大相撲の世界において、土俵上で日々激しい一番を繰り広げる力士たち。その実力や実績を示す番付には、厳格な階級制度が敷かれています。テレビ中継などで耳にする「幕内」や「十両」といった言葉のほかにも、下位の階級には多くの力士が所属し、日々しのぎを削っています。
本記事では、大相撲の番付の中で「上から5番目」に位置する「序二段」にスポットを当て、全6階級における正確な位置づけや、入門から昇進までの仕組み、そして気になる知られざる待遇の実態まで、専門的な視点からわかりやすく紐解いていきます。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:序二段は大相撲の全6階級(幕内・十両・幕下・三段目・序二段・序ノ口)の中で上から5番目の番付にあたる。
- 要点2:入門直後の新弟子が最初に迎える「序ノ口」で勝ち越しを重ねると昇進できる、最初のステップアップの舞台である。
- 要点3:本給が支給される十両以上とは異なり、序二段の力士は「育成期間」と位置づけられ、原則として無給(場所手当等の支給)で稽古に励む。
大相撲における「序二段」の正確な位置づけと全6階級の全体像
大相撲の番付は、大きく「幕下以上」と「育成・下位階級」に分けることができます。そのピラミッド構造を理解する上で欠かせないのが、伝統的な全6階級の序列です。最上位の幕内から一番下まで、それぞれの階級が明確な役割とステータスを持っています。
序二段は、その6階級の中で上から5番目、下から数えると2番目の階級に位置しています。大相撲の扉を叩いた新弟子が、一番下の「序ノ口」を経て最初に昇進を目指す、いわば若手力士たちの登竜門的な存在です。ここでは、番付の全体構造における序二段の立ち位置と、その背景にある独自の仕組みを整理します。
大相撲の番付階級一覧とそれぞれの特徴
大相撲の全階級における位置づけや主な特徴を、以下の標準的な比較表で確認します。
| 階級名 | 上からの順位 | 主な待遇・特徴 | 所属力士の立場 |
|---|---|---|---|
| 幕内(まくうち) | 1番目 | 給与(月給)支給、横綱・大関などの最高峰が所属 | プロフェッショナルの最前線 |
| 十両(じゅうりょう) | 2番目 | 給与支給、「関取」と呼ばれ大銀杏が結える | 一人前のプロ力士 |
| 幕下(ばくした) | 3番目 | 場所手当支給、付け人などの雑務を担う | 関取を目指す育成枠の上位 |
| 三段目(さんだんめ) | 4番目 | 場所手当支給、基礎稽古と体づくりに専念 | 中堅・若手の成長ステージ |
| 序二段(じょにだん) | 5番目 | 場所手当等の支給対象、勝ち越しを目指す | 下位から這い上がる若手層 |
| 序ノ口(じょのくち) | 6番目 | 入門直後の力士が所属する最初の階級 | 土俵生活のスタートライン |
入門から序二段への昇進、そして上位へのステップアップの仕組み
大相撲の世界に飛び込んだ新弟子は、まず前相撲を経て「序ノ口」の番付に名前が載ります。この序ノ口で1場所(15日間の中で7番の取組)を戦い、勝ち越し(4勝3敗以上)を果たすことが、序二段へ昇進するための基本的な条件となります。
序二段に昇進してからも、仕組みは基本的に同様です。本場所で勝ち星を先行させればより上の順位へ番付が上がり、逆に負け越すと下の順位や序ノ口へと降格するシビアな実力主義の世界が広がっています。この過酷な競争を勝ち抜き、三段目、幕下、そして「関取」と呼ばれる十両へと昇進していくことが、すべての力士にとっての大きな目標となります。
知られざる待遇の実態:序二段力士の生活と経済事情
大相撲のニュースといえば、横綱や大関の豪華な生活や懸賞金が話題になりがちですが、ピラミッドの底辺を支える序二段以下の力士たちの待遇は大きく異なります。日本相撲協会の規定において、給与(月給)が支給されるのは「十両以上」の関取に限られています。
そのため、序二段の力士は「養成期間」とみなされ、月給は支給されません。収入源としては、本場所ごとに支給される「場所手当(奨励金のような性格のもの)」や、所属する部屋からのサポート、ちゃんこなどの衣食住の提供が中心となります。経済的には決して楽とは言えない環境ですが、将来の関取を目指して日々の稽古や部屋の雑用(ちゃんこ番や洗濯など)に汗を流しています。
ネット上の誤解と真相:序二段にまつわるよくある疑問
ファンや一般の観戦者の間では、下位階級である序二段に対して様々な疑問や誤解が持たれることがあります。例えば、「序二段の力士はプロではないのではないか」という声を聞くことがありますが、日本相撲協会に所属する立派なプロの力士であることに変わりはありません。
また、「取組の数が少ないのではないか」という疑問についても、本場所では幕内などと同様に年に6場所、1場所につき原則として7番の取組が組まれます。アマチュア相撲出身者であっても、年齢や資格による例外を除き、原則として序ノ口や序二段といった下位からのスタートが義務付けられており、例外なく実力で這い上がる必要があるのが大相撲の厳格な伝統です。
【序二段】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:序二段は大相撲の階級の中で上から何番目ですか?
A1:上から5番目の階級です。幕内、十両、幕下、三段目に次ぐ位置づけとなります。
Q2:序二段の力士には給与(月給)は出るのですか?
A2:原則として十両以上の「関取」にならないと月給は支給されないため、序二段の力士には月給は出ません。場所手当などが支給されます。
Q3:序二段から上の階級に上がるにはどうすればいいですか?
A3:本場所で勝ち越し(7番のうち4勝以上)を果たすことで、成績に応じてより上位の番付や「三段目」への昇進が決まります。
まとめ:大相撲の底力を支える序二段の重要性と今後の展望
大相撲の序二段は、華やかな幕内の陰に隠れがちではありますが、力士たちがプロとしての第一歩を踏み出し、鍛錬を重ねる極めて重要な階級です。全6階級における確かな位置づけや、月給の出ない厳しい待遇の中でも夢を追いかける仕組みを知ることで、今後の大相撲観戦の見方は一層深まるはずです。
下位の取組から這い上がってきた力士が、やがて土俵の主役へと成長していくドラマこそが大相撲の醍醐味であり、その原点が序二段の土俵には詰まっています。