2026年10月25日、ドイツのクリンゲンタールでFISスキージャンプ・サマーグランプリの混合団体が開催された。冬季オリンピック後に行われた注目の国際大会で、日本は983.9点で3位。ノルウェーが1017.3点で優勝し、スロベニアが992.8点で2位に入った。
この大会は2026年サマーグランプリの第8戦で、HS140のラージヒルを使用した。オリンピックのノーマルヒルとは異なる条件で行われた点にも注目したい。
クリンゲンタール混合団体2026の最終順位
1位 ノルウェー
ミッドスコーゲン、スンダル、クバンダル、リンビーク
2位 スロベニア
ヴォダン、ザイツ、N・プレヴツ、D・プレヴツ
3位 日本
丸山希、小林陵侑、宮嶋林湖、二階堂蓮
FISの公式結果では、ノルウェーは1回目502.4点、2回目514.9点で合計1017.3点。スロベニアは479.4点と513.4点で992.8点だった。
一方、日本は1回目448.0点から、2回目には535.9点まで得点を伸ばした。決勝ラウンドの得点だけを見れば、日本が参加国中トップだった。1回目の出遅れを取り戻す力を見せた大会だった。
日本代表の4選手と注目ジャンプ
この大会の日本代表は、オリンピックとは女子の顔ぶれが異なり、丸山希、小林陵侑、宮嶋林湖、二階堂蓮の4人だった。
特に丸山希は2回目に140メートル、155.3点を記録。女子グループでトップの得点を獲得した。二階堂蓮も1回目140メートル、2回目139.5メートルと安定した飛躍を披露した。
日本の強みは、男子の二階堂と小林だけでなく、女子の丸山が世界トップクラスの得点を出せることだ。オリンピックでの銅メダルが一度限りの結果ではないことを、シーズン後半の国際大会でも示した。
【世界の勢力図】ノルウェー・スロベニア・日本の強さを比較
2026年のオリンピックとサマーグランプリの結果を合わせると、混合団体ではノルウェー、スロベニア、日本が表彰台を争う有力国として存在感を示している。
ノルウェーは選手層の厚さが強み
クリンゲンタール大会のノルウェーは、女子のインゲヴィルド・シンノーヴェ・ミッドスコーゲンとエイリン・マリア・クバンダル、男子のクリストファー・エリクセン・スンダルとマリウス・リンビークという構成だった。
とりわけリンビークは1回目143メートル、2回目144メートルを記録。両ラウンドで大きな得点を稼ぎ、優勝に貢献した。女子のミッドスコーゲンも個人戦と混合団体の両方で優勝し、チームの勢いを作った。
FISの大会報道では、ノルウェーはシーズン開幕を前に好調を示したと評価されている。男女双方に得点源があることが、混合団体での大きな武器になっている。
スロベニアはオリンピック王者の実力を維持
スロベニアは2022年北京大会、2026年ミラノ・コルティナ大会の両方で混合団体の金メダルを獲得した強豪国だ。
2026年五輪では1069.2点を記録し、2位ノルウェーに30.9点差をつけた。クリンゲンタールでも992.8点で2位に入っている。
ニカ・プレヴツやドメン・プレヴツなど、男女のトップ選手を擁するスロベニアは、個人戦だけでなく団体戦でも高い競争力を持つ。特に五輪での安定した結果は、世界の勢力図を考えるうえで見逃せない。
日本は男女の得点バランスが課題であり武器
日本はミラノ・コルティナ五輪で銅メダルを獲得し、10月のクリンゲンタールでも3位に入った。異なるメンバー構成でも表彰台を確保できた点は、代表チームの層の厚さを示す材料となる。
ただし、クリンゲンタールでは1回目に448.0点と出遅れた。2回目に535.9点まで伸ばして逆転を狙ったものの、ノルウェーとスロベニアを上回るには至らなかった。
今後の日本に必要なのは、決勝ラウンドで得点を伸ばす力を1回目から発揮することだ。男女それぞれの上位選手が安定して得点を積み重ねられるかが、金メダル争いの鍵になる。
【プロの結論】ジャンプ混合団体は個人の実力だけでは勝てない
ジャンプ混合団体の面白さは、個人戦のスター選手が集まっても、必ずしも優勝できるとは限らないところにある。
男子と女子では競技の状況や得点の出方が異なる。さらに、風やスタートゲート、飛型点などの要素が加わるため、4人のうち誰か1人が大きく失点すると、チーム全体の順位に影響する。
観戦で注目したい3つのポイント
1. 1回目の順位と8位との差
決勝進出は上位8チーム。1回目の段階で上位に入れるかどうかが重要になる。決勝進出を逃せば、2回目のジャンプで挽回する機会そのものがなくなる。
2. 男女それぞれの安定感
男子のエースだけでなく、女子2人の得点も勝敗を左右する。男女の一方に得点が偏らず、4人全員が力を発揮できるチームが有利だ。
3. スーツと競技用品の管理
北京大会での高梨沙羅の失格が示したように、競技用品の管理も勝敗に直結する。選手のコンディションだけでなく、FISの検査基準に適合した用具を準備することが必要になる。
この3点を意識して観戦すると、単に飛距離の長さを比較するだけでは分からない混合団体の戦略が見えてくる。
【ジャンプ混合団体に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:ジャンプ混合団体は何人で競技する?
A1:1チーム4人で、男子2人・女子2人の構成だ。それぞれが2回ずつジャンプし、合計8本の得点でチーム順位を決定する。
Q2:2026年ミラノ・コルティナ五輪で日本は何位だった?
A2:日本は1034.0点で3位となり、銅メダルを獲得した。丸山希、小林陵侑、高梨沙羅、二階堂蓮の4人が出場し、日本初のオリンピック混合団体メダルを手にした。
Q3:北京五輪2022で高梨沙羅が失格になったのに、日本が4位になれたのはなぜ?
A3:高梨の1回目のジャンプがスーツ規定違反で失格となったものの、残る3選手が競技を続けたためだ。日本は1回目を8位で通過し、決勝ラウンドでも得点を重ね、合計836.3点で4位となった。
まとめ:日本代表の銅メダルは次の金メダルへの足掛かり
ジャンプ混合団体は、男女各2人の計4人が2回ずつ飛び、チームの総合得点を競う種目だ。個人の飛距離や技術だけでなく、男女のバランス、競技用品の管理、チーム全体の安定感が勝敗を左右する。
2026年ミラノ・コルティナ五輪では、丸山希、小林陵侑、高梨沙羅、二階堂蓮が1034.0点を獲得し、日本初の混合団体銅メダルを実現した。北京大会での失格問題を経験した高梨が再び表彰台に立ったことも、印象深い出来事だった。
さらに10月25日のクリンゲンタールでは、丸山、小林、宮嶋林湖、二階堂の4人が3位に入り、五輪後も日本が世界の表彰台争いに加わっていることを証明した。
今後の注目点は、1回目から安定して高得点を出せるチーム作りと、男女双方の選手層の充実だ。2026/27シーズンのワールドカップでも、ノルウェーとスロベニアを相手に日本がどこまで戦えるかが大きな見どころになる。
日本の初メダルはゴールではない。男女4人が力を合わせて金メダルを目指す、新たな挑戦の出発点でもある。
主な参照資料:国際スキー・スノーボード連盟(FIS)公式競技結果・競技用品規格、オリンピック評議会(OCA)大会報道、日本オリンピック委員会(JOC)競技記録、クリンゲンタール大会公式発表。 (出典: ジャンプ 混合 団体(Yahoo!ニュース))