2026年11月現在、則本昂大のFA移籍は、楽天から読売ジャイアンツへの移籍という形で決着している。2025年10月に海外FA権の行使を表明した則本は、当初からメジャーリーグ挑戦を視野に入れていた。しかし、米球団からのオファーを含む複数の選択肢を検討した末、2026年1月16日に巨人との契約合意が発表された。契約は推定3年総額13億円、背番号は43である。
移籍の背景には、35歳を迎えるタイミングでの最後の大きな決断、米国のFA市場の停滞、巨人からの積極的な評価、そして先発投手として再び勝負したいというキャリア上の選択が重なっていた。さらに、2026年シーズン終了時点では巨人で18試合に登板し、防御率4.72を記録。加入時に期待された役割と実際の成績にも注目が集まっている。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- FA移籍の結論:2025年に海外FA権を行使し、2026年1月に楽天から巨人へ移籍した。
- メジャー断念の背景:米球団からのオファーは報じられたが、市場環境や契約条件、プレー環境などを総合的に判断した。
- 巨人との契約:推定3年総額13億円、背番号43。阿部監督は先発ローテーションでの起用を期待した。
【結論】則本昂大はなぜ楽天残留やメジャー挑戦ではなく巨人を選んだのか
則本昂大が巨人入りを決断した最大のポイントは、国内外の選択肢を比較したうえで、巨人からの評価と自身の希望が合致したことにある。
2025年10月11日、則本は楽天モバイルパーク宮城で取材に応じ、海外FA権を行使する考えを明らかにした。楽天との7年契約が終了するタイミングでもあり、今後の野球人生を考えるうえで重要な転機だった。
則本は当時、年齢的に最後のFAになる可能性が高いと説明し、海外挑戦への意欲を示していた。選択肢は日本のNPB12球団と米国のMLB30球団を合わせた42球団。特定の球団に絞らず、自分が納得できる環境を探す姿勢だった。
「年齢的にも最後のFAになる可能性が高い。悔いのない野球人生にしたい」
その後、メジャー球団からのオファーが報じられたものの、最終的に巨人を選択。2026年1月19日の入団会見では、FA宣言後に長い時間悩んだことを明かし、巨人からオファーを受けた喜びと、このチームで頑張りたいという決意を語った。
ここで重要なのは、巨人入りが単純なメジャー挑戦の失敗を意味するわけではない点だ。海外でプレーする可能性を追求したうえで、残されたキャリアをどの環境で充実させるかという判断だった。
楽天に残留しなかった理由は球団との対立なのか
楽天退団について、球団との関係悪化が原因だったとする確かな公表情報はない。
則本は2013年の入団以来、楽天で13年間プレーした。新人王を獲得し、先発の柱としてチームを支え、2024年からは抑えとしても活躍している。楽天を代表する投手の一人だったことは間違いない。
今回のFA行使は、長期契約終了後に自身のキャリアを改めて選択する機会だった。本人も球団との対話を重視する姿勢を示しており、楽天への不満だけで退団を決めたという説明は実際の経緯と一致しない。
また、2019年には国内FA権を行使しながら楽天残留を選んでいる。過去に残留を選んだ選手が、今回は新天地への移籍を決めたという点にこそ、今回のFAの意味がある。
【FA移籍の経緯】2019年の宣言残留から2026年の巨人入りまで
則本昂大のFAを理解するには、2019年と2025年の権利行使を分けて考える必要がある。2019年は国内FA権を行使したうえで楽天に残留。2025年は海外FA権を行使し、最終的にNPBの別球団である巨人に移籍した。
2019年は7年契約を結び直して宣言残留
2019年3月、則本は楽天と7年規模の長期契約を結び直した。同年10月28日には国内FA権を行使したうえで残留することを発表している。
楽天球団の公式発表によると、本人は長期契約を受けたことを踏まえ、FA権を行使して残ることが楽天で頑張りたいという気持ちを示す最善の方法だと説明した。
つまり、2019年のFA宣言残留は移籍を前提とした行動ではなかった。球団との長期的な関係を確認する意味合いが強かったのである。
2025年は海外FA権を行使して選択肢を拡大
2023年に海外FA権を取得していた則本は、2025年10月11日に行使の意向を明らかにした。楽天との契約が終了することもあり、今回は国内残留だけでなく、メジャーリーグへの移籍も含めて検討することになった。
楽天では2024年から守護神に転向し、2024年に32セーブ、2025年に16セーブを記録。先発としての実績に加え、救援投手としての経験も評価材料になっていた。
2025年12月21日のファン交流イベントでは、楽天を離れる可能性が高いことを示唆し、13年間の感謝を伝えた。これにより、楽天残留よりも新しい環境でプレーする可能性が高まっていることがファンにも伝わった。
則本昂大のFA移籍をめぐる重要な時系列
| 時期 | 関係者・球団 | 出来事 | 意味・ポイント |
|---|---|---|---|
| 2019年3月 | 楽天・則本 | 7年規模の長期契約を締結 | 楽天での長期的なプレーを前提とした契約 |
| 2019年10月 | 楽天・則本 | 国内FA権を行使して残留 | 移籍ではなく楽天への愛着を示す決断 |
| 2023年 | 則本 | 海外FA権を取得 | MLB球団との交渉も可能になる |
| 2025年10月11日 | 則本 | 海外FA権の行使を表明 | 国内12球団とMLB30球団を選択肢に |
| 2025年12月21日 | 楽天・則本 | ファンイベントで退団の可能性を示唆 | 13年間の楽天生活に区切りをつける意向 |
| 2026年1月8日 | MLB公式サイト記者 | MLB1球団とNPB複数球団からのオファーを報道 | 日米双方で具体的な交渉が進展 |
| 2026年1月16日 | 巨人・則本 | 契約合意を正式発表 | 推定3年13億円、背番号43 |
| 2026年1月19日 | 則本・巨人 | 入団会見を実施 | 巨人での新しいキャリアが始動 |
| 2026年シーズン終了時 | 巨人・則本 | 18試合登板、3勝4敗、防御率4.72 | 先発と救援の両方を経験 |
この年表から分かるのは、2019年の残留と2025年の移籍では、FA行使の目的が大きく異なっていたことだ。前者は楽天への残留意思の表明、後者は残された現役生活の可能性を広げるための選択だった。
【メジャー挑戦断念の理由】米球団オファーは本当にあったのか
則本昂大のFAで特に関心を集めたのが、メジャーリーグからのオファーの有無と、なぜ最終的に日本球界に残ったのかという問題だ。
米球団からのオファーは報じられていた
2026年1月8日、大リーグ公式サイトのマーク・フェインサンド記者が、則本にMLB1球団とNPB複数球団からオファーが届いていると伝えた。
この報道では、過去2シーズンで48セーブを記録した実績にも触れられていた。MLB側が則本を救援投手として評価していた可能性も示されている。
一方、2025年12月21日のファンイベント後、則本本人は米球団からまだオファーが来ていないと説明していた。これは時系列の違いに注意したいところだ。12月時点では未着だったオファーについて、翌年1月には具体的な報道が出ている。
メジャー挑戦を見送った背景は市場環境と契約条件
2026年1月16日の巨人との契約合意を報じたスポーツニッポンなどによると、米国のFA市場が停滞気味だったこともあり、交渉は難航した。米球団からオファーはあったものの、条件や環境面を総合的に判断して見送ったとされる。
ここで考えたいのは、メジャーリーグからオファーが届くことと、選手にとって納得できる契約が成立することは別だという点である。
35歳という年齢は、選手としての経験値が高い一方、MLB球団が長期的な投資を検討する際には慎重な判断につながりやすい。特に救援投手としての評価であれば、起用方法や契約期間、保証内容などが選択を左右する可能性がある。
ただし、則本が受け取った米球団の具体的な提示額や契約年数、メジャー契約とマイナー契約の別は公表されていない。したがって、金銭面だけを理由に断念したと断定することはできない。
巨人からの積極的な評価が決断を後押し
巨人は2025年シーズンに先発投手の層が課題となっていた。スポーツニッポンの報道では、先発投手の平均投球回がリーグワーストの5.41回で、2桁勝利を挙げた投手も山崎伊織の11勝にとどまっていた。
こうしたチーム事情から、実績豊富な則本は補強ポイントに合致していた。
2026年1月19日の入団会見で則本は、FA宣言後に長く悩んだことを明かし、巨人からオファーを受けた喜びと、このチームで頑張りたいという気持ちを語っている。
つまり、巨人移籍はメジャーの選択肢がなくなった結果というよりも、日米双方を比較したうえで、巨人の評価と提示された環境に納得した結果と捉えるのが自然だ。
【巨人契約を徹底解説】推定3年13億円と背番号43の意味
2026年1月16日、巨人は則本との契約合意を正式発表した。報道各社が伝えた契約内容は、推定3年総額13億円。背番号は43に決まった。
3年13億円は実績と期待を反映した大型契約
推定総額13億円は、1年あたり約4億3,000万円に相当する規模だ。ただし、これは報道に基づく推定契約総額であり、球団が個別の年俸内訳を公表したものではない。
巨人が評価したのは、通算120勝という先発投手としての実績だけではない。2024年に32セーブ、2025年に16セーブを挙げた経験も大きい。
先発投手として長いイニングを投げられることに加え、抑えとして試合終盤を任された経験もある。チーム事情に応じて役割を変更できる投手は、長いシーズンを戦ううえで貴重な存在となる。
背番号43を選んだ理由
巨人での背番号は43に決まった。この番号は、2016年から2025年まで重信慎之介が着用していた番号でもある。
阿部慎之助監督は背番号にちなみ、43歳まで現役を続けてほしいという期待を口にした。35歳で加入した則本に対し、長くチームを支える存在になってほしいというメッセージが込められていた。
FAランクはAランクなのか
則本のFA移籍では、Aランクという言葉も注目された。
FAランクは選手の実力を直接評価した順位ではなく、移籍元球団における日本人選手の年俸順位を基準にした制度上の区分である。
- Aランク:旧所属球団の日本人選手で年俸上位1~3位。
- Bランク:年俸上位4~10位(2026年の制度改正前)。
- Cランク:年俸順位11位以下。
2026年1月のスポーツニッポンは、則本の年俸を推定3億円とし、Aランクとみられると報じた。また、巨人の山口寿一オーナーは契約合意について、人的補償を伴うものとして対応する考えを説明している。
ただし、Aランクという区分自体は球団が正式に公表したものではなく、報道上の推定として理解する必要がある。
なお、2026年10月30日にはNPBと日本プロ野球選手会がFA補償制度の見直しで合意した。2027年オフから人的補償を廃止し、ドラフト指名権または金銭による補償に移行する方針が決まっている。これは今後のFA移籍に関係する制度変更であり、2026年1月に成立した則本の移籍とは時期を分けて考える必要がある。
【巨人での起用と役割】先発復帰は成功したのか?2026年成績を検証
則本の巨人加入で最大の注目点となったのが、先発投手として再び長いイニングを投げられるかどうかだった。
阿部監督は先発ローテーション入りを期待
契約合意発表当日、阿部監督は則本について、先発ローテーションに入ってくれたらうれしいと説明した。
また、抑えとしての経験についても評価しており、救援投手に何かあった場合に対応できる存在としての安心感にも言及している。
これは則本に二つの役割を期待していたことを意味する。
- 第一の役割:先発ローテーションに入り、安定して投球回を稼ぐ。
- 第二の役割:救援陣に問題が発生した際、クローザー経験を生かして柔軟に対応する。
楽天時代の2023年まで先発一筋だった則本にとって、先発への再挑戦はキャリアを新たな形で発展させる機会でもあった。
2026年シーズンの実際の成績
NPB公式の年度別成績によると、2026年シーズン終了時点の則本の成績は次のとおりだ。
- 登板:18試合
- 勝敗:3勝4敗
- 投球回:61回
- 奪三振:43
- セーブ:0
- ホールド:1
- 防御率:4.72
先発登板は10試合で、救援登板も経験した。つまり、当初の先発構想を軸にしながらも、シーズンを通じて完全に先発専任という起用にはならなかった。
防御率4.72という数字は、3年総額13億円という大型契約に対する期待を考えると、満足できる結果とは言いにくい。特に先発投手として安定した投球回を積み重ねることが、今後の課題となる。
通算120勝から123勝へ更新
則本の実績を評価する際には、通算成績の基準日にも注意したい。
2026年1月の巨人移籍発表時点では、NPB通算373登板、120勝99敗48セーブだった。しかし、2026年シーズンに巨人で3勝を追加したため、シーズン終了時点の通算成績は次のように更新されている。
NPB通算391登板、123勝103敗48セーブ、15ホールド、防御率3.17。
したがって、「則本昂大の通算120勝」という情報は移籍決定時点の記録としては正しいが、2026年最新の通算勝利数は123勝である。
2024年に最多セーブのタイトルを獲得した経験、楽天時代に積み重ねた先発としての実績、そして巨人での新しい役割。この三つを合わせて評価することが、則本の現在地を理解するポイントになる。
【プロの結論】則本昂大のFA移籍から見えるキャリア選択の本質
今回のFA移籍で注目すべきなのは、則本が単に高額契約を選んだわけではないという点だ。
2019年には国内FA権を行使して楽天に残留した。一方、2025年には海外FA権を行使し、メジャーリーグも含めて選択肢を広げた。どちらも本人が納得できる野球人生を考えた結果であり、移籍先だけを見て判断するのは適切ではない。
FA移籍を評価する3つの視点
1. 契約金額だけでなく起用方法を見る
3年13億円という金額は大きな話題になった。しかし、投手にとって重要なのは、実際にどのポジションで何試合登板し、どれだけチームに貢献できるかだ。則本の場合、先発と救援の両方を経験できる点が評価された一方、2026年の成績には課題も残った。
2. 過去のFA宣言と現在のFA宣言を混同しない
2019年は国内FA権を行使して残留した。2025年は海外FA権を行使して巨人へ移籍した。同じFA宣言でも目的と結果は異なる。この違いを理解すれば、楽天を離れた理由についても正しく整理できる。
3. 移籍先のチーム事情と選手の強みを照合する
巨人は先発投手の補強を必要としていた。則本には先発経験に加え、抑えとしての経験もある。球団側の補強ポイントと選手の経験が一致していたことが、契約成立の背景にあった。
今後の注目点は、則本が巨人で先発として安定した成績を残せるかどうかだ。2026年の防御率4.72を改善し、楽天時代のように長いイニングを任せられる投手へ戻れるかが、契約の評価を左右する。
【則本昂大のFA】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:則本昂大はいつFA宣言して巨人に移籍した?
A1:2025年10月11日に海外FA権の行使を表明し、2026年1月16日に巨人との契約合意が発表された。1月19日には入団会見を行っている。
Q2:則本昂大はメジャーリーグからオファーを受けていた?
A2:受けていたと報じられている。2026年1月にはMLB1球団とNPB複数球団からオファーがあったと報道された。ただし、米球団の具体的な契約金額や契約条件は公表されていない。
Q3:則本昂大の巨人との契約金額はいくら?
A3:報道によると、推定3年総額13億円。背番号は43に決定した。契約金額は球団による詳細な公式公表額ではなく、報道上の推定である。
Q4:則本昂大のFAランクはAランク?
A4:2026年1月の報道ではAランクとみられていた。推定年俸や旧所属球団での日本人選手の年俸順位を基準にした推定であり、公式に確定発表された区分ではない。
Q5:則本昂大は2019年にもFA宣言していた?
A5:していた。2019年10月に国内FA権を行使したうえで楽天残留を表明している。2025年の海外FA権行使とは別の出来事である。
Q6:則本昂大の2026年の巨人での成績は?
A6:2026年シーズン終了時点で18試合に登板し、3勝4敗、防御率4.72、投球回61回を記録した。先発登板は10試合で、救援登板も経験している。
Q7:則本昂大のNPB通算勝利数は120勝?
A7:巨人移籍決定時点では120勝だったが、2026年シーズン終了時点では123勝に更新されている。通算成績は391登板、123勝103敗、48セーブ、防御率3.17となっている。
まとめ:則本昂大のFA移籍は新たな挑戦、巨人での真価はこれから
則本昂大のFA移籍は、2019年の楽天宣言残留とは対照的な決断だった。2025年に海外FA権を行使し、メジャーリーグからのオファーも検討した末、2026年1月に巨人入りを決めた。
推定3年総額13億円、背番号43という大型契約は、巨人が則本の経験と実績を高く評価したことを示している。田中将大との再共闘も、新天地での注目ポイントとなった。
一方、2026年シーズンは3勝4敗、防御率4.72という結果に終わり、期待された先発投手としての役割には課題が残った。通算123勝という実績は揺るがないが、巨人での契約価値をさらに高めるには、安定した投球内容を取り戻すことが欠かせない。
則本のFAを理解するうえで大切なのは、楽天への愛着、メジャー挑戦への意欲、巨人からの評価をそれぞれ切り分けて考えることだ。13年間を過ごした楽天を離れた決断は、過去を否定するものではなく、残された現役生活を自分らしく戦うための新しい選択だった。
2027年シーズン、則本昂大が巨人の先発陣でどこまで存在感を示せるのか。FA移籍の本当の評価は、これからのマウンドで決まっていく。
主な事実確認資料:NPB公式年度別成績、東北楽天ゴールデンイーグルス公式発表、日刊スポーツ、スポニチ、デイリースポーツ、日本プロ野球選手会の制度発表。
(出典: 則 本 fa(Yahoo!ニュース))