2026年現在、45歳女性の仕事や働き方は、正社員としてキャリアを積み重ねる人、非正規雇用で家庭や生活との両立を図る人、転職や再就職によって収入アップを目指す人など、多様化している。総務省統計局の「労働力調査」や内閣府男女共同参画局の「令和8年版男女共同参画白書」を見ると、40代女性の就業率は高い水準にある一方、正規雇用比率や賃金には依然として課題が残っている。
特に注目したいのが、45~49歳女性の就業率と正規雇用比率、そして45~54歳女性の追加就労希望者数だ。2025年の公的統計を中心に、2026年11月時点で公表されている最新情報を整理すると、45歳女性の仕事と収入の実態だけでなく、今後の転職、再就職、キャリア形成に向けた具体的な選択肢も見えてくる。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 就業率:2025年の45~49歳女性の就業率は83.3%。40代女性の多くが仕事に就いている。
- 雇用形態:45~49歳女性の正規雇用比率は37.1%。就業率の高さと正社員として働く割合には大きな違いがある。
- 追加就労希望:45~54歳女性では、もっと働きたいと希望する追加就労希望就業者が39万人いる。
【2026年最新】45歳女性の仕事と働き方はどう変わった?就業の現状を解説
45歳女性の働き方を理解するうえで、最初に確認したいのが就業率だ。
内閣府男女共同参画局が公表した令和8年版男女共同参画白書によると、2025年の15~64歳女性の就業率は75.3%。25~44歳女性では83.6%に達している。
さらに、20代から50代までの女性の就業率は、おおむね80%程度となっている。45歳前後は、仕事をしている女性が決して珍しくない年代だ。
総務省統計局の2026年9月分労働力調査では、全国の就業者数は6,896万人、完全失業者数は169万人、完全失業率は2.4%だった。これは男女計の最新の雇用情勢を示す数字であり、45歳女性だけの数値ではないが、2026年の労働市場を把握する参考になる。
45歳女性の仕事は大きく4つのタイプに分かれる
同じ45歳でも、これまでの職歴や生活環境によって適した働き方は異なる。
代表的な選択肢は次のとおりだ。
1. 正社員として働き続ける
新卒や若い時期から同じ会社に勤めている人、転職を経て正社員として働いている人などが該当する。
管理職、チームリーダー、専門職、営業職、事務職など、これまでの経験を生かして働くケースがある。
2. 非正規雇用で働く
パート、アルバイト、契約社員、派遣社員などの形態で働く。
勤務時間や勤務地を調整しやすい一方、雇用期間、賞与、昇給、退職金などの条件は勤務先によって異なる。
3. 転職して新しい仕事に挑戦する
現在の職場での待遇や将来性に不安がある場合、経験を生かせる別の会社や業界に移る選択肢がある。
45歳では、単に職種を変えるよりも、これまでの経験を別の業務に転用できるかが重要になる。
4. ブランクを経て再就職する
育児、介護、家庭の事情、健康上の理由などで仕事から離れていた人が、改めて仕事を始めるケースだ。
最初から正社員を目指す方法だけでなく、短時間勤務や契約社員から実務経験を積み直す方法もある。
45歳は仕事の経験と今後の生活を見直す時期
45歳は、これまでの職業経験を整理し、今後10年、20年の働き方を考えるうえで一つの節目になる。
企業側から見ても、業務を一通り理解し、後輩の指導や取引先との調整を経験している人材には一定の価値がある。
一方で、これまでの経験がそのまま別の会社で評価されるとは限らない。実績を数字や具体的な業務内容で説明できるようにすることが、今後のキャリア形成につながる。
【公的統計で比較】45~49歳女性の就業率と正規雇用比率の実態
45歳女性の仕事を考えるとき、見落としやすいのが「働いていること」と「正社員として働いていること」は別の指標だという点だ。
2025年の男女共同参画白書に掲載された年齢階級別データを見ると、45~49歳女性の就業率は83.3%となっている。一方、同年代の女性の正規雇用比率は37.1%だ。
つまり、仕事に就いている女性の割合が高くても、安定した正規雇用の割合が同じように高いわけではない。
45歳女性を取り巻く雇用統計の比較表
| 統計項目 | 2025年の数値 | 対象・意味 |
|---|---|---|
| 女性の就業率 | 75.3% | 15~64歳女性 |
| 45~49歳女性の就業率 | 83.3% | 45~49歳女性 |
| 45~49歳女性の正規雇用比率 | 37.1% | 45~49歳女性 |
| 45~54歳女性の追加就労希望就業者 | 39万人 | もっと働きたい女性 |
| 女性の非正規雇用者数 | 1,450万人 | 年齢を問わない女性全体 |
| 女性の追加就労希望就業者 | 133万人 | 年齢を問わない女性全体 |
出典:内閣府男女共同参画局「令和8年版男女共同参画白書」、総務省統計局「労働力調査(詳細集計)2025年平均結果」。正規雇用比率の年齢別数値は男女共同参画白書の図表による。
女性のM字カーブは解消してもL字カーブが残る
女性の就業状況を分析する際によく使われる言葉に「M字カーブ」と「L字カーブ」がある。
M字カーブとは、女性の労働力人口比率が結婚や出産の時期に低下し、その後再び上昇する傾向を示したものだ。
2025年には、このM字カーブはほぼ解消している。第1子出産前に仕事をしていた女性の約7割が、出産後も就業を継続していることも白書で示されている。
しかし、正規雇用比率を見ると、25~29歳の62.8%をピークに、年齢が上がるにつれて低下するL字カーブが残っている。
45~49歳では37.1%であり、20代後半と比べると正規雇用比率には大きな差がある。
この背景には、出産や育児を契機とした働き方の変更、キャリアの中断、非正規雇用への移行などがある。
もちろん、すべての女性が同じ経緯をたどるわけではない。自分の希望に合わせて非正規雇用を選んでいる人もいる。
重要なのは、就業率だけを見て40代女性の雇用環境が完全に改善したと判断しないことだ。
【年収の実態】45歳女性の平均収入はいくら?正社員と非正規雇用の違い
45歳女性が仕事を考える際、特に気になるのが年収だ。
2025年の厚生労働省「賃金構造基本統計調査」を基に労働政策研究・研修機構が整理したデータでは、45~49歳女性の一般労働者の所定内給与額は月額30万5,700円となっている。
これは税金などを控除する前の月額給与であり、時間外勤務手当を除いた所定内給与額だ。年間賞与を含む年収そのものではない点に注意したい。
女性全体の平均年収と雇用形態別の違い
国税庁が2026年9月に公表した「令和7年分民間給与実態統計調査」では、1年間を通じて勤務した給与所得者の平均給与は487万円だった。
男女別では、男性597万円、女性342万円となっている。
また、雇用形態別では、正社員・正職員が559万円、正社員・正職員以外が210万円だった。
これらは年齢別の数字ではなく、それぞれの対象集団全体の平均である。そのため、45歳女性個人の年収目安として、そのまま当てはめることはできない。
それでも、雇用形態によって収入に大きな差があることは読み取れる。
45歳女性の年収を左右する5つの要素
同じ45歳でも、年収は次の条件によって変わる。
1. 雇用形態
正社員、契約社員、派遣社員、パートなどの違いは、月給や賞与、昇給制度に影響する。
2. 職種と専門性
経理、労務、医療事務、営業、IT、専門技術職など、経験や専門知識が評価される仕事では、待遇改善につながる可能性がある。
3. 勤続年数
同じ会社で長く働いている場合、勤続年数に応じた昇給や役職手当を受けていることがある。
4. 勤務時間
短時間勤務とフルタイム勤務では、年間の給与総額が変わる。時給が高くても、勤務日数が少なければ年収は伸びにくい。
5. 賞与と福利厚生
基本給だけでなく、賞与、退職金、社会保険、企業年金などを含めた総合的な待遇を確認する必要がある。
非正規雇用で働く45歳女性は少なくない
総務省統計局の2025年平均労働力調査によると、女性の非正規雇用者数は1,450万人だった。
女性の非正規雇用について、主な理由を見ると、529万人が「自分の都合のよい時間に働きたいから」と回答している。
また、218万人が「家事・育児・介護等と両立しやすいから」と回答した。
一方、「正規の職員・従業員の仕事がないから」とした女性は88万人だった。
この結果から、非正規雇用には、希望する勤務時間や生活との両立を重視した選択と、正社員として働く機会を得にくい事情の両方があることが分かる。
非正規という言葉だけで、仕事への意欲や能力を判断することはできない。
【転職・再就職】45歳女性が正社員を目指す場合の仕事選びと注意点
45歳から転職や再就職を考えるとき、年齢だけを理由に選択肢を狭める必要はない。
ただし、20代や30代の転職とは異なる視点も必要になる。
企業が中途採用で確認するのは、これまでの職務経験、即戦力性、業務への適応力、周囲との協調性などだ。
45歳女性の場合、これまで培った経験を具体的に説明できるかが重要になる。
45歳女性が転職で生かせる仕事の経験
例えば、次のような経験は異なる職種でも活用できる。
- 事務職:書類作成、データ管理、スケジュール調整、業務改善
- 接客・販売職:顧客対応、クレーム対応、売上管理、後輩指導
- 営業職:顧客との関係構築、提案力、交渉、目標管理
- 医療・介護職:専門知識、利用者対応、チーム連携
- 管理部門:経理、人事、労務、総務などの実務経験
これらの経験を職務経歴書に記載する場合、「事務を担当していた」という説明だけでは不十分だ。
どのような業務を担当し、どんな課題を解決し、どのような成果を出したのかを整理すると、採用担当者に能力が伝わりやすくなる。
45歳から正社員を目指す3つの方法
方法1:経験のある職種で転職する
これまでの職歴と近い仕事を探す方法だ。
経験をそのまま生かせるため、未経験職種に挑戦する場合と比べて、実務能力を説明しやすい。
方法2:契約社員や派遣社員から正社員を目指す
まずは新しい職場で実績を積み、正社員登用制度や紹介予定派遣などを活用する方法もある。
ただし、正社員登用が必ず実施されるとは限らない。登用実績や条件を事前に確認したい。
方法3:専門性を身につけて異業種へ転職する
経理、IT、介護、医療事務など、業務に必要な知識を学び、新しい分野に挑戦する方法だ。
資格取得だけで採用が決まるわけではないため、実際の求人に求められるスキルを先に調べることが大切だ。
45歳女性の再就職で注意したいポイント
再就職では、希望年収だけでなく、勤務条件や長期的な働きやすさも確認したい。
特に次の項目は応募前に確認しておこう。
- 正社員採用なのか、契約社員採用なのか
- 試用期間中の給与や待遇はどうなるのか
- 残業時間や休日出勤の実態はどうか
- 社会保険や賞与、退職金制度はあるか
- 昇給や正社員登用の実績はあるか
- これまでの経験や資格を評価してもらえるか
求人票に書かれた月給だけで判断せず、年間の収入と働き続けられる環境を総合的に比較することが重要だ。
【もっと働きたい女性は39万人】45~54歳の追加就労希望とキャリア形成
2026年の働き方を考えるうえで、特に注目したい数字が45~54歳女性の追加就労希望者だ。
内閣府男女共同参画局の令和8年版男女共同参画白書によると、2025年の追加就労希望就業者は女性全体で133万人、男性全体で66万人だった。
年齢別に見ると、45~54歳女性は39万人で、35~44歳女性の29万人を上回っている。
ここでいう追加就労希望就業者とは、週35時間未満働いている人のうち、もっと長く働きたいと希望し、実際に勤務時間を追加できる人を指す。
つまり、39万人は失業者や無職の女性の数ではない。すでに仕事をしているものの、さらに働く時間を増やしたいと考えている人たちだ。
なぜ45~54歳女性には追加就労の希望があるのか
追加就労希望の背景は一つではない。
収入を増やしたい人、勤務時間を増やして社会保険の加入条件を満たしたい人、これまでより積極的に仕事に取り組みたい人など、事情はさまざまだ。
また、職場の人員配置や勤務シフトの都合で、希望するほど働けない場合もある。
本人に働く意欲があっても、希望する勤務時間や条件に合う仕事が見つからなければ、収入アップにつながりにくい。
これは個人の能力だけでは解決できない雇用環境の問題でもある。
45歳から始めるキャリア形成と学び直し
2026年版男女共同参画白書の特集テーマは、仕事や職業キャリアに関する女性の学び直しだ。
人生100年時代を見据え、現在の仕事を続けるだけでなく、必要な知識や技能を身につけ直すことが取り上げられている。
45歳からの学び直しでは、資格の数を増やすことよりも、実際の仕事につながる能力を身につけることが重要になる。
例えば、次のような方向性が考えられる。
デジタルスキルの習得
表計算ソフト、業務管理ツール、データ処理、生成AIの業務活用などを学ぶ。
現在の事務経験や管理業務にデジタルスキルを組み合わせれば、仕事の幅を広げられる可能性がある。
専門資格の取得
経理、労務、介護、医療事務など、希望する仕事に直接関係する資格を検討する。
資格取得前に求人情報を確認し、実際にどの程度評価されるかを調べておくと、学習時間や費用を無駄にしにくい。
マネジメント能力の強化
後輩の育成、業務の進行管理、顧客対応、チーム内の調整など、これまでの経験を体系化する。
管理職を目指す場合だけでなく、一般職や専門職として働き続ける場合にも役立つ。
45歳女性のキャリア形成で優先したいこと
今後の仕事を考えるときは、次の順番で整理するとよい。
1. 現在の収入と、今後必要になる収入を把握する。
2. これまでの職務経験や得意分野を書き出す。
3. 希望する職種の求人条件を確認する。
4. 不足しているスキルを特定する。
5. 学習や資格取得と転職活動を並行して進める。
特に、資格を取得してから仕事を探すという順序にこだわる必要はない。
求人情報を見ながら、必要な知識を選んで学ぶほうが、実際の採用につながる学び直しになりやすい。
【プロの結論】45歳女性が仕事と収入を改善するための判断基準
45歳女性の働き方を公的統計から読み解くと、はっきり見えてくることがある。
それは、女性が働くこと自体は珍しくなくなっている一方で、正社員としての雇用や収入の向上には、依然として課題が残っているという点だ。
45~49歳女性の就業率83.3%に対し、正規雇用比率は37.1%。この差は、働いていることと、安定した雇用や十分な所得を得ていることが必ずしも一致しない現実を示している。
判断基準1:今の職場で収入を増やせるか
現在の職場で昇給や昇進の可能性があるなら、転職だけが答えではない。
担当業務の拡大、資格取得、業務改善などを通じて、待遇交渉につなげる方法もある。
一方、給与体系に昇給の余地がなく、将来的な収入アップが難しい場合は、転職市場で自分の経験がどの程度評価されるかを確認したい。
判断基準2:正社員になることが本当に希望に合っているか
正社員には、雇用の安定性や賞与、福利厚生などの利点がある。
しかし、勤務時間や責任の範囲が広がる場合もある。
家族の事情や自分の生活との両立を重視するなら、非正規雇用や短時間勤務を選ぶことにも合理性がある。
大切なのは、雇用形態そのものではなく、収入、社会保険、将来の保障、働きやすさを含めて判断することだ。
判断基準3:転職先で経験を生かせるか
45歳からの転職では、まったく新しい仕事に挑戦することだけがキャリアアップではない。
これまでの経験を別の会社や職種で生かすことも、十分に有効な選択肢だ。
特に、業務改善、顧客対応、チーム管理、専門知識など、他の職場でも通用する能力を整理しておきたい。
判断基準4:5年後の収入と生活を考えているか
現在の給与だけでなく、5年後、10年後にどのような働き方をしたいかを考えることも重要だ。
例えば、今は短時間勤務を選び、将来的に勤務時間を増やす方法もある。
反対に、現在フルタイムで働いている人が、長期的な健康や生活との両立を優先して勤務形態を見直すことも考えられる。
45歳は、仕事を終える年齢ではない。これまでの経験を整理し、今後の働き方を組み立て直せる時期だ。
45歳女性の仕事と働き方に関するよくある質問(FAQ)
Q1:45歳女性の就業率はどれくらいですか?
A1:内閣府男女共同参画局の令和8年版男女共同参画白書によると、2025年の45~49歳女性の就業率は83.3%です。40代女性の多くが仕事に就いています。
Q2:45歳女性が正社員に転職することは可能ですか?
A2:可能です。特に、これまでの職務経験や専門知識を生かせる求人を探すことが有効です。職務経歴書では担当業務だけでなく、具体的な成果や業務改善の実績を示すとよいでしょう。
Q3:45歳女性の平均年収はいくらですか?
A3:年収は雇用形態や勤務時間、職種、勤続年数によって異なります。国税庁の2025年分調査では、1年間を通じて勤務した女性給与所得者全体の平均給与は342万円です。一方、厚生労働省の賃金構造基本統計調査では、45~49歳女性の一般労働者の所定内給与額は月額30万5,700円です。両者は対象や集計方法が異なるため、同じ基準の数字として比較することはできません。
Q4:45歳で仕事のブランクがあっても再就職できますか?
A4:再就職を目指すことはできます。以前の職務経験を整理し、希望職種に必要なスキルを確認することが第一歩です。短時間勤務や契約社員から実務経験を積み直す方法もあります。
Q5:45~54歳女性で、もっと働きたい人は何人いますか?
A5:2025年の統計では39万人です。これは週35時間未満で働いている人のうち、勤務時間を増やしたいと希望し、実際に追加できる人の数です。失業者や無職の人の数とは異なります。
まとめ:45歳女性の仕事は経験を生かしたキャリア形成が鍵
2026年の公的統計から見ると、45歳女性の就業率は高い水準にあり、働くこと自体は一般的になっている。一方、45~49歳女性の正規雇用比率は37.1%であり、雇用の安定性や所得向上には引き続き課題がある。
また、45~54歳女性では39万人が追加就労を希望している。現在の勤務時間や収入を見直し、より希望に近い働き方を求めている人も少なくない。
これから転職や再就職を考える45歳女性にとって、重要なのは年齢だけで自分の可能性を判断しないことだ。
これまでの職歴、専門知識、対人能力、業務改善の経験を整理し、必要なスキルを身につけながら仕事を選ぶことが、長期的な収入と経済的自立につながる。
正社員を目指すことも、非正規雇用で生活との両立を図ることも、経験を生かして転職することも、それぞれに意味がある。
大切なのは、現在の収入だけでなく、5年後、10年後の生活まで見据えて、自分に合った働き方を選ぶことだ。 (出典: 45 歳 女性(Yahoo!ニュース))