート作品の魅力】Daydream RealityからMuseum-Of-Vrpaintingまで
せきぐちあいみの作品を理解するには、VRアートが通常のデジタルイラストとどう違うのかを知る必要がある。
一般的なデジタルイラストは、モニター上に表示される平面の画像だ。一方、VRアートは仮想空間の中に立体的な線や形を配置する。作品には奥行きがあり、鑑賞者は360度の方向から眺めたり、作品の内部に入り込んだりできる。
初期の代表的な挑戦「Daydream Reality」
2017年2月11日から13日まで、東京・秋葉原のドスパラ秋葉原本店5階「VRパラダイス」で開催されたのが、VRアート個展「Daydream Reality」だ。
この個展は、2016年に開始したクラウドファンディングによって実現した。目標金額50万円に対し、145人の支援者から174万4,000円が集まり、達成率は約348%に達した。
当時のVRアートは、現在ほど一般に知られた表現ジャンルではなかった。作品を画像や映像として見せるだけではなく、鑑賞者自身がVRゴーグルを装着して作品世界に入るという展示方法は、大きな挑戦だった。
展示作品には「風神雷神」「地獄」「UKIYO」など、日本文化をモチーフにした作品が含まれていた。浮世絵のような世界に入り、波や生き物を立体的に感じられる構成は、平面作品では味わえない鑑賞体験を生み出した。
当時の取材記事では、作品鑑賞コーナーと実際に作品世界へ入り込める体験型コーナーが設けられていたことも紹介されている。
VRChatで発表した「Museum-Of-Vrpainting」
2020年には、VRChat内で個展「Museum-Of-Vrpainting」を発表した。
VRChatは、アバターを使って仮想空間に集まり、交流やイベント参加ができるソーシャルVRサービスだ。ここで個展を開くことは、作品を単にインターネット上で公開することとは異なる。
鑑賞者自身が仮想空間に入り、作品のある場所を移動しながら鑑賞できる。場所の制約を超えて世界中から参加できる点も、VR展示の大きな可能性だった。
この作品は翌2021年、ヴェネチア国際映画祭のVR部門「Venice VR Expanded」でも紹介された。
せきぐちあいみのVR作品に共通する3つの特徴
1. 日本文化とデジタル表現の融合
浮世絵、日本庭園、神社、伝統的な造形など、日本文化をモチーフにした作品が特徴的だ。日立ソリューションズのインタビューでは、庭石や水石から作品のインスピレーションを得ることも語られている。
2. 360度の空間を利用した構成
鑑賞者は正面から作品を見るだけではない。上下左右、背後まで含めた空間全体が表現の舞台になる。作品の内部を移動することで、見る位置によって異なる発見がある。
3. 制作過程そのものを見せるライブ性
完成した作品だけでなく、何もない空間に作品が生まれる瞬間を観客に見せる。音楽や身体の動きと組み合わせることで、アート鑑賞と舞台パフォーマンスの中間にあるような体験を実現している。
特にライブペインティングは、せきぐちあいみの個性を理解するうえで欠かせない。デジタル技術だけでは伝わりにくい身体性や臨場感を、アーティスト本人がその場で表現することに意味がある。
【NFT約1,300万円の真相】Alternate dimension 幻想絢爛とは?
せきぐちあいみの名前を広く知らしめた出来事の一つが、2021年3月のNFTオークションだ。
出品された作品のタイトルは「Alternate dimension 幻想絢爛」。VR空間に立体的な世界を描き出した作品で、NFTマーケットプレイスのOpenSeaでオークションにかけられた。
落札価格は69.697ETH、当時の日本円で約1,300万円
クリーク・アンド・リバー社が2021年4月2日に公表したプレスリリースによると、「Alternate dimension 幻想絢爛」は69.697ETH、約1,300万円で即日落札された。
この作品は、せきぐちあいみにとって初のNFTアート作品として紹介されている。限定数1点の作品が高額で取引されたことから、当時のデジタルアート業界でも大きな話題となった。
重要なのは、単に高額で売れたという事実だけではない。デジタル作品は複製が容易であり、従来の絵画や彫刻のように現物の一点物として販売することが難しかった。
NFTはブロックチェーン技術を利用して、デジタルデータに紐づくトークンの発行履歴や取引履歴を記録する仕組みだ。これにより、デジタル作品の流通や所有を証明する新しい方法が生まれた。
なぜ約1,300万円もの価値が付いたのか
評価された理由は、主に3つの観点から考えられる。
第一に、作品そのものの独自性。
VR空間に描かれた作品は、従来の画像作品とは異なる立体的な鑑賞体験を提供する。せきぐちあいみは、VRアートの制作とライブパフォーマンスを継続してきた実績があり、作品に対する作家性も明確だった。
第二に、NFTという新しい販売手段への挑戦。
2021年はNFTアートが国内でも急速に知られるようになった時期だ。デジタル作品の販売方法を模索していたクリエイターにとって、NFTは新たな可能性を示す仕組みだった。
第三に、アーティスト自身の国際的な活動実績。
海外での公演やVR個展を通じて培われた認知度も、作品の価値を考えるうえで重要な背景となっている。
NFT約1,300万円は現在の作品価格を意味するのか
ここは誤解しやすいポイントだ。
約1,300万円という数字は、2021年3月のオークションで69.697ETHが落札された際の当時の日本円換算額である。2026年現在の作品の市場価格や、同じ価格で再販売できることを保証する数字ではない。
また、NFTの所有権に関する記録と、作品そのものの著作権は同一ではない。NFTを購入したことだけで、著作権や複製・商用利用の権利まで自動的に取得できるわけではない。
したがって、この落札実績は、VRアートとNFTを組み合わせた先駆的な販売事例として評価するのが適切だ。
【海外活動と評判・実績】Forbes JAPAN 100や国際的な評価
せきぐちあいみの活動は、日本国内だけにとどまらない。
アメリカ、ドイツ、フランス、ロシア、アラブ首長国連邦、タイ、マレーシア、シンガポールなどでVRアートの制作やライブパフォーマンスを行ってきた。2025年の東京都の発表では、これまでに世界13カ国からアート制作やライブペイントのオファーを受けたと紹介されている。
2019年のロシア技能五輪国際大会
海外活動の代表的な実績として挙げられるのが、2019年にロシアで開催された技能五輪国際大会の閉会式でのパフォーマンスだ。
国際的な技能競技大会の舞台でVRアートを披露したことは、デジタルアートがエンターテインメントだけでなく、技術や創造性を紹介する国際的な場でも活用されていることを示す事例となった。
2021年「Forbes JAPAN 100」に選出
2021年12月には、Forbes JAPANが選ぶ「2021 Forbes JAPAN 100」に選出された。
この企画は、各分野で未来を切り開く人物を紹介するものだ。せきぐちあいみはVR・NFTアーティストとして掲載されており、デジタル技術を使った新しい芸術表現を実践してきた活動が注目された。
なお、これは一般的な人気ランキングや芸能賞とは異なる。デジタル技術とクリエイティブ産業の将来性を考えるうえで、彼女の活動が取り上げられたという意味合いが強い。
政府や教育機関との関わり
活動の特徴は、アート制作以外にもある。
経済産業省の「Web3.0時代におけるクリエイターエコノミー創出に係る研究会」の委員を務めたほか、内閣府知的財産戦略推進事務局のメタバース上のコンテンツなどをめぐる官民連携会議にも関わってきた。
また、滋慶学園COMグループの教育顧問として、次世代のクリエイターや学生に向けた教育活動にも携わっている。
2026年の甲州市の公式発表でも、こうした政策・教育分野での活動が紹介されている。
評判と実績をどう評価すべきか
せきぐちあいみの評価を判断する場合、SNS上の人気だけでなく、実際の活動履歴を見ることが重要だ。
- 創作活動:VRアートの制作、個展、ライブペインティングを継続。
- 市場実績:2021年のNFT作品が約1,300万円で落札。
- 国際的な活動:海外13カ国から制作・公演のオファーを受けた実績。
- 文化的な評価:Venice VR Expandedでの紹介、Forbes JAPAN 100への選出。
- 社会的な活動:政府関連の研究会・会議や教育分野への参加。
これらは、彼女が単なる話題性だけで活動しているわけではなく、技術、芸術、教育、社会との接点を持つクリエイターであることを示している。
【2026年最新】甲州市ミライ創造大使に就任!地域での新しい挑戦
2026年のせきぐちあいみを語るうえで、特に注目したいのが山梨県甲州市との連携だ。
甲州市は2026年、せきぐちあいみを市初の「甲州市ミライ創造大使」に委嘱した。これは単なる知名度を生かした観光PRではなく、歴史や文化と先端技術を結びつける取り組みとして位置づけられている。
甲州市との歴史的なつながり
甲州市の公式発表によると、せきぐちあいみの先祖は、甲斐武田氏に仕えた三枝氏とされる。
山梨県立博物館の調査によって系譜が確認されており、甲州市大善寺には先祖の墓があるという。本人もこれまで甲州市を訪れ、大善寺や大和町の景徳院など、地域の歴史・文化資源に足を運んできた。
こうした歴史的な縁を背景に、甲州市は彼女との連携によって、地域の文化財をVRで発信したり、ICT教育や生成AIを活用したりする取り組みを進める方針を示している。
2026年10月3日、かつぬまぶどうまつりでVRアートライブを企画
甲州市は2026年10月3日開催の「第73回甲州市かつぬまぶどうまつり」に合わせ、せきぐちあいみによるVRアートライブを告知した。
市の発表によると、会場は勝沼市民会館2階。午後1時開場、午後1時30分から約20分間のパフォーマンスを予定し、入場無料・事前申込不要という内容だった。
VRゴーグルと専用コントローラーを使い、何もない空間に色鮮やかな立体作品を生み出すライブパフォーマンスを、地域の人々に身近に体験してもらう企画である。
VRを専門家やデジタル技術に詳しい人だけのものにせず、地域の祭りを通じて幅広い世代に伝えるという点に意義がある。
12月には小中学生向けVRアートワークショップを開催
2026年11月現在、甲州市の取り組みで特に具体的な内容が公開されているのが、12月のVRアート体験・作品制作ワークショップだ。
甲州市公式サイトによると、せきぐちあいみ本人が講師を務め、VRの基本操作からオリジナル作品の制作までを体験できる全3回のプログラムとなっている。
- 第1回:2026年12月5日(土)午前10時~正午
- 第2回:2026年12月12日(土)午前10時~正午
- 第3回:2026年12月19日(土)午前10時~正午
- 会場:甲州市役所1階・市民ギャラリー
- 対象:甲州市内在住の小学5年生~中学3年生
- 定員:15人(先着順)
- 参加費:無料
- 申込期限:2026年11月8日(日)
各回約2時間で、1回のみの参加も可能とされている。初回には、せきぐちあいみ本人によるVRライブパフォーマンスも予定されている。
さらに、完成した子どもたちの作品は2027年2月ごろに甲州市内で展示する予定だ。
単にVRを体験して終わるのではなく、子どもたち自身が作品を制作し、それを地域の人々に見てもらうところまで計画されている。
これは、VRアートを鑑賞する側から創作する側へと、子どもたちの立場を変える教育プログラムでもある。
2026年の活動は地域文化とデジタル技術の融合へ
甲州市との取り組みで注目すべきなのは、VRを観光イベントの演出だけに使おうとしていないことだ。
市が示している方向性には、ICT教育、生成AIの活用、文化財のVR発信などが含まれる。歴史的な資源をデジタル技術で新しい世代に伝え、地域の魅力を別の形で表現する構想である。
伝統文化をモチーフに作品を制作してきたせきぐちあいみにとっても、自身の表現と甲州市の歴史を結びつける取り組みは、これまでの活動と親和性が高い。
2026年は、国際的なXRアーティストとしての活動に加え、地域社会や次世代教育との接点を強める転換点になっている。
【プロの結論】せきぐちあいみの本当の強みは技術と表現力の融合にある
せきぐちあいみの活動を振り返ると、評価すべきポイントはNFTの落札価格や海外公演の数だけではない。
本質的な強みは、新しい技術を使いこなすだけでなく、その技術を人に伝わる体験へと変換できる点にある。
VRアートは技術だけでは成立しない
VRアートを制作するには、空間認識、立体構成、色彩感覚、デジタルツールの操作など、複数の能力が必要になる。
しかし、せきぐちあいみの活動を特徴づけているのは、それだけではない。舞台経験やダンス経験を生かし、作品の制作過程そのものをパフォーマンスに変えている。
日立ソリューションズのインタビューでも、デジタル作品に人間らしさや温かさを加えるため、自分自身がライブペインティングを行う意味を説明している。
完成したデータを見せるだけなら、映像作品として発表する方法もある。それでも実演を続けるのは、制作する人間の身体性や、その場で生まれる偶然性が鑑賞体験を豊かにするからだ。
評価するときに見るべき3つの判断基準
1. 作品そのものの完成度
VRという新技術を使っているだけでは、優れた作品とは限らない。立体的な構成、色彩、空間の使い方、鑑賞者に与える体験を総合的に見る必要がある。
2. 技術を社会に還元できるか
2026年の甲州市での教育活動や、過去の介護施設でのVR体験の取り組みは、アートを社会に生かす可能性を示している。作品制作以外の活動にも注目したい。
3. 一時的な話題性ではなく継続した実績があるか
NFTの高額落札は大きな話題になったが、彼女のキャリアはそれ以前から続いている。2017年の個展、2019年の国際大会、2021年のNFTとForbes JAPAN 100、2026年の公的な地域連携まで、複数の時期にわたる活動履歴がある。
この継続性こそが、せきぐちあいみの実績を評価する際の重要な材料だ。
せきぐちあいみに関するよくある質問(FAQ)
Q1:せきぐちあいみはどんな人物ですか?
A1:神奈川県相模原市出身のVRアーティストです。以前はタレントやYouTuberとして活動し、2016年からVR空間に立体的な絵を描くアーティストとして活動しています。
Q2:せきぐちあいみのNFT作品はいくらで落札されましたか?
A2:2021年3月、初のNFT作品「Alternate dimension 幻想絢爛」が69.697ETH、当時の日本円換算で約1,300万円で落札されました。
Q3:せきぐちあいみのVR個展「Daydream Reality」はいつ開催されましたか?
A3:2017年2月11日から13日まで、東京・秋葉原のドスパラ秋葉原本店5階「VRパラダイス」で開催されました。VRゴーグルを装着して立体作品を鑑賞する展示でした。
Q4:せきぐちあいみは海外でも活動していますか?
A4:はい。アメリカ、ドイツ、フランス、ロシア、UAE、タイ、マレーシア、シンガポールなどで作品制作やライブパフォーマンスを行ってきました。ヴェネチア国際映画祭のVR部門で作品が紹介された実績もあります。
Q5:Forbes JAPAN 100に選ばれたのはいつですか?
A5:2021年12月です。「2021 Forbes JAPAN 100」にVR・NFTアーティストとして選出されました。
Q6:2026年現在、せきぐちあいみは何をしていますか?
A6:VR・XRアート制作や国内外のライブパフォーマンスを続けています。2026年には甲州市初のミライ創造大使に就任し、地域文化の発信や小中学生向けのVRアート教育にも取り組んでいます。
Q7:甲州市のVRアートワークショップは誰でも参加できますか?
A7:2026年12月のワークショップは、甲州市内在住の小学5年生から中学3年生が対象です。参加費無料、定員15人で、申込期限は11月8日です。各回1回のみの参加も可能とされています。
まとめ:せきぐちあいみはVRアートの可能性を広げ続ける表現者
せきぐちあいみは、タレントやYouTuberとしての経験を経て、2016年にVRアーティストへ転身したクリエイターだ。
2017年の「Daydream Reality」でVR個展の可能性を示し、2021年には「Alternate dimension 幻想絢爛」が約1,300万円で落札。さらに「Forbes JAPAN 100」への選出や海外での活動を通じて、VRアートの認知拡大に貢献してきた。
そして2026年には、甲州市ミライ創造大使として新たな役割を担っている。東京でのXRイベント出演に加え、地域の歴史や文化をデジタル技術で発信し、子どもたちにVRアートを教える活動にも踏み出した。
彼女のキャリアから読み取れるのは、技術の進化を追いかけるだけでなく、その技術を使って人にどのような体験を届けられるかを考え続ける姿勢だ。
NFTの落札額だけで評価するのではなく、作品の独創性、ライブパフォーマンスの表現力、国際的な活動、教育や地域社会への貢献まで含めて見ることで、せきぐちあいみというアーティストの全体像が見えてくる。
VR、XR、メタバース、生成AIが交差する2026年以降、彼女がどのような新しい表現を生み出し、現実の文化や教育と結びつけていくのか。今後の活動にも注目したい。
主な根拠資料: 甲州市公式発表・2026年ワークショップ募集要項、東京都およびTOKYO DIGICONX開催報告、クリーク・アンド・リバー社公式発表、日立ソリューションズの本人インタビュー、シビック・クリエイティブ・ベース東京、Forbes JAPAN、ITmedia、マイナビニュース。
(出典: せき ぐち あいみ(Yahoo!ニュース))