透明醤油が透明なのは、もともと色の薄い大豆や小麦を使っているからではありません。通常の醤油を造る工程を経たうえで、醤油に含まれる黒褐色の色の要素を分離する独自技術を使っているためです。
フンドーダイの透明醤油は真空技術を活用
製造工程を理解するうえで参考になるのが、2025年5月8日放送のテレビ東京「カンブリア宮殿」で紹介された製法です。
同番組の関連取材記事によると、フンドーダイでは、まず大豆と小麦を麹にし、食塩水を加えて発酵・熟成させた本醸造醤油の原料「生揚げ(きあげ)」を用意します。
その後、真空状態にした製造タンクに生揚げを投入します。
仕組みは次のとおりです。
1. 本醸造濃口醤油の製造: 大豆、小麦、麹、塩を使って発酵・熟成させる。
2. 生揚げの投入: 発酵熟成した醤油の原液を製造タンクに入れる。
3. 真空状態での処理: 気圧を下げることで、通常より低い温度で液体を沸騰させる。
4. 液体の分離: 独自の技術で通常の黒い醤油と透明な液体に分ける。
5. 味の調整: 得られた透明な液体を調味し、透明醤油に仕上げる。
ポイントは、単純に醤油を水で薄めているわけではないことです。
テレビ東京の取材では、真空状態で低温沸騰させた生揚げを企業秘密の技術で2種類の液体に分離する工程が紹介されました。分離後の透明な液体に味を整える工程を加えることで、醤油らしい風味を持つ調味料が完成します。
なお、分離装置の詳細な仕様や配合条件までが公開されているわけではありません。公開情報から確認できるのは、真空・低温処理と独自の分離技術を組み合わせているという製造の骨格です。
透明にしても旨味が残る理由
醤油のおいしさは、黒褐色の見た目だけで決まるものではありません。
大豆や小麦を発酵・熟成させることで生まれる旨味や香り、塩味が、醤油らしい味わいを構成しています。
フンドーダイの説明でも、透明醤油は本醸造濃口醤油を出発点とし、色の要素を取り除きながら塩味と旨味を残す商品とされています。
つまり、透明醤油の本質は、醤油の味をなくすことではなく、料理に色を移すという従来の醤油の特徴を抑え、味の役割を生かすことにあります。
【原材料を検証】透明醤油は普通の醤油と何が違う?
透明醤油を購入するときに見落としやすいのが、商品の名称と原材料表示です。
同じ透明醤油という名称でも、メーカーによって製法や原材料、商品分類が異なります。
フンドーダイの透明醤油の原材料
フンドーダイの公式オンラインショップに掲載されている100ml商品の原材料は次のとおりです。
フンドーダイ 透明醤油 100ml
公式商品情報に掲載された原材料表示
しょうゆ蒸留液(国内製造)、食塩、醸造酢/調味料(アミノ酸等)、トレハロース、アルコール、環状オリゴ糖(一部に大豆・小麦を含む)。
| 項目 | 商品情報 |
|---|---|
| 内容量 | 100ml |
| 名称 | しょうゆ風調味料 |
| エネルギー | 72kcal/100ml |
| たんぱく質 | 2.9g/100ml |
| 脂質 | 0g/100ml |
| 炭水化物 | 10.3g/100ml |
| 食塩相当量 | 15g/100ml |
出典:フンドーダイ公式オンラインショップの商品表示。
特に注目したいのは、原材料の最初に「しょうゆ蒸留液」と記載されている点です。
これは一般的な濃口醤油そのものを瓶詰めした商品ではなく、醤油を原料として独自の処理を施した調味料であることを示しています。
また、商品名称は「しょうゆ」ではなく、公式表示上は「しょうゆ風調味料」です。
この表示は購入時に確認しておきたいポイントです。
イチビキの本醸造透明醤油との違い
透明醤油を比較するなら、イチビキの商品も外せません。
本醸造醤油のおいしさを生かしながら透明に仕上げた商品です。公式の商品説明では、素材の色を生かしたカルパッチョや卵焼きなどへの使用を提案しています。
イチビキの業務用透明醤油については、本醸造醤油をベースにろ過技術を活用して透明化すると公式サイトに記載されています。
原材料は食塩、脱脂加工大豆、小麦、アルコール、甘味料(ステビア)、調味料(核酸)です。
つまり、フンドーダイとイチビキでは、透明に仕上げる技術や原材料表示に違いがあります。
透明醤油と一般的な醤油の比較
| 比較項目 | フンドーダイ | イチビキ | 一般的な濃口醤油 |
|---|---|---|---|
| 商品名 | 透明醤油 | 本醸造透明醤油 | 濃口醤油 |
| 基本原料 | 本醸造醤油由来の蒸留液 | 食塩・脱脂加工大豆・小麦など | 大豆・小麦・食塩など |
| 透明化技術 | 真空処理・独自分離技術 | ろ過技術 | 通常は透明化しない |
| 色 | 無色透明 | 透明 | 黒褐色 |
| 商品表示 | しょうゆ風調味料 | 本醸造透明醤油 | しょうゆ |
| 塩分 | 15g/100ml | 17.4g/100ml※ | 商品による |
| 家庭用容量 | 100ml | 150ml | 商品による |
※イチビキの塩分値は公式の業務用透明醤油1Lの商品情報。製品仕様によって異なる可能性があります。
この比較から分かるのは、透明醤油という名称だけで製品の中身を一括りにできないことです。
本醸造醤油から色を分離するタイプ、ろ過技術を活用するタイプなど、メーカーによってアプローチが違います。
購入時には商品名だけでなく、名称・原材料・栄養成分表示を確認すると、自分の料理に合う商品を選びやすくなります。
【透明醤油の味と使い方】おすすめレシピ5選
透明醤油を初めて使う人が気になるのは、やはり味です。
見た目が水のようなので、味まで薄いのではないかと思うかもしれません。しかし、フンドーダイの商品は醤油由来の旨味と塩味を特徴としており、普通の醤油と同じように、かける・混ぜる・仕上げるという使い方ができます。
透明醤油の味は?普通の醤油と同じなのか
透明醤油は、色がないからといって無味無臭の調味液ではありません。
醤油らしい塩味や旨味を感じられますが、商品によって原材料や製法が異なるため、味の印象も同一ではありません。
実際の購入者レビューには、次のような感想が見られます。
- 刺身に使ってもおいしく、食材の見た目がきれいに保たれる。
- 出汁のような優しい味わいで、豆腐や納豆にも使いやすい。
- 大豆の香りや、少し甘みを感じるという感想もある。
これらは個人の感想であり、すべての商品に共通する味の評価ではありません。
おすすめレシピ1:白身魚の透明醤油カルパッチョ
透明醤油の特徴を最も実感しやすい料理です。
材料(2人分)
- 白身魚の刺身:150g
- 透明醤油:小さじ2
- オリーブオイル:大さじ1
- レモン汁:小さじ1
- 黒こしょう:少々
- お好みでベビーリーフ
作り方
1. 白身魚を薄く切り、皿に並べる。
2. 透明醤油、オリーブオイル、レモン汁を混ぜる。
3. 魚にソースをかける。
4. 黒こしょうとベビーリーフを添える。
通常の醤油を使うと魚の表面が茶色くなりますが、透明醤油なら白身魚の色を生かしたまま味付けできます。
おすすめレシピ2:色鮮やかな卵かけご飯
透明醤油の使い方として、メーカーも卵かけご飯を紹介しています。
材料(1人分)
- ご飯:1膳
- 卵:1個
- 透明醤油:小さじ1〜2
- 刻み海苔:適量
作り方
1. 温かいご飯に卵を割り入れる。
2. 透明醤油を少量ずつ加える。
3. 全体を混ぜ、刻み海苔を添える。
卵の黄色をそのまま生かせるため、見た目にも美しい一品です。
おすすめレシピ3:透明醤油の煮卵
普通の醤油で煮卵を作ると、表面に濃い茶色が付きます。
透明醤油を使えば、卵の白さを残しながら醤油の旨味を加えられます。
材料
- ゆで卵:4個
- 透明醤油:大さじ2
- 水:大さじ2
- みりん:大さじ1
- だし:大さじ2
調味液を混ぜて卵を漬け込み、冷蔵庫で数時間から一晩置きます。
色をつけずに味を含ませられるため、白い煮卵を作りたい場合に向いています。
おすすめレシピ4:透明醤油の和風ドレッシング
透明醤油はオリーブオイルや柑橘類との相性もよく、洋風のドレッシングにも活用できます。
材料
- 透明醤油:大さじ1
- オリーブオイル:大さじ2
- レモン汁:大さじ1
- はちみつ:小さじ1
すべてを混ぜ合わせ、トマトやレタス、アボカドなどにかければ完成です。
野菜の色を保ちながら、醤油の旨味をプラスできます。
おすすめレシピ5:透明醤油のスープ
透明醤油は、澄んだ見た目のスープにも適しています。
材料(2人分)
- 水:400ml
- 透明醤油:大さじ1
- 顆粒だし:小さじ1
- きのこ:適量
- 白菜:適量
- 豆腐:適量
鍋に水とだしを入れて加熱し、野菜と豆腐を加えます。具材に火が通ったら透明醤油で味を調えます。
透明感のあるスープに仕上げながら、醤油の旨味を加えられるのが魅力です。
【2026年最新】透明醤油の価格・口コミ・評判を比較
透明醤油は一般的な醤油よりも容量が小さい商品が多く、価格だけを見ると割高に感じることがあります。
ここでは、2026年の商品情報をもとに、代表的な2商品を比較します。
フンドーダイの透明醤油の価格
税抜希望小売価格・100ml
- 発売:2019年2月
- 食塩相当量:15g/100ml
- 名称:しょうゆ風調味料
2026年のフンドーダイ公式シリーズページでは、100ml商品の希望小売価格は600円(税抜)と案内されています。
なお、公式サイトの旧商品情報には500円(税抜)という表示も残っています。価格を調べる際は、古い商品ページと2026年のシリーズ情報を区別する必要があります。
イチビキの本醸造透明醤油の価格
2026年春夏商品案内の希望小売価格・税抜
- 内容量:150ml
- 賞味期間:1年
- 商品コード:19669
イチビキの商品は150ml入りで、フンドーダイの100ml商品より容量が多いのが特徴です。
単純に容量当たりで比較すると、フンドーダイは100ml当たり600円、イチビキは約433円です。
ただし、製法や原材料、味の設計が異なるため、価格だけで優劣を決めることはできません。
透明醤油の口コミ・評判は?
購入者の評価を確認すると、透明醤油は見た目の珍しさだけでなく、料理の仕上がりに関する感想も見られます。
楽天市場の商品価格ナビ
5点満点
67件の評価として掲載されたデータ
ヨドバシ.com
5点満点
22件のレビューとして掲載されたデータ
各販売サイトの掲載評価。集計時期や対象レビュー数は異なります。
口コミで見られる主な評価ポイントは次のとおりです。
良い評価につながっているポイント
- 刺身や白身魚の色がきれいに見える。
- 卵料理の見た目を損なわない。
- 普通の醤油とは違う新鮮さがある。
- 醤油の旨味を洋食にも取り入れやすい。
購入前に考えておきたいポイント
- 一般的な醤油とは味の印象が異なる場合がある。
- 容量が100mlと少なめで、日常使いでは割高に感じる可能性がある。
- 色を残したい料理を作らない人には、通常の醤油で十分な場合もある。
2026年の購入者レビューにも、刺身に使っておいしかったという声や、出汁のような優しい味わいを評価する感想が掲載されています。
口コミから読み取れるのは、透明醤油が一般的な醤油の完全な代用品というより、料理の見た目と味の両方にこだわりたい人に支持されているという点です。
【透明醤油の塩分に注意】おすすめできる人・できない人
透明醤油を購入する前に、必ず確認したいのが塩分です。
透明で水のように見えるため、あっさりした調味料や減塩醤油と誤解されることがあります。
しかし、透明であることと塩分が少ないことは別問題です。
透明醤油の塩分はどのくらい?
フンドーダイの公式表示によると、透明醤油の食塩相当量は100ml当たり15gです。
大さじ1杯を15mlとすると、次の計算になります。
フンドーダイ透明醤油・大さじ1杯の食塩相当量
100ml当たり15gを基に計算した値。
イチビキの業務用透明醤油1Lについては、100ml当たり17.4gと公表されています。大さじ1杯に換算すると約2.61gです。
どちらも塩分を無視して使える調味料ではありません。
特に、醤油の代わりに大量に使う場合は、料理全体の塩分量に注意しましょう。
透明醤油は減塩に向いている?
答えは、透明であることだけを理由に減塩目的で選ぶべきではない、ということです。
減塩を目的とする場合は、商品パッケージにある食塩相当量を比較してください。
色の薄さと塩分量は直接結びつきません。
透明醤油がおすすめできる人
- 白身魚や刺身の色を美しく見せたい人
- 卵料理を鮮やかに仕上げたい人
- 透明なスープやソースを作りたい人
- 洋食や創作料理に醤油の旨味を取り入れたい人
- 料理の見た目にこだわりたい人
- 珍しい調味料を料理好きな人への贈り物にしたい人
あまりおすすめできない人
- 醤油の濃い色や香ばしさを重視する人
- 減塩効果を期待している人
- 一般的な濃口醤油と同じ味だけを求めている人
- 調味料のコストをできるだけ抑えたい人
【プロの結論】透明醤油は料理の色と旨味を両立する調味料
透明醤油の価値は、単に見た目が珍しいことではありません。
従来の醤油では、味を加えると同時に料理の色も変わっていました。透明醤油は、その色の変化を抑えながら醤油由来の旨味を活用できる点に特徴があります。
特に、白身魚、卵、野菜、透明なスープ、洋風ソースなど、色彩が料理の印象を大きく左右する場面では、通常の醤油にはない利点があります。
一方、煮物に濃い醤油色を付けたい場合や、伝統的な醤油の香りを主役にしたい場合は、普通の濃口醤油のほうが適しています。
2026年のフンドーダイ公式シリーズでは、基本の透明醤油に加えて、だし、トリュフ、柚子などを取り入れた商品も展開されています。透明醤油を単独の商品ではなく、料理の用途に応じて選べる調味料シリーズとして捉えると、活用の幅が広がります。
【透明醤油に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:透明醤油はなぜ透明なのですか?
A1:本醸造濃口醤油を原料に、独自の技術で黒褐色の色の要素を分離しているためです。フンドーダイの場合、テレビ東京の取材では真空状態で低温沸騰させ、透明な液体と通常の醤油に分離する製法が紹介されています。
Q2:透明醤油は普通の醤油と同じ味ですか?
A2:醤油由来の旨味と塩味がありますが、商品によって原材料や製法が異なり、味の印象も変わります。通常の濃口醤油と完全に同じ味を期待するより、色を付けずに旨味を加える調味料として使うのがおすすめです。
Q3:透明醤油は減塩醤油ですか?
A3:いいえ。フンドーダイの透明醤油は100ml当たり食塩相当量15gです。透明だから塩分が少ないというわけではありません。
Q4:透明醤油はどこで購入できますか?
A4:フンドーダイの公式オンラインショップや食品通販サイト、取扱店などで販売されています。イチビキの本醸造透明醤油もオンラインショップなどで商品情報を確認できます。
Q5:透明醤油はどんな料理に向いていますか?
A5:刺身、カルパッチョ、卵かけご飯、煮卵、スープ、サラダのドレッシングなどに向いています。食材の色を残したい料理で特に活躍します。
Q6:透明醤油と白醤油は同じものですか?
A6:別の調味料です。白醤油は通常の醤油とは異なる原材料配合や製法で作られる色の淡い醤油です。一方、フンドーダイの透明醤油は本醸造濃口醤油をベースに、色の要素を取り除いて作られています。
まとめ:透明醤油は味だけでなく料理の見た目を変える新しい調味料
透明醤油は、水のような見た目でありながら、醤油由来の旨味と塩味を楽しめる調味料です。
フンドーダイが2019年に発売した商品は、本醸造濃口醤油をベースに独自の分離技術を活用して透明に仕上げています。
2026年の公式商品情報から押さえておきたいポイントは次のとおりです。
- フンドーダイの透明醤油は100ml入りで希望小売価格600円(税抜)。
- 商品表示上の名称は「しょうゆ風調味料」。
- 原材料にはしょうゆ蒸留液、食塩、醸造酢などを使用。
- 食塩相当量は100ml当たり15g。
- イチビキにも150ml入りの本醸造透明醤油があり、2026年春夏の商品案内では650円(税抜)。
- 刺身、卵料理、カルパッチョ、スープなど、素材の色を残したい料理に向いている。
選ぶ際には、メーカーごとの製法や原材料、塩分、容量、価格を比較することが大切です。
普通の醤油をすべて透明醤油に置き換える必要はありません。普段の料理には濃口醤油を使い、食材の色を美しく残したい料理には透明醤油を使う。この使い分けこそが、透明醤油の魅力を最も生かす方法です。
今まで醤油の色が理由で諦めていた料理にも、新しい表現の可能性を与えてくれる調味料といえます。 (出典: 透明 な 醤油(Yahoo!ニュース))