両チームの違いを理解するうえで重要なのが、フォーメーションと中盤の構成だ。
韓国は公式発表で4-2-3-1を採用
大韓サッカー協会の試合前発表によると、韓国の基本布陣は4-2-3-1だった。
- 最前線:イ・ヨンジュン
- 2列目:オム・チソン、ペ・ジュノ、ヤン・ミンヒョク
- ボランチ:イ・スンウォン、イ・ギヒョク
- 最終ライン:ペ・ヒョンソ、キム・ジス、シン・ミナ、チェ・ソクヒョン
- GK:キム・ジュンホン
イ・ギヒョクとイ・スンウォンが中盤の底を支え、前線の4人が攻撃に参加する形だ。
一方、試合を現場で分析したサッカー記者の元川悦子氏は、日本を4-3-3、韓国を4-4-2に近い配置として観察している。
これは必ずしも矛盾ではない。試合前の登録上の基本布陣と、守備時・攻撃時に選手が移動した後の配置は異なるためだ。
両チームのポジションと役割の関係
| ポジション | U-21日本代表 | U-23韓国代表 | 注目点 |
|---|---|---|---|
| GK | 荒木琉偉 | キム・ジュンホン | 最終ラインの守備 |
| DF | 梅木怜、市原吏音、佐藤海宏、岡部タリクカナイ颯斗 | キム・ジス、チェ・ソクヒョン、ペ・ヒョンソ、シン・ミナ | 4バック同士の対決 |
| 中盤 | 石井久継、大関友翔、中島洋太朗、嶋本悠大 | イ・ギヒョク、イ・スンウォン、オム・チソン、ペ・ジュノ、ヤン・ミンヒョク | 韓国は攻撃的な2列目を形成 |
| FW | 横山夢樹、ンワディケ・ウチェブライアン世雄 | イ・ヨンジュン | 前線での起点づくり |
日本は横山のドリブル突破と大関のゲームメークが攻撃のポイントだった。韓国は2列目の選手が連動し、イ・ヨンジュンを前線に置く構成だった。
特に韓国のヤン・ミンヒョクは、後半の決勝点につながるクロスを供給しており、攻撃面で重要な役割を果たした。
【ベンチメンバー一覧】日本と韓国の控え選手・交代選手
スタメンだけでなく、ベンチメンバーも試合を読み解く重要な情報だ。
この決勝では日本、韓国ともに12人を控えに置いた。日本は負傷による早い時間帯の交代もあり、予定していた選手起用に変更が生じた。
日本代表のベンチメンバー
GK
- 1 ピサノ・アレクサンドレ幸冬堀尾
- 12 小林将天
DF
- 3 小杉啓太
- 4 土屋櫂大
- 6 永野修都
- 15 森壮一朗
MF
- 7 石渡ネルソン
- 8 保田堅心
FW
- 9 道脇豊
- 13 古谷柊介
- 16 福永裕也
- 20 石橋瀬凪
韓国代表のベンチメンバー
GK
- 12 キム・ミンスン
- 21 イ・スンファン
DF
- 2 カン・ミンジュン
- 3 チェ・ウジン
- 4 パク・ソンフン
- 20 パク・ギョンソプ
MF
- 11 ヤン・ヒョンジュン
- 13 カン・サンユン
- 14 イ・ヒョンジュ
- 15 ファン・ドユン
- 19 パク・スンス
FW
- 18 キム・ミョンジュン
日本代表の交代選手と交代時間
JFAの公式試合記録に掲載された交代は以下のとおり。
| 時間 | 退いた選手 | 入った選手 |
|---|---|---|
| 28分 | ンワディケ | 福永裕也 |
| 74分 | 中島洋太朗 | 石渡ネルソン |
| 74分 | 福永裕也 | 石橋瀬凪 |
| 81分 | 石井久継 | 保田堅心 |
| 81分 | 嶋本悠大 | 道脇豊 |
最初の交代はアクシデントによるものだった。ンワディケが前半に足を痛め、担架で運ばれた後、28分に福永と交代している。
その後、日本は74分に2人、81分にも2人を投入。攻撃の活性化を図った。
韓国代表の交代選手
| 時間 | 退いた選手 | 入った選手 |
|---|---|---|
| 57分 | イ・ギヒョク | ファン・ドユン |
| 90分 | ペ・ジュノ | パク・スンス |
| 90分 | イ・ヨンジュン | キム・ミョンジュン |
韓国はリードを奪った後、終盤に前線の選手を入れ替えながら試合を締めくくった。
【日韓戦0-1の試合経過】オム・チソンの決勝点まで何が起きた?
2026年10月3日・豊田スタジアム
日本
韓国
前半
後半
61分 オム・チソン(韓国)
JFA公式記録・日刊スポーツ試合速報に基づく
前半:日本はチャンスをつくるも得点できず
試合開始直後から韓国は積極的に前へ出た。
前半6分にはオム・チソンが日本の守備陣からボールを奪い、ペナルティーエリア内に進入。右足でシュートを放ったが、枠を外れた。
日本も9分に反撃する。佐藤海宏の右CKから岡部タリクカナイ颯斗がヘディングシュートを放ったが、ゴールには至らなかった。
その後、日本は横山夢樹のドリブル突破から攻撃の機会をつくる。
37分には横山の左サイドからのクロスに福永裕也が反応。シュートを放ったものの、ゴールを捉えられなかった。
さらに前半39分にも福永がシュートを狙ったが、得点には結びつかなかった。
そして23分ごろ、ンワディケが足を痛めてプレー続行が難しくなり、28分に福永と交代。日本にとって、試合序盤の大きな誤算となった。
前半は両チーム無得点。0-0で折り返した。
後半:61分にオム・チソンが均衡を破る
後半に入っても日本は攻撃を続けた。
10分には横山夢樹がペナルティーエリア左からシュート。12分にはCKから市原吏音がヘディングでゴールを狙った。
しかし、いずれも得点にはならなかった。
そして後半16分、試合を決定づける場面が訪れる。
韓国のヤン・ミンヒョクが右サイドの深い位置からクロスを供給。GK荒木琉偉がボールを弾いたところに、オム・チソンが反応した。
オム・チソンはゴール前で相手をかわし、左足でシュート。ボールはゴール左上に突き刺さった。
これが決勝ゴールとなり、日本は0-1と追いかける展開になった。
終盤:石井久継のシュートはポスト直撃
失点後、日本は横山や大関を中心に反撃を試みた。
後半24分には大関友翔がペナルティーエリア手前から左足でシュートを放ったが、GKにキャッチされた。
27分には横山もシュートを狙う。
さらに34分、日本に大きなチャンスが訪れた。石井久継がペナルティーエリア手前からシュートを放ったが、ボールは右ポストを直撃。惜しくも同点には届かなかった。
日本は最後まで攻撃を続けたものの、韓国の守備を崩せず、試合終了。
日本0-1韓国。韓国が金メダル、日本は銀メダルという結果になった。
【U-21とU-23の違い】なぜ日本は2歳若いチームで決勝に臨んだ?
今回の決勝で特に注目すべきなのが、日本と韓国の年齢構成の違いだ。
大会の男子サッカーはU-23を基本とする年齢制限があり、24歳以上のオーバーエージ(OA)選手を最大3人まで登録できるレギュレーションだった。
しかし、日本は大会規定の上限年齢に合わせず、U-21編成を選択した。
日本は2028年ロサンゼルス五輪を見据えた強化策
日本がU-21で臨んだ最大の理由は、2028年のロサンゼルス五輪に向けた選手強化だった。
今回のアジア大会で経験を積ませることで、2年後に五輪出場を目指す世代の国際経験を増やす狙いがあった。
日本サッカー界では、年齢制限のある大会に次回五輪世代を送り込む強化方針が採用されてきた。
つまり、今回の日本代表は単に若い選手を集めたチームではない。将来の五輪を見据えた育成・強化の一環だった。
韓国はU-23とオーバーエージ枠を活用
一方の韓国は、U-23を中心にOA枠も活用した。
背景にあるのが、韓国の兵役制度だ。アジア大会で金メダルを獲得すると、一定の条件を満たす選手は兵役免除の対象となる。
そのため、韓国にとって今回の大会は単なる国際大会ではなく、選手のキャリアにも関係する大きな目標を持つ大会だった。
日刊スポーツは、大韓サッカー協会の編成方針や韓国のイ・ミンソン監督の説明を報じている。韓国はU-23の選手を中心に、24歳以上のOA枠を3人とも活用する方針だった。
U-21とU-23の違いを比較
| 比較項目 | 日本 | 韓国 |
|---|---|---|
| 代表カテゴリー | U-21 | U-23 |
| 基本的な年齢構成 | 21歳以下 | 23歳以下 |
| OA枠 | 今大会の日本は使用せず | 最大3人を活用 |
| 主な強化・編成目的 | 2028年ロス五輪 | アジア大会優勝 |
| 大会前の実績・背景 | 同年のU-23アジア杯優勝世代 | アジア大会3連覇中 |
この年齢差は試合の背景を理解するうえで欠かせない。
ただし、年齢が若いから負けたと単純に結論づけることもできない。日本は前半からチャンスをつくり、後半もポスト直撃のシュートを放っている。
勝敗を分けたのは、決定機をゴールに変えられたかどうかという部分も大きかった。
【プロの結論】荒木琉偉・大関友翔・横山夢樹の課題と今後の注目点
今回の決勝を評価する際は、結果だけでなく、各選手がどのような経験を得たのかにも注目したい。
荒木琉偉:失点場面とGKとしての経験
GK荒木琉偉は18歳で決勝のゴールマウスを守った。
決勝点の場面ではヤン・ミンヒョクのクロスに対応し、最初のシュートを弾いたものの、こぼれ球をオム・チソンに押し込まれた。
GKにとって、最初のシュートを止めることだけでなく、その後のセカンドボールへの対応も重要になる。
今回の失点は荒木個人だけの責任ではなく、ゴール前での守備全体を振り返る必要がある場面だった。
18歳で経験した国際大会決勝は、今後の成長を考えるうえで大きな経験となる。
大関友翔:中盤のゲームメーク
大関友翔は日本の中盤を支えた選手の一人だ。
後半24分にはペナルティーエリア手前から左足でシュートを放ったが、韓国GKに阻まれた。
大関のように中盤でボールを受け、攻撃の方向を決められる選手は、U-21日本代表の攻撃において重要な存在となる。
今後は相手の守備ブロックを崩すパスだけでなく、ゴール前への進入やシュートの精度も成長のポイントになる。
横山夢樹:サイド突破で存在感
横山夢樹は前半から左サイドで仕掛け、韓国の守備陣にプレッシャーをかけた。
後半にもクロスやシュートでゴールを狙っており、日本の攻撃を活性化させた選手の一人だった。
特に、相手の守備を正面から崩すだけでなく、サイドからペナルティーエリアに侵入するプレーは日本の攻撃の選択肢を広げる。
ただし、チャンスをつくることと得点に結びつけることは別の課題だ。今後は最後のパスやシュートの質が問われる。
オム・チソン:勝負を決めた決定力
韓国側で最も大きな存在感を示したのは、決勝ゴールを決めたオム・チソンだった。
日本の守備が一度はクロスに対応した後、こぼれ球を素早く回収し、ゴール前でシュートまで持ち込んだ。
この一連のプレーは、ゴール前での反応と決定力が試合の結果を左右することを示している。
日本が攻撃機会をつくっていた一方、韓国は重要な局面でゴールを奪った。その差が0-1というスコアに表れた。
今回の敗戦から読み取れる3つのポイント
1. 育成と勝利の両立: 日本は五輪世代の経験を優先する編成で決勝まで進んだ。
2. 決定力の差: 日本にも複数の得点機会があったが、韓国が61分のチャンスを得点に変えた。
3. 選手層の重要性: ンワディケの負傷交代後、日本は前線の組み替えを迫られた。複数のポジションを担える選手の育成も今後の課題になる。
【U-23日本代表対韓国U-23のスタメン】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年10月3日の日本対韓国のスタメンは?
A1:日本は荒木琉偉、市原吏音、大関友翔、横山夢樹ら11人。韓国はキム・ジュンホン、キム・ジス、オム・チソン、ペ・ジュノ、イ・ヨンジュンら11人だった。
Q2:日本と韓国の試合結果は?
A2:日本0-1韓国。後半16分、61分にオム・チソンが決勝ゴールを決めた。韓国が金メダル、日本は銀メダルとなった。
Q3:日本代表がU-21だったのはなぜ?
A3:2028年ロサンゼルス五輪を見据えた強化策のため。大会の基本年齢制限より2歳若い選手を中心に編成した。
Q4:韓国代表のフォーメーションは?
A4:大韓サッカー協会の試合前発表では4-2-3-1。試合中の守備配置については4-4-2に近い形との分析もあった。
Q5:オム・チソンは何分にゴールを決めた?
A5:後半16分、試合開始から61分に決勝ゴールを記録した。ヤン・ミンヒョクの右サイドからのクロスが得点の起点となった。
Q6:日本代表の主な交代選手は?
A6:28分に福永裕也、74分に石渡ネルソンと石橋瀬凪、81分に保田堅心と道脇豊が投入された。
Q7:日本は韓国に何大会連続で決勝で敗れた?
A7:2018年ジャカルタ大会、2023年杭州大会に続き、2026年愛知・名古屋大会でも韓国に敗れた。日本は3大会連続で決勝の韓国戦を落とした。
まとめ:2026年の日韓戦は0-1、スタメンと年齢構成が勝敗を理解する鍵
2026年10月3日のアジア競技大会男子サッカー決勝は、U-21日本代表とU-23韓国代表の対戦となった。
日本の先発は荒木琉偉、大関友翔、横山夢樹ら11人。韓国は4-2-3-1を基本布陣とし、オム・チソンやペ・ジュノらを前線に配置した。
試合は前半0-0で折り返したものの、後半16分にオム・チソンが決勝ゴールを決め、韓国が1-0で勝利した。
今回の結果を理解するうえでは、次の3点を押さえておきたい。
- 日本は2028年ロサンゼルス五輪を見据えたU-21編成だった。
- 韓国はU-23を中心にOA枠も活用したチームだった。
- 試合の決定的な差は、61分のオム・チソンのゴールだった。
日本は優勝を逃したが、若い選手たちがアジア大会の決勝を経験した意味は小さくない。
今後の日本代表を追う際には、今回のスタメン11人の成長だけでなく、途中出場した福永裕也、石渡ネルソン、保田堅心、道脇豊らの活躍にも注目したい。
2026年の日韓決勝は、単なる0-1の敗戦ではなく、2028年の五輪を見据えた日本の世代強化と、タイトル獲得を目指した韓国のチーム編成の違いが表れた一戦だった。