2026年現在、全国菓子大博覧会は、1911年(明治44年)の初開催から115年を迎える、日本の菓子文化を代表する歴史ある祭典です。全国各地の和菓子・洋菓子・米菓が集まり、職人の技術を結集した工芸菓子の展示や、優秀な菓子に贈られる名誉総裁賞、内閣総理大臣表彰、農林水産大臣賞などを通じて、日本のお菓子の魅力を発信してきました。
直近の第28回大会「あさひかわ菓子博2025」は、2025年5月30日から6月15日まで北海道旭川市で開催され、延べ来場者数は26万1,336人を記録。さらに、2026年8月には第29回大会の岐阜県大垣市開催が正式に発表され、2029年9月14日から30日までの17日間という開催日程や会場も明らかになりました。歴代開催地、受賞銘菓、審査の仕組み、次回大会の最新情報まで整理します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 歴史: 1911年の「帝国菓子飴大品評会」が起源。2025年の旭川大会で第28回を迎えた。
- 2025年の実績: あさひかわ菓子博の延べ来場者数は26万1,336人。約1,200点の応募菓子から機関賞が選ばれた。
- 2029年の予定: 第29回は岐阜県大垣市で9月14日~30日に開催予定。大垣市総合体育館などが会場となる。
【基礎知識】全国菓子大博覧会とは?1911年の起源から続く日本のお菓子の祭典
全国菓子大博覧会とは、全国の菓子メーカーや菓子職人が手掛けた商品を一堂に集め、展示・販売・審査する全国規模のイベントです。
主催の中心となるのは全国菓子工業組合連合会と開催地域の菓子工業組合で、地方自治体なども開催を支援します。
単なる食品販売イベントとは異なり、日本の伝統菓子の保存、製造技術の向上、地域銘菓の発信、菓子産業の振興という複数の役割を担っています。
1911年「帝国菓子飴大品評会」が始まり
全国菓子大博覧会の歴史は、明治時代にさかのぼります。
1911年(明治44年)4月、東京で開催された第1回「帝国菓子飴大品評会」が、その起源です。
当時の出品数は2,506点。現在のように全国的なブランド菓子が流通する時代ではありませんでしたが、羊羹などの棹物、ビスケットやボーロといった焼き菓子、飴菓子、落雁、金平糖、カステラなど、さまざまな菓子が出品されました。
農畜産業振興機構が紹介した歴史資料によると、第1回から多様な菓子が集まり、当時の製菓技術や商品開発の状況を知る貴重な機会となっていました。
その後、名称は次のように変化しています。
- 1911年・第1回:帝国菓子飴大品評会
- 1919年・第3回:全国菓子飴大品評会
- 1935年・第10回:全国菓子大博覧会
つまり、現在の名称が使われるようになったのは1935年からです。
戦争による中断もありましたが、戦後に復活し、全国各地を巡るイベントとして発展しました。
なぜ約4年に1度の開催なのか
全国菓子大博覧会は、基本的に約4年に1度開催されます。
開催地の菓子工業組合が中心となって準備し、自治体や関係団体、地域企業などが協力するため、会場の確保から展示内容、出品審査、販売体制まで大規模な準備が必要です。
また、開催地ごとに地域の食材や歴史を生かした企画を設けるため、継続的な準備期間も欠かせません。
ただし、必ず4年ごとに開催されるわけではありません。戦争や社会情勢、新型コロナウイルス感染症の影響などにより、開催間隔は変動しています。
【歴代開催地一覧】第1回東京から第28回旭川までの開催地の変遷
全国菓子大博覧会の特徴の一つは、開催地が全国各地を巡ることです。
東京や大阪といった大都市だけでなく、地方都市にも開催機会が設けられ、それぞれの土地の菓子文化を全国に紹介してきました。
全国菓子工業組合連合会の「お菓子何でも情報館」に掲載されている開催記録を基に、歴代28大会を整理します。
全国菓子大博覧会の歴代開催地・開催年
第1回~第10回
1. 第1回:1911年・東京
2. 第2回:1912年・金沢
3. 第3回:1919年・大阪
4. 第4回:1921年・広島
5. 第5回:1923年・福岡
6. 第6回:1926年・京城(現・ソウル)
7. 第7回:1928年・岐阜
8. 第8回:1931年・松山
9. 第9回:1933年・新潟
10. 第10回:1935年・仙台
第6回の京城は、当時の歴史的な都市名です。現在の韓国・ソウルにあたり、日本の植民地支配下にあった時代の開催記録として残されています。
第11回~第20回
11. 第11回:1939年・大分
12. 第12回:1952年・横浜
13. 第13回:1954年・京都
14. 第14回:1957年・長崎
15. 第15回:1961年・名古屋
16. 第16回:1965年・秋田
17. 第17回:1968年・札幌
18. 第18回:1973年・鹿児島
19. 第19回:1977年・静岡
20. 第20回:1984年・東京
第11回の大分大会から第12回の横浜大会までは、戦争などの影響もあり13年間の空白があります。
戦後の菓子産業の復興とともに博覧会も再開され、開催地域はさらに広がっていきました。
第21回~第28回
21. 第21回:1989年・松江
22. 第22回:1994年・金沢
23. 第23回:1998年・盛岡
24. 第24回:2002年・熊本
25. 第25回:2008年・姫路
26. 第26回:2013年・広島
27. 第27回:2017年・三重
28. 第28回:2025年・北海道旭川市
第27回の「お伊勢さん菓子博2017」から第28回の「あさひかわ菓子博2025」までは8年間の間隔がありました。
これは新型コロナウイルス感染症の拡大などによって開催が延期されたためです。
歴史の転換点と次回大会の関係
| 時期・大会 | 主な出来事 | 歴史的な意味 |
|---|---|---|
| 1911年・第1回 | 帝国菓子飴大品評会 | 全国規模の菓子品評会の出発点 |
| 1935年・第10回 | 全国菓子大博覧会へ改称 | 現在につながる名称が定着 |
| 1952年・第12回 | 横浜で戦後の大会再開 | 戦後の菓子産業復興 |
| 2017年・第27回 | お伊勢さん菓子博 | 三重県伊勢市で開催 |
| 2025年・第28回 | あさひかわ菓子博 | 8年ぶりの開催、延べ26万1,336人 |
| 2029年・第29回 | 岐阜・大垣大会 | 約100年ぶりの岐阜県開催 |
この開催地の変遷から分かるのは、全国菓子大博覧会が特定の都市や企業だけの催しではないということです。
地域の菓子文化を全国へ紹介する機会であり、開催地が変わるたびに、その土地ならではの素材や銘菓が主役になります。
【第28回の実績】あさひかわ菓子博2025の来場者数26万1,336人を検証
2025年5月30日から6月15日まで、北海道旭川市で開催された「あさひかわ菓子博2025」。
正式名称は「第28回全国菓子大博覧会・北海道」で、テーマは「SMILE SWEETS HOKKAIDO」でした。
北海道での開催は、1968年の第17回札幌大会以来、実に57年ぶりです。
開催日程・会場・来場実績
大会は17日間にわたり開催され、主な会場は以下の施設でした。
- 道北アークス大雪アリーナ
- 道北地域旭川地場産業振興センター
- 旭川市大雪クリスタルホール
大会公式サイトおよび全国菓子工業組合連合会の開催報告によると、来場者数は次のとおりです。
| 会場 | 延べ入場者数 |
|---|---|
| 大雪アリーナ・メイン会場 | 152,980人 |
| 全国スイーツマーケット会場 | 108,356人 |
| 合計 | 261,336人 |
当初の目標は20万人でした。
実績は目標を61,336人上回り、目標比では約130.7%に達しています。
ここで注意したいのは、26万1,336人が延べ入場者数であることです。2会場の入場者数を合算した数字であり、26万1,336人の異なる個人が来場したという意味ではありません。
旭川大会で注目された展示・企画
あさひかわ菓子博2025では、商品を購入するだけでなく、菓子職人の技術や北海道の食文化を体感できる企画が展開されました。
特に注目されたのが次の3つです。
1.大型工芸菓子展示
全国から集まった菓匠が制作した和洋の大型工芸菓子約90点を展示。
砂糖や飴などを用いて、花、風景、建築物、自然の造形などを表現する工芸菓子は、菓子製造技術と芸術性が融合した作品です。
2.全国スイーツマーケット
全国各地のお菓子を購入できる販売エリアです。
地域限定商品や普段は遠方まで行かなければ購入できない銘菓などが集まり、全国の菓子文化を一度に楽しめる企画となりました。
3.審査受賞作品展示
約1,200点の応募菓子の中から選ばれた機関賞受賞商品を展示。
名誉総裁賞、内閣総理大臣表彰、農林水産大臣賞など、各賞を受賞した商品が紹介されました。
過去大会よりコンパクトな運営モデルを採用
今回の旭川大会で見逃せないのが、運営方式の見直しです。
全国菓子工業組合連合会の2025年9月の開催報告によると、今回の大会では過去の菓子博と比べて予算規模を約3分の1から4分の1に抑えることを目指しました。
開催期間も従来より1週間短縮し、企画や運営方法を見直しています。
大規模なイベントを長期間開催する従来型の方式から、持続可能性を重視したコンパクトな運営へと転換した点は重要です。
延べ来場者数が目標を超えたことは、規模を抑えながらも全国的な菓子博への関心を集められた実績として評価できます。
【受賞菓子の全貌】名誉総裁賞・内閣総理大臣表彰・農林水産大臣賞の仕組み
全国菓子大博覧会が菓子業界から高く評価される理由の一つが、優秀な菓子に贈られる各種の賞です。
菓子職人やメーカーにとって、博覧会での受賞は自社商品の品質や技術を全国にアピールする大きな機会となります。
全国菓子大博覧会の主な賞
代表的な賞には、次のようなものがあります。
- 名誉総裁賞: 博覧会の名誉総裁に関係する栄誉ある賞。菓子業界で特に高く評価される賞の一つ。
- 内閣総理大臣表彰: 内閣総理大臣の名を冠した表彰。
- 農林水産大臣賞: 農林水産大臣の名を冠した賞。
- 外務大臣賞: 外務大臣の名を冠した賞。
- 厚生労働大臣賞: 厚生労働大臣の名を冠した賞。
- 中小企業庁長官賞: 中小企業庁長官の名を冠した賞。
- 観光庁長官賞: 観光庁長官の名を冠した賞。
- 大臣官房長賞: 大臣官房長の名を冠した賞。
- 優秀金菓賞・金菓賞・技能優秀賞: 菓子の品質や技術などを評価する賞。
なお、2025年の大会公式発表では「内閣総理大臣表彰」という名称が使用されています。一般に内閣総理大臣賞と呼ばれることもありますが、受賞一覧を調べる際には公式の表記にも注目したいところです。
また、これらは単純な金・銀・銅のメダル制度ではありません。賞ごとに異なる評価枠が設けられています。
2025年の受賞銘菓一覧から見る注目商品
第28回大会の一般菓子機関賞受賞一覧には、全国各地の多彩な商品が並びました。
代表的な受賞商品を紹介します。
名誉総裁賞
- かもめの玉子ミニ(さいとう製菓)
- 光の朝 みるく(さいとう製菓)
- 信玄餅(金精軒)
- あんバタサン(柳月)
- 和カステラ「真白」(たちばな本舗 洛彩)
- TONOWAバターサンド 神戸いちじく(亀井堂総本店)
- 榮太樓飴2缶入(榮太樓總本鋪)
- オランダせんべい小箱 桜えび味(酒田米菓)
農林水産大臣賞
- 富士宮にくる宮(明月堂)
- TONOWAバターサンド オリーブ(亀井堂総本店)
- オランダせんべい小箱 柚子こしょう味(酒田米菓)
- オランダせんべい小箱 梅こんぶ味(酒田米菓)
中小企業庁長官賞
- 二朱銀(甘蔵さかした)
- りんごかもめの玉子(さいとう製菓)
観光庁長官賞
- ベビー母恵夢(母恵夢)
- めんこいりんご(さいとう製菓)
これらは2025年大会の公式受賞一覧や各菓子工業組合・製造会社の発表に基づく代表例です。
特に興味深いのは、伝統的な和菓子だけでなく、米菓、洋菓子、地域素材を生かした商品まで幅広く評価されている点です。
例えば、信玄餅のような地域を代表する銘菓と、現代的なフレーバーを取り入れたオランダせんべい小箱シリーズが同じ大会で評価されています。
全国菓子大博覧会は、伝統を守ることだけでなく、新しい菓子づくりの可能性を発信する場でもあるのです。
受賞の仕組みはどうなっている?
2025年大会の一般菓子機関賞では、全国から約1,200点の応募がありました。
東京カリント株式会社が公表した一般菓子審査の説明によると、審査は2段階で実施されています。
第1段階:専門家による審査
2025年4月17日から18日までの審査のうち、初日は専門家が審査を担当しました。
評価項目として紹介されているのは次の5点です。
1. 姿
2. 美味しさ
3. 地域性
4. 外見
5. 国際性
評点式の官能審査方式によって評価されました。
第2段階:消費者等による審査
翌日は消費者等による審査が実施され、姿と美味しさを評価。
専門家審査の結果に加点し、機関賞が決定されました。
この仕組みから分かるのは、単に味が良いだけでは受賞につながらないということです。
地域ならではの個性、商品としての魅力、見た目、国際的な可能性など、多角的な視点が取り入れられています。
工芸菓子にも賞がある!一般菓子とは異なる評価の世界
全国菓子大博覧会では、販売される一般菓子とは別に、工芸菓子の審査も行われます。
2025年の旭川大会では約90点の大型工芸菓子が出展されました。
和風工芸菓子や洋風工芸菓子など、菓匠の技術を生かした作品が並び、名誉総裁賞や農林水産大臣賞などが授与されています。
さらに、旭川大会では来場者投票による「感動大賞」も実施されました。
この賞は工芸菓子の機関賞とは別の評価制度です。来場者がスマートフォンから投票し、最も感動した作品を選ぶ形式が採用されました。
つまり、専門的な技術審査と、一般来場者が感じる感動という2つの異なる評価軸が存在していたのです。
【2029年最新情報】第29回全国菓子大博覧会は岐阜県大垣市で開催!
2026年の全国菓子大博覧会に関する最大のニュースは、次回大会の開催地と日程が決定したことです。
2026年8月21日、栄光堂ホールディングス株式会社が発表した開催決定のプレスリリースによると、第29回全国菓子大博覧会の開催地は岐阜県大垣市です。
大会の名称と愛称は、現時点ではいずれも仮称となっています。
ぎふ菓子博in大垣2029の開催概要
| 項目 | 2026年時点の発表内容 |
|---|---|
| 大会名称 | 第29回全国菓子大博覧会 岐阜・大垣(仮) |
| 愛称 | ぎふ菓子博in大垣2029(仮) |
| 開催地 | 岐阜県大垣市 |
| 開催期間 | 2029年9月14日~9月30日 |
| 開催日数 | 17日間 |
| メイン会場 | 大垣市総合体育館 |
| 開会式・サテライト会場 | ソフトピアジャパンセンター |
| サテライト会場 | 大垣市情報工房 |
| テーマ | 世界に届け!にほんのおかし-伝統とイノベーション- |
| コンセプト | むすびの地 大垣から 日本のお菓子で世界を結ぶ |
開催日程は2029年9月14日(金)から9月30日(日)までの17日間です。
開催地が岐阜県となるのは、1928年の第7回岐阜大会以来、約100年ぶりとなります。
なぜ大垣市が開催地に選ばれたのか
大垣市は、岐阜県西部に位置する「水の都」として知られる都市です。
豊かな地下水に恵まれ、水まんじゅうをはじめとする独自の菓子文化が根付いています。
また、松尾芭蕉の『奥の細道』の結びの地としても知られ、歴史・文化・観光の魅力を持っています。
今回の開催地決定では、岐阜県菓子工業組合が大垣市での開催に立候補し、全国菓子工業組合連合会の総会で承認された後、全国菓子大博覧会協議会で満場一致により決定しました。
大垣市が掲げるテーマは、地域の個性を生かしながら、日本のお菓子を世界へ届けることです。
2029年大会のテーマと注目ポイント
テーマは「世界に届け!にほんのおかし-伝統とイノベーション-」。
単に全国のお菓子を集めるだけでなく、日本の菓子文化を世界に発信することが大きな方向性として示されています。
開催に向けた基本方針には、次のような内容が盛り込まれています。
- 持続可能な全国菓子大博覧会の開催モデルをつくる
- 岐阜県と中部地域の菓子文化を全国・世界に発信する
- 大垣市と岐阜県の地域活性化に貢献する
- インバウンド需要に対応する
- DXを取り入れた新しい運営方式を推進する
- 子どもたちの夢や菓子職人の次世代育成につなげる
- 地域企業、学校、団体などとの連携を進める
特に注目したいのが、伝統とデジタル技術の融合です。
全国菓子大博覧会は、長い歴史を持つイベントですが、次回大会ではDXや国際化を明確な方針に掲げています。
これは、国内の菓子市場だけでなく、日本の菓子文化を海外へ広げる機会として大会を位置付けていることを示しています。
2029年9月開催が選ばれた理由
開催時期が9月となった理由について、岐阜県菓子工業組合の鈴木伝理事長は、県内各地の銘菓がそろう季節であることを説明しています。
具体的には次のような菓子が挙げられています。
- 水まんじゅう
- 栗きんとん
- 鮎菓子
- 駄菓子
岐阜県の菓子文化を幅広く紹介するには、地域の特色ある商品がそろう9月が適しているという考えです。
2026年11月時点で決定していること・今後発表されること
現段階で押さえておきたいのは、開催日程と主要会場は発表されている一方、詳細なイベント情報はこれからという点です。
発表済みの情報
- 開催地は岐阜県大垣市
- 2029年9月14日~30日の17日間
- メイン会場は大垣市総合体育館
- ソフトピアジャパンセンターなども会場として使用
- 大会テーマとコンセプト
今後の発表が予定されている情報
- 詳細なイベントプログラム
- チケット料金・販売方法
- 来場者目標
- 主催・後援団体の詳細
- 出展商品や工芸菓子の具体的な内容
また、博覧会旗の伝達式は2027年1月12日に東京で開催予定の全国菓子工業組合連合会新年会で実施する計画が発表されています。
2026年時点では、開催地と会期を中心とした基本計画が明らかになった段階です。今後の公式発表では、具体的な展示内容や出展情報が注目されます。
【プロの結論】全国菓子大博覧会の本当の価値と受賞銘菓を選ぶポイント
全国菓子大博覧会を理解するうえで大切なのは、単に「どのお菓子が賞を取ったか」だけを見るのではなく、賞の背景にある地域性や職人の技術にも目を向けることです。
ここでは、2025年大会の実績と2029年大会の方針を踏まえ、知っておきたいポイントを整理します。
受賞したお菓子はすべて同じ基準で比較できるわけではない
全国菓子大博覧会の受賞銘菓を探すとき、注意したいのが賞の種類です。
名誉総裁賞、農林水産大臣賞、観光庁長官賞などは、それぞれ異なる賞の枠組みです。
また、一般菓子と工芸菓子では、審査対象そのものが異なります。
したがって、受賞歴を比較する際には、次の3点を確認するのが適切です。
1. どの大会で受賞したのか
2. どの部門・賞を受賞したのか
3. どの商品・作品が評価されたのか
同じ商品でも、受賞した大会や賞の種類によって意味合いは異なります。
受賞銘菓を購入したい人が注目すべきポイント
受賞菓子を選ぶ場合、賞の名前だけで判断する必要はありません。
おすすめしたいのは、以下の視点です。
伝統的な和菓子が好きな人
羊羹、最中、落雁、カステラなど、地域に根付いた菓子に注目すると、職人の技術や歴史を楽しめます。
新しい味や洋菓子が好きな人
地域素材を生かした洋菓子や、伝統菓子を現代風にアレンジした商品がおすすめです。
地域の特色を知りたい人
観光庁長官賞や地域性が評価された銘菓を調べると、その土地ならではの食文化を知るきっかけになります。
菓子職人の技術に関心がある人
一般菓子だけでなく、工芸菓子の受賞作品にも注目すると、普段は見ることのできない菓子づくりの技術に触れられます。
よくある誤解3つを整理
全国菓子大博覧会には、インターネット上で混同されやすい情報もあります。
誤解1:必ず4年に1度開催される
実際には開催間隔は一定ではありません。2025年の旭川大会は2017年の三重大会から8年ぶりでした。
誤解2:2025年の来場者26万人は全員別々の来場者
26万1,336人は、メイン会場とスイーツマーケット会場の延べ入場者数を合算したものです。実人数と混同しないことが大切です。
誤解3:名誉総裁賞以外の賞には価値がない
これは適切ではありません。各賞には異なる評価枠があり、農林水産大臣賞や技能に関する賞などにも、それぞれの受賞意義があります。
全国菓子大博覧会は、単一の順位表ではなく、菓子の多様な魅力を評価する場として理解する必要があります。
【よくある質問】全国菓子大博覧会に関するFAQ
Q1:全国菓子大博覧会はいつから始まった?
A1:1911年(明治44年)に東京で開催された「帝国菓子飴大品評会」が起源です。1935年の第10回大会から現在の名称である「全国菓子大博覧会」が使用されています。
Q2:あさひかわ菓子博2025の来場者数は何人?
A2:延べ26万1,336人です。内訳は大雪アリーナのメイン会場が15万2,980人、全国スイーツマーケット会場が10万8,356人でした。
Q3:第29回全国菓子大博覧会はいつ、どこで開催される?
A3:2029年9月14日(金)から9月30日(日)までの17日間、岐阜県大垣市で開催予定です。メイン会場は大垣市総合体育館です。
Q4:2029年大会の愛称は何?
A4:「ぎふ菓子博in大垣2029(仮)」です。大会名称・愛称ともに2026年時点では仮称として発表されています。
Q5:全国菓子大博覧会で最も有名な賞は?
A5:名誉総裁賞が特に権威ある賞として知られています。そのほか、内閣総理大臣表彰、農林水産大臣賞、観光庁長官賞などもあります。
Q6:全国菓子大博覧会では工芸菓子も審査される?
A6:はい。一般菓子とは別に、職人が制作する和風・洋風の工芸菓子も審査対象になります。2025年の旭川大会では約90点の大型工芸菓子が展示されました。
まとめ:全国菓子大博覧会は2029年の大垣大会へ、新たな時代に進む
全国菓子大博覧会は、1911年の帝国菓子飴大品評会から始まり、100年以上にわたって日本の菓子文化と職人の技術を伝えてきました。
歴代28大会の開催地を見ると、東京、金沢、大阪、広島、名古屋など、全国各地の都市が舞台となってきたことが分かります。
2025年のあさひかわ菓子博では、延べ26万1,336人が来場。約1,200点の応募菓子と約90点の工芸菓子が注目を集め、コンパクトな運営方式でも大きな成果を残しました。
そして、次の第29回大会は岐阜県大垣市で2029年9月14日から30日まで開催されます。
「世界に届け!にほんのおかし-伝統とイノベーション-」というテーマのもと、地域の銘菓や伝統技術を国内外に発信する新たな舞台となる見込みです。
全国菓子大博覧会の魅力は、受賞した商品だけではありません。地域に根付いたお菓子の歴史、職人が積み重ねてきた技術、そして次の世代へ受け継がれる菓子文化そのものにあります。
2029年の大垣大会では、岐阜県の水まんじゅうや栗きんとんをはじめ、全国各地からどのような銘菓や工芸菓子が集まるのか。今後発表される出展情報や審査結果にも注目が集まります。
主な事実確認資料: 全国菓子工業組合連合会「お菓子何でも情報館」、農畜産業振興機構、あさひかわ菓子博2025公式発表、第29回大会開催決定に関する2026年8月21日付発表。 (出典: 全国 菓子 大 博覧 会(Yahoo!ニュース))